全学交換留学プログラム
東大で学ぶ
2019.09.11
2018.11.09
東大を一軒のレストランに喩えてみようか。レトロな雰囲気と一流シェフが大人気の老舗料理店、「レストラン東大軒」。君はメニューを前に、何を注文しようか決めかねている。
メニューを見てみよう。東大の前期課程は前菜、後期課程はメインディッシュ、大学院はさしずめデザートということになるだろうか(とはいえ、大学院はそれほど甘くない)。
まずはテンションの上がる前菜を選ぼう。前期課程(1~2年生)は大まかな研究分野によって6つの科類に分かれている。どの前菜も見逃せないけど、君の嗜好に合うもの、合わないものがあるだろう。政治を学びたいのに理科二類を選んだりすれば、何か違う、と感じるかもしれない。もちろん、そういう冒険的な注文をして「おれの生きがいは政治にあったのか!」となることもあるから面白い。各々の科類の特徴をよく把握するのはもちろん必要だが、思い切って飛び込んでしまうのも悪くない。
いよいよメインディッシュに移ろう。後期課程(3~4年生、一部学部学科は3~6年生)は、10の学部によって構成されている。学部はおおまかな研究分野によって分かれており、下位組織として学科(もしくは類・課程など)を持ち、一部の学科にはその下に専修課程(もしくは分科など)がある。学科・専修はかなりの数にのぼるが 、一つしか選ぶことができない。講義・演習は、大半は選んだ学科・専修で受講する必要がある。ただ他学部・他学科での単位取得が認められるときもある。より進んだ研究をしたくなったら、卒業後に大学院へ進むこともできる。
メインディッシュは個性豊かだから、慎重に選ばなくてはならないけど、それ以上に前菜との相性が重要だ。例えば、数学や物理学・化学を中心に学ぶ理科一類の方が、思想・文化が中心の文科三類よりも理学部物理学科のような学科との相性は良いだろう。だから、それぞれの科類ごとに、進むべき科類の大枠が決まっている 。後期課程をどの学部にするか考えて、前期課程の科類を選ぼう。
とはいえ、前期課程と後期課程で、一見関連のなさそうな「鰻に梅干し」的組み合わせを選ぶことも不可能ではない。東大生は後期課程に進むとき、学部学科を選ぶ進学選択をするが、進学選択では、「大枠」で定められた学部以外の学部学科も選ぶことが出来る。ただ、進学選択は、学科ごとに主に前期課程の成績順で進学が決まるから注意が必要だ。詳しくは進学選択のページを参照してほしい。
レストランでの楽しい時間は、客と店とが一緒に作り上げるものだ。せっかく一流店に入っても、ただシェフのおすすめコースを出されるままに頬張ってさようならじゃつまらない。一流店だろうと何だろうと、そこで過ごす時間の主導権は君にある。気の置けない親友と語り合ったり、恋人に思いの丈を伝えたり……一流店の料理は、君が一晩中練りに練った計画に、最高の演出を加えてくれるだろう。さて、君の志を一番後押ししてくれそうなのは、どの学科だろうか。覚えておくべきは「求めよ、されば与えられん」だ。