「キミに伝えたい」オープンキャンパス2024
オープンキャンパス・説明会
2024.08.05
2020.10.22
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ステイホームしながら東大生に会える!高校生×東大生交流イベントの様子
2020年9月21日(月・祝)・22日(火・祝)に「高校生のための東京大学オープンキャンパス」が開催されました。今年度は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにオンライン開催となりましたが、本学学部生3名がバーチャル空間に作成した本郷キャンパスの3Dモデル「バーチャル東大」では、多くの参加者がアバターで来場し、オンラインならではの盛り上がりを見せていました。
直接キャンパスに行けなくても東大をより身近に感じられる、そんな工夫が盛りだくさんの2日間を実際に体験し、その様子をレポートとしてみなさんにお届けします!
YouTube Liveで配信された、工学部 航空宇宙工学科の中須賀真一教授による模擬講義。テーマは「超小型衛星」です。通常の人工衛星は莫大な開発費用をかけてビル1棟ほどの巨大なものを作りますが、中須賀教授の研究室では秋葉原などの電気街で売られている市販品を利用し、超小型で低コストの衛星を製作、運用しています。
超小型衛星の魅力の1つは、学部生でも開発の中心を担えるところ。「CanSat」と呼ばれるプロジェクトでは、工学部の3年生たちが中心となって空き缶サイズの模擬人工衛星を製作します。本物の超小型衛星の開発に携わるのは4年生からですが、3年生の間に「CanSat」で開発から打ち上げまでのすべての工程を経験することを通して、衛星開発者・研究者の基礎を身に着けることができるそうです。
宇宙は意外なほどに近い。そんな事実に驚いたこの講義。受講した高校生のみなさんも、数年後に宇宙を目指している自分の姿を想像し、ワクワクしたのではないでしょうか。
新型コロナウイルス禍で東大のキャンパスを見学できないことを逆手に取って開発された「バーチャル東大」。専用のアプリをダウンロードすれば、バーチャル・リアリティ(VR)技術で再現された東大本郷キャンパスをオンラインで探索することができるようになりました。
「バーチャル安田講堂」では、「バーチャル東大」を開発した工学部・教養学部の学生3名と、先端科学技術研究センター教授の稲見昌彦先生がVRの制作方法やVRの未来について模擬講義を行いました。参加者は、VR技術で再現された大講堂(安田講堂)に集合し、この会場を夏休み期間中に1から制作したという学生3名が、VRの制作過程を丁寧に教えてくれました。最先端技術の発展をいち早く実感できるのも東大の醍醐味!そんな東大の魅力を再発見した企画でした。
そして、この模擬授業を高校生とともに受講した「キミの東大」学生ライターの好永るり佳さんは、工学部電気電子工学科でVR技術を活用したオンライン授業を受けるなど、VRを身近に感じている1人。そんな学生の立場から、今回の企画の感想を寄せてもらいました。
VR技術は今、私たち学生の生活を便利に、快適にしてくれています。
たとえば、私たちは春からずっとオンライン会議システムで授業を受けていますが、対面授業と違って同級生の反応がわかりづらいと感じていました。ビデオカメラでそれぞれの顔を写すことは技術的には可能ですが、プライバシーや通信量の問題があり、現実的ではありません。
一方、VR教室にみんなが集まれば、好きな立ち位置で講義を聞き、さらにエモート(Emotional Motion Technologyの略で、バーチャル空間で様々な感情を表現する技術のこと)を使って気軽にリアクションすることもできます。前の席に座って先生とコミュニケーションを取るのもいいし、後ろの席で集中して授業を受けるのもあり。だんだんと、いつもあの人はこの辺りに座っているなとか、いつも授業中先生の問いかけに反応しているなとか、学生間でコミュニケーションを取ることができるようになってきます。9月から始まった秋学期では、VR教室で可愛いキャラクターになって授業をされる先生もいらっしゃいます。
VRの応用は、オンラインの体験を現実に近づけるのみに留まりません。私が所属している工学部では、春学期は実験室で行う実習の一部の内容が変更になってしまいました。しかし、今後VRで現実とそっくりの実験シミュレーションを行う技術が開発されれば、自宅でも大学でしかできないはずの実習体験が得られるでしょう。それだけではなく、今まで対面授業でもできなかったような、大きな装置や特殊な技術を使う実験ができるようになれば、現実の可能性を超えることもありえます。
このように、VRのすごいところは、VRにしかない時間・空間的な柔軟性と手軽さはそのままに、現実そっくりな、そして時には現実以上の体験ができてしまうところです。今回の講義を受けて、VRは大学生活への無限の応用可能性がある技術だと感じました。
「バーチャル東大」は、「赤門」「正門」「図書館」「安田講堂」「安田講堂内部」「工学部前広場」の6ワールドで構成されており、現在、バーチャルSNS “cluster” とブラウザ版の2プラットフォームで公開されています。みなさん、ぜひお楽しみください!
オンライン開催という異例の形態をとった今回のオープンキャンパスでしたが、東大の身近さと底知れぬ可能性の両方を自宅から感じることのできた2日間だったのではないでしょうか。多くの高校生に東大の魅力がたくさん伝わっていれば、うれしいです!
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