アルバイト

2021.04.02

課外活動

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東京大学2018年度学生生活実態調査によると、アルバイトを行う東大生は(長期、臨時合わせて)86.4%、一週間あたりの平均アルバイト時間は9.5時間、一か月あたりの平均収入額は42,675円となっている。この数字から計算すれば、東大生の平均時給は1120円となる。東京都のアルバイト時給相場が1000円強であることを考えると、少し高め、といったところだろうか。

ただ、東大生のアルバイトを語るキーワードは、むしろその職種にある。同じ2018年度学生生活実態調査のデータを引用すれば、「塾講師」44.2%、「家庭教師」23.6%が上位2つを占めている。教育系のアルバイトが格段に多いのだ。

そしてこの塾講師・家庭教師についてさらに付け加えれば、その割の良さというものが指摘される。東大生限定で応募している塾講師・家庭教師には、時給が5000円に達するものもあり、家庭教師にいたっては、東大生のみの斡旋会社もあるくらいだ。ただ、高時給の塾講師・家庭教師は、当然ながら競争率も高く、「タイミングが良ければできる」というところがある。また、これら2つについては、実際に働いている時間だけでなく、準備にも時間をかけなければいけないことを覚えておく必要があろう。

その他の東大生らしいアルバイトといえば、採点や添削、教材作成などが挙げられる。これらは時給1200円以上が保証されていることが多く、相対的に恵まれたアルバイトだといえる。

また、東大生の場合は、学内の教育・研究活動を支えるためのアルバイトをすることも少なくない。例えば、東大の研究室で実験補佐をする、といったものだ。まだ進学先や所属研究室が決まっていないうちから、アルバイトとして実験器具に触れられるほか、学会準備の手伝いで学会に参加することができたり、専門家の話を聞いたりすることができる。ほぼ一般応募ではなく、知人からの紹介によって出会うことになるアルバイトではあるが、このようなかたちで早くから学問の世界に出会っている学生は一定数存在する。そして、もはやアルバイトではないものの、ベンチャー企業立ち上げを行う学生もいる。

最後に2点、付け加えておこう。

ひとつは、アルバイトを見つける方法についてである。新聞等の求人広告で探す、東大の教養学部学生支援課ロビー に掲示されているものをチェックするなど、いろいろな方法があるが、先輩などの知り合いから紹介してもらうという方法でアルバイトを見つけている学生も多い。なお、知人からの紹介のアルバイトであれば、もし、何か困ったことが生じたとき、その知人に相談できるという魅力もある(ただ、大学にも相談窓口は設けられているので、何かのときは利用してもらいたい)。

もうひとつは、「労働とは、自身の時間と金銭の交換である」ということを意識してもらいたいということだ。大学生であるという人生でも貴重な時間をどのように価値づけ、売り渡すか。きちんと考えたうえでアルバイトに臨んでもらいたい。

最終更新/2021年4月 
文/学生ライター・佐藤咲良