初年次ゼミナール

初年次ゼミナール

東大で学ぶ

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初年次ゼミナール文科・理科(通称「初ゼミ」)は、1年生のSセメスター、すなわち東大に入学して最初の学期に履修しなければならない必修科目である。

「先生から教えてもらう」スタイルが主流だった高校までの勉強とは異なり、大学での学習では「自ら学ぶ」意識がとても大切だ。この初年次ゼミナールは、早い段階から学術的な研究技法や作法を学び、訓練する場となっている。具体的には、図書館での資料の探し方、先行研究や参考文献の検索方法、レポートや論文の書き方などを学ぶ。

学生は、クラスごとに指定された曜日・時限に開講される授業の中から、自分の興味関心に応じて一授業を選択する。授業はすべて20名程度の少人数で展開され、希望者多数の場合は抽選となる。

授業内容は、文科・理科ともに毎年、実に多様な分野・スタイルの授業が開講されている。例えば、特定の分野の基礎文献を講読し、その内容について全員で議論を重ねながら批評を加える形式のものもあれば、自らのテーマに沿ってフィールドワークや実験を行い、そこから得られたデータをもとに新たな学術的知見を見出すといった形式のものもある。シラバス(講義の内容や進め方が記された計画書)を一読しただけでも、学問というものの幅広さ、奥深さを十二分に体感できよう。

初年次ゼミナール最大の醍醐味は、各研究分野の第一線で活躍する東大の教員陣と、対等な立場で議論ができることだろう。たしかに、学部1年生が知識量で教員に勝ることはあり得ないが、どの教員も学生一人一人の疑問や意見を尊重してくれるはずだ。そして、議論をする以上は学生というよりもむしろ、研究者として扱われる。これは学部1年生にとっては少々過酷かもしれないが、柔軟な発想力や思考力を養うためにも、ぜひ授業内で積極的に発言してほしい。遠慮は、研究において障壁でしかない。

もちろん、必ずしも自分の興味に適した授業が開講されるわけではない。だがそれは、見方を変えると、自分が今まで知らなかった学問に触れるチャンスでもある。研究の面白さと、それに魅了された教員の情熱を肌で感じること、それが初年次ゼミナールを楽しむ極意である。

※ページの内容は2018年7月31日現在のものです。

参考リンク
東京大学大学院総合文化研究科・教養学部附属教養教育高度化機構 初年次教育部門
東京大学初年次ゼミナール 理科

文/伊達摩彦