「一度調べてみる」から始まる未来。多様な可能性が開く東大―未来の東大女子へ(1)

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東大の女子学生は、どのような高校生活を送っていたのでしょうか。また、大学生活はどのように過ごしているのでしょうか。東大をめざしている受験生や高校生、とくに未来の東大女子のみなさんに、先輩たちからのメッセージをお届けいたします!

PROFILE

  • 氏名:  佐藤琴子さん
  • 所属:  教育学部4年
  • 出身校: 女子学院高等学校(東京都)


部活+勉強+ストレス解消の読書

――高校時代の思い出をお聞かせください。
バレーボール部だったので、部活動の思い出がほぼ100パーセントって言ってもいいくらい印象深く記憶に残っています。授業だと、すごく好きだった世界史の授業のことは結構覚えていて、例えば『映像の世紀』といったドキュメンタリーの映像だったり、授業で取り上げている時代に関係する真面目な映画だったりを見せてもらっていたのが、とても楽しかったです。1年生の頃は、本当に部活ばかりの毎日でしたが、2年生の11月に引退してからは勉強に専念するようになりました。

――高2から、受験を意識しながら勉強に取り組まれたのですか?
そうですね。塾ではクラス分け試験があったので、その前後はいつもより勉強をしっかりするようにしていましたが、塾にいる時間は勉強に集中して、高校ではそれよりも学校生活を楽しみたいと思っていました。高3になっても体育の授業になるとはしゃいだり、休み時間も友人とバレーボールをしたりしてストレスを発散していましたね。

――学校以外でストレスを感じたときはどのようにリラックスされていましたか?
ストレスがあると感じたときは、甘いものを食べたり、本を読んだりしていました。ちょうど塾の近くに書店があったので、よく休憩時間中に本を買ってきて、読んでいましたね。 私は、基本的にどんな状況であっても、「いかに楽しめるのか」、「いかに充実させるか」ということを考えているのですが、やはり一番リラックスできるのは本を読むことですね。

――おすすめの本を教えてください。
いろいろ読むのですが、受験期に夢中になったのは向田邦子さんのエッセイです。ひとつひとつが短くて、簡単に読めるのでよく読みました。受験期には、短くて質のいいエッセイを読むのもおすすめです。あとは世界史の先生に、ロシア文学をすすめていただいたので、長編ですが「カラマーゾフの兄弟」も読みました。 一番ストレスがたまっていたときは、本当に気楽に笑える漫画を読んで、笑うことでストレスを発散させていました。本でストレス解消するのは今でも変わらないので、読書量を見れば私のストレスは一目瞭然だと思います(笑)。


教育学部棟の前で

東大を志望校のひとつとする

――高校生のときに、東大のキャンパスにいらっしゃったことはありますか?
高校が東大にわりと近かったので、学校や塾の友人たちと訪れたことがあります。夏に行われる高校生のための東京大学オープンキャンパスにも参加して、文学部などを見学しました。

――東大を意識するようになったきっかけを教えてください。
オープンキャンパスに参加したことで進学に対するモチベーションが上がったこともそうですが、まわりにも東大をめざしている人がいたので、自分でも東大を志望校のひとつとして意識するようになり「せっかくなら自分がおもしろそうだと思う東京大学に行ってみたい」と思いました。


東大での学びとスポーツ

――東大に入って、よかったことはありますか?
東大には学ぶことが好きな人が多いので良い刺激にもなりますし、学びを深めるにはとても恵まれている環境だなと実感しています。学部によって違いがあるかもしれませんが、教育学部では担当教授が私のことを覚えてくれていて、近い距離感でいろいろとお話を聞けることもよかったです。また、本好きの私にとって、東大のキャンパスにある図書館は蔵書数が多くて、毎回どの本を読むか選ぶのが楽しみです。他大学のことはよくわからないのですが、私は東大で充実した学生生活を過ごせているので、とても満足しています。

――高校ではバレーボール部だったとお聞きしましたが、大学でも何かスポーツをされているのですか?
ラクロス部に入っていました。東大には「東京大学運動会」という運動部を取りまとめている組織があって、ラクロス部女子も「運動会」に属する運動部の一つなんです。同じ運動会同士で共通の話題があるので、ほかの部の人とも仲良くなれました。大学生活を振り返ると、駒場キャンパスでも、本郷キャンパスでも思い出の場所はグラウンドです。1、2年生のときに撮った写真もラクロスの試合のときのものがたくさんあります。


ラクロス部女子Celesteで活躍

東大女子の声から見えるもの

――東大に入る前に、東大の女子学生と交流する機会はありましたか?
私のまわりには東大に在学中の先輩方がいらっしゃったので、その素敵な先輩方から、楽しく大学生活を送っていることを聞いていました。お話を聞くことで、大学生活がイメージしやすく、東大生になる未来にワクワクする自分がいました。私が教育学部に進んだのも、学部の授業について、たくさんお話を聞かせてくれた部活の先輩がいたおかげです。

――先輩方からのお話が、東大志望の後押しになったところはありますか?
高校生のときに、東大生の先輩のお話を聞く機会がなかったら、私はたぶん志望しなかったかもしれません。やはり身近に東大に行った女性がいるというのは大きいように思います。 有名人ではなくて、自分の先輩だったり、同じ学校の人だったり、近所のお姉さんだったり、そういった身近な人から、大学で楽しく過ごしているというお話を聞くことができたら、私のように東大を志望校のひとつにしようと考える人が増えるのかもしれないなと思います。


東大をめざす女子高校生へ、進路に迷っている女子高校生へ

――東大をめざす女子高校生に伝えたいことはありますか?
いろいろな可能性が開ける大学だと思うので、めざしてみて損はないと思うし、充実した学生生活が送れると思います。大学では「どのような授業を取るのか」、「どの学部に進むのか」は、自分で選ぶ必要がありますが、自分できちんと選べば、かなり充実した大学生活が送れると思います。

――進路に迷っている女子高校生にもメッセージをお願いします。
人それぞれだと思いますが、東大を志望校のひとつにするかどうか一度考えてみて、もし少しでも興味があれば、まずは情報を集めることから始めてもいいんじゃないかと思います。一度調べてみると、もしかしたら自分の興味と合致するようなことがあるかもしれないですし、食わず嫌いで敬遠しているのならば、それはとてももったいないのではないかなと思います。


大学生活をイメージして、少し先の自分を思い描いてみてください!


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佐藤さんオススメ! 【東大のグラウンド】

大学1年生のときからラクロスの練習や試合をしていた農学部グラウンド、御殿下グラウンドが私の好きな場所です。農学部グラウンドは、農学部キャンパス(弥生キャンパス)の西側にあります。近くにテニスコートや野球場もあり、東京大学運動会に所属する運動部などが日々練習をしています。ぜひ東大のキャンパスマップで、農学部グラウンドや御殿下グラウンドを探してみてください!


御殿下グラウンドにて(本郷キャンパス)
 

 

撮影(インタビュー・教育学部棟前・御殿下グラウンドの写真)/仲西篤郎(学生サポーター)
写真提供(試合写真)/佐藤琴子(学生サポーター)
インタビュー・文・構成/「キミの東大」編集チーム