FLOW

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前期教養では、多彩な英語のカリキュラムが用意されている。その中でも特に実践的な英語力が鍛えられるコースがFLOW(Fluency-oriented workshop)である。

FLOWは英語での議論・討論を学ぶコースで、1年生の必修科目になっている。1ターム(7週間)にわたって、同じく必修のALESS/ALESAと同様にすべて英語の授業が展開する。

FLOWが特に重点を置いているのはスピーキングである。授業では、最初に学生が自分のスピーキング能力を自己評価し、それに基づいてクラス分けが行われる。このクラス分け制度によって、自分のレベルにあった無理のない英語学習が可能になる。一概に東大生といっても、海外経験が豊富でネイティヴ並に話せる人もいれば、英語に苦手意識を持っている人もいる。入学時の英語スピーキングのレベルは様々なのだ。

クラスによって授業内容は多少異なるが、FLOWの達成目標は「アカデミックな場面での英語での討論・議論ができるようになること」なので、テーマに基づいた調査とその発表や、ディベートを行うことが多い。一方で、単語の発音やアクセントなどの細かい点に焦点を当てた指導もあるため、アカデミックな場面に限らず、どんな場面でも伝わりやすい英語を身につけることができる。また毎週の課題として、1つのトピックに対してスピーチを行い、それを自ら録音または録画したものを提出することもある。1クラスは15人前後と比較的少人数の授業なので、積極的な発言が求められる分、教員からのフィードバックも充実している。

日本人同士で英語でディスカッションをしたり、自分の英語を録音したりすることには、最初は抵抗を感じることも多い。しかし、真剣に取り組めば、回を重ねるごとに慣れてゆき、スピーキング力の向上を実感できるだろう。また、FLOWのクラス内では科類や語学クラスが混ざっていることが多く、授業内でのグループワークを通じて交友関係を広げることもできる。

もちろん、7週間という短期間で行われるFLOWだけでは、いきなり英語が流暢に話せるようになるわけではない。しかし、「英語を話すこと」のハードルが下がることは間違いないだろう。また、授業内では自分のスピーキングを客観的に分析し、弱点を克服するための方法を学ぶ機会も設けられているから、今後の学習に役立てることもできる。その点でFLOWは東大の英語のカリキュラムの中でも、海外留学や国際プログラムへの参加などさらなる学びの選択肢を広げるには最適なコースだといえるだろう。

参考リンク
Active English at Komaba
文/学生ライター・堀内美佑