特集:東大生の住まい方(4)学生宿舎(シェア型)暮らし編
住まい 2022.06.08
2018.11.14
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東大生の「住まい」を見てみよう!
東京の大学に通うことは地方の高校生にとって、ちょっと勇気がいることですよね。親元を離れて生活する不安もあるし、経済的にも負担がかかるので躊躇してしまう人もいることでしょう。とりわけ女子の場合は、ご家族の心配も大きいはず。でも、安心してください!東京大学では東京近郊以外の地域に住む学生のために経済的な負担を抑える支援制度や安心して勉強に励むことのできる住環境を用意しています。
今回は学生に提供している住まいに関する施設や支援制度をご紹介いたします!
まずは、学部新入生のために用意されている三鷹国際学生宿舎(通称、三鷹寮)をご案内します。
三鷹寮は緑豊かな武蔵野台地の広大な敷地に6棟、全605室を備えた大型の宿舎。洋室1部屋(約13㎡)には机と椅子、クローゼットが備え付けになっているほか、ミニキッチン(IHクッキングヒーター+流し台)、シャワー・トイレユニット、エアコンが設置されていて、1ヶ月にかかる費用はなんと9000円程度(2024.1月現在)。別途、使用量に応じた光熱水費がかかりますが、実際に住んでいる学生に聞いたところ、おおむね1万1000円前後で収まるのではないかとのこと。しかも館内には24時間警備員が常駐し、女子用の居室は専用フロアになっていて防犯カメラにオートロック付きとセキュリティ面も万全。グランドピアノなどの楽器類や多目的ホールや自習スペースのある公共棟も、居住者に開放されています。
また、三鷹寮に住めるのは日本人学生の場合、駒場キャンパスに通う2年間のみとなりますが、留学生は前期課程(1~2年次)に限らず、後期課程(3~4年次)、大学院に在学する場合も申請できることもあり、入居者の国際色は豊か。数値で言えば、約3割が海外からの留学生で、外国人との交流も自然に生まれる環境になっているんです。
駒場キャンパスまではバスや電車を使って45~60分。最寄り駅の三鷹台駅までは自転車で20分。駅までの距離が苦にならない場合は、近くには大型スーパーやコンビニエンスストア、飲食店もあり、生活するのにとても便利です。東京で一人暮らしをする最初の場所としては、安心、安全でコストパフォーマンスの高い宿舎だと言えます。
次は、本郷キャンパスに移った後期課程の学部生と大学院生に用意されている豊島国際学生宿舎(通称、豊島寮)をご案内します。
こちらは国際学生宿舎という名の通り、留学生を受け入れていて、共同生活による学生間の相互交流、国際交流を推進することを目的として設けられた宿舎です。学部生と院生、そして国籍の違う留学生が共同生活をしながら、各種イベントや社会活動をともにすることで、人との深い交流が得られ、ふつうの一人暮らしでは決して得られない体験ができることでしょう。
最大の特徴は同じ敷地内にA棟とB棟とがあり、それぞれ住スタイルが異なっていることです。
A棟は机、椅子、本棚、ベッド、靴箱、クローゼット、トイレ、ミニキッチン(IHクッキングヒーター+流し台)、エアコン、カーテンが備え付けられた洋室1人部屋(約12㎡)と、ミニコモンと呼ばれる共用スペース(システムキッチン、リビング、ユニットシャワーなど)の2つで構成されています。総定員は200人(そのうち女性は40人)。ほかの学生や留学生と交流を図りつつも、各人のプライベートな空間も重視した施設です。宿舎費の月額は1万円(寄宿料4700円を含む)と別途、居室で使用した分の光熱水費のみ。しかも、本郷キャンパスまでは自転車で25分(電車では45分)という距離を考えれば、破格の安さです。ちなみに宿舎内には大浴場や来客時の面談に使える和室も備わっています。
もう一つのB棟は、「ユニット」と呼ばれる居住空間を10人でシェアするタイプ。洋室1人部屋(約8㎡)には机、ベッド、クローゼット、本棚、エアコンはあるものの、キッチンやトイレはありません。ユニット内の共有スペース(ユニットコモン)にあるリビング、洗面所、シャワー、トイレを同じユニットのメンバーと共有する、いわゆるシェアハウス型の宿舎なのです。フロアにも共有スペース(フロアコモン)があって、そこには電子レンジや調理器具が揃った対面式システムキッチンや広めのリビング・ダイニングもあります。女性フロアにはパウダールームが完備されているとのこと。月額は4万3300円(管理費7000円含む)とほかの宿舎に比べると少しお高めですが、管理費の中に光熱水費やネット代が含まれています。また、申請時に提出された書類により、特に生活困窮度が高いと認定された人には、大学から経済支援が受けられ、家賃に相当する経費を月額1万円で利用することができます。本郷キャンパスまではA棟と同じく、自転車で25分(電車で45分)。総定員は300人。館内には多目的ホールや大浴場もあり、施設として、とても充実しています。
これら2つの宿舎はそれぞれ居住スタイルは違うものの、経済的な負担が少なく、いずれもセキュリティ面はかなり厳重で安心。また学部や学年、国籍を超えた交流ができるのも国際学生宿舎の魅力です。各宿舎の入居規定では「通学に1時間半以上かかる者」となっているため、関東近県の人でも地域によっては利用できます。それぞれの宿舎には入居に規定がありますので、各公式ホームページでチェックしてみてください!
東京大学には入学して一人暮らしをする女子学生のために、家賃支援をする制度があるのをご存じでしょうか。
世界最高水準の研究・教育のさらなる向上のために、多様な学生が活躍することのできる支援体制の整備の一環として、自宅からの通学が困難な女子学生のために、次のような支援を行っています。
支援対象物件となるのは、キャンパスに近く、セキュリティの高い、保護者も宿泊可能な東京大学が提携する民間のマンション等(100室程度)と東京大学目白台インターナショナルビレッジ(50室程度)です。そこに入居する女子学生には、月額家賃等の一部(月額3万円)を補助するというお得な家賃支援を行っています。支援対象は本学の教養学部前期課程に入学する女子学生(加えて自宅からの通学時間が90分以上であることが条件)。支援期間は入学から最長2年間です。
東京大学が用意している物件には、食事付の「学生会館」から、キャンパスまで徒歩や自転車で通える「都心のマンション」、建物全体が女子専用の住まいなど幅広く、さまざまなタイプの住まいと地域が選べます。しかも、すべて東京大学が提携している物件なので、不動産業者とのトラブルの心配もありません。街の不動産屋ではなかなか見つからない好物件も多く、3万円もの支援が受けられるというのはかなり魅力的ですよね。
女子が東京で一人暮らしをするハードルも少しは下がったでしょうか。みなさんの生活をしっかりサポートし、有意義な大学生活を過ごせるよう応援しています!