教養学部(PEAK)・英語体験記
後期課程(3年~)の学び 2019.04.15
2019.03.31
■平野 琴 理学部化学科4年
理学部化学科では、学部後期課程の授業が全て英語で行われています。これは理学部のGlobal Science Course(GSC)生の受け入れに伴うもので、東大の中でも先駆的な試みとされています。英語に苦手意識を持っていた私にとっては、講義の英語化はどちらかといえば心配の対象でした。英語の講義を聞き取れるのか、日本語でも難しい内容を英語で理解できるのだろうかとの不安を抱きつつ、化学科に進学したのを覚えています。
しかし、実際に講義を受けてみると、そのような心配や不安は杞憂に過ぎませんでした。むしろ、日本語ならなんとなく通り過ぎてしまうような曖昧な点が、英語での説明を理解しようとすることで明らかになり、結果として習得につながったように思います。早いうちから化学の英語語彙に触れることができたのも、いま助けとなっています。
また、内部進学生に向けたGSCプログラムの一環で、学部4年の9月にシンガポール国立大学の研究室に短期留学する機会を頂きました。このプログラムの特徴的な点は、予め用意されたサマーインターンシップなどに参加するのではなく、自分が興味を持つ分野について化学科の先生に海外の研究室を紹介いただき、時期や研究内容について自分でアポイントメントを取る点です。私は物理化学の研究室に所属しているため、同分野の研究室で卒業研究と関連した実験を行いました。
自分の語学力や理解度の不足を思い知らされましたが、それも含めて自分を客観的に見つめなおす契機となったと思います。学部のうちに海外の最先端の研究に触れる機会を得ることができ、非常に貴重な経験でした。