【開催レポート!】2024年度 第1回 学校推薦型選抜オンライン説明会―現役推薦生と交流しよう
学校推薦型選抜(推薦入試) 2024.09.03
2022.09.02
東京大学では、2016年度入試より「学校推薦型選抜(旧推薦入試)」を導入、特定の分野に関する卓越した能力、極めて強い関心を持つ志願者を歓迎してきました。同制度で入学した学生は「推薦生」と呼ばれています。
学びの意欲や社会への関心が高く、高校時代から精力的に活動し続けるなど、分野を問わずユニークな学生の宝庫ともいえる推薦生は、入学後の学びの仕組みが一般選抜の学生と一部異なるところもあり、推薦生同士のつながりが学生生活の充実に一役買っている側面もあります。
1期生(2016年度入学)から7期生(2022年度入学)までの推薦生たちが、2022年の6月、コロナ禍を経て集うという情報をキャッチ! 現場に潜入し、交流会の模様を取材しました。
※撮影時のみマスクを外しています
これまで、推薦生の交流は学生が主体的に様々な企画を実施し、横(学部間)と縦(学年間)のネットワークづくりを図ってきました。しかし新型コロナウイルス感染症が問題なった2020年以降、対面での交流は困難に。個人的なつながりで推薦生が集まるケースはありましたが、それまでのような交流は難しい状況でした。
推薦生同士の交流の機会がほしいという声が複数届いたことから、高大接続研究開発センター准教授の植阪先生が世話人となり、公式な会ではなく、学生ボランティアの全面的な協力のもと、リアルな交流イベントが3年ぶりに実現。感染症予防の観点から飲食を行わない、グループに分かれて語り合うのみの、シンプルな構成での実施となりました。
会場となったのは、駒場キャンパスにある21 Komaba Center for Educational Excellence(21 KOMCEE)。「理想の教育棟」というコンセプトでつくられた21 KOMCEEは、学生同士の深い対話を通じた学びや、講義と講義の合間で生まれるコミュニケーションも考慮した建物。
この日もどのような深い対話が生まれるかと期待を胸に入口に向かうと、交流会を企画した実行委員の姿が! 会場案内も気合十分です。
というのも今回の交流会では、東大にいる500名弱の推薦生のうち、およそ160人もの参加申し込みがあったのだそう! 駒場キャンパスに通う6期生や7期生に限らず、日ごろは本郷など他のキャンパスで学ぶ推薦生も会場に駆けつけました。
会場設営の合間、実行委員のひとりに話を聞くことができました。
受付を手伝ってくれていた推薦生にも声をかけました。
開催時間が迫るにつれ、ぞくぞくと集まる推薦生たち。久々の再会を喜びつつ、和やかにスタートを待ちます。
参加者が集まりにぎわってきたところで、本会をバックアップする、東京大学高大接続研究開発センター 准教授の植阪友理先生がマイクを手にとりました。どうやらアイスブレイクを始める模様。初めて会う推薦生同士が打ち解けやすいようにと、植阪先生の気配りがうかがえます。
「自分の近くにいる、これまで話したことのない推薦生とペアを組んでくださ~い!」と、植阪先生。少し戸惑いながらも、次々とペアを組む参加者たち。相手を探す人は手を挙げて少し歩き回ると、すぐに相手が見つかります。さらに植阪先生は、2組のペアを合体させて4人組になるように指示し、即席で初対面同士のグループができました。200名を超える東大の授業でもこうしてグループを組ませて授業をしているとのこと、その技術が生きている様子です。
植阪先生「このグループで、自己紹介しながらおしゃべりしましょう!」
最初こそ、ぎこちない様子も見られましたが、徐々にあちこちから話し声が聞こえるように。緊張の面持ちの7期生を、先輩がリードするグループが多く見受けられました。中にはさっそく、SNSのアカウント交換を始めるグループも!
またギリギリまで授業を受けていて、遅れてやってくる参加者の姿が。先にいた人が「一緒に話そう」とグループに誘うなど、みんなで盛り上がろうという雰囲気が感じられます。
場が十分に温まったところで、会は本編へ。冒頭の進行は実行委員でもある、6期生コンビが務めます。緊張してすこーし堅めな表情のふたりを、参加者が温かく見守ります。
今回は「とにかくおしゃべりしたい!」というコンセプトのもと、途中でグループを何度か変えながら、ひたすらフリートークというシンプルな構成に。ゲームやワークショップのような、特別なプログラムはありません。
これだけ多様な学生が集まるのですから、普段ならなかなか一緒になることのない人たちと接点を持ちたいもの。そこで実行委員が考えたのが、名札を使ったシャッフルです。会場で渡されたシール式の名札には、ランダムに1から36までの番号が書かれていました。同じ番号同士で集まって、お話ししようというしかけです。
番号別に指定された場所に移動する、参加者のみなさん。とはいえ学部も学年もバラバラだけに、話題に困ってしまうかも……。そこで実行委員が第二のしかけを投じます。題して「話題ビンゴ」です。
それぞれのグループには、9マスの枠の中に「出身地」「サークル」「第二外国語(※1)」がランダムに書かれています。列が揃うようにマスを選んで、そこから話題を広げてもらおうという作戦です。
※1 前期課程では必修である第二外国語の選択によってクラス分けが行われる。
はじめはビンゴのマスを眺めながら、「どうしましょう?」となっていたグループも、いつの間にか会話が弾む展開に。気づけばテーブルの脇にビンゴを置き、隣のグループと合体して輪が大きくなる光景が広がります。
同じ“東大生”でも、学年や学部が違えば学びや過ごし方もまるで違うもの。自身が体験していない領域の話に触れると、大きな刺激となるようです。あるグループでは工学部と法学部、文学部、教育学部と、まるで異なる面々が揃う展開に。研究を通じて官公庁と接する機会も多いという4期生の話に、6期生や7期生が興味深く耳を傾けていました。