「自分が好きなものや、できるものを見極めながら大人になっていく」―人文社会系研究科・学生インタビュー
STUDENT VOICE 2024.03.22
2020.03.05
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東大の学生は、どのような学生生活を送っているのでしょうか? STUDENT VOICEでは、東大生が東大生にインタビューをし、大学での学びだけでなく、課外活動など、多様な活動に取り組んでいる東大生の学生生活を紹介します!
氏名: 西森 優
所属: 文科三類
入学: 2019年度
出身校:岩手県立盛岡第一高等学校
運動会女子ホッケー部、学生団体・東大ドリームネット、川人ゼミ(法と社会と人権ゼミ)、学生団体・Fair Wind、東大新聞と、多方面で精力的に活動している西森さん。
中学時代は陸上部、高校時代は登山部に所属していたというスポーツウーマンの彼女。ホッケー部は、スポーツも続けたいし新しいことも始めたいしサークルも諦めたくないという欲張りな願望を同時に満たしてくれる点で魅力的だったそう。サークルの活動にも積極的で、とても忙しそうだ。
行動力の源泉を聞くと、選択肢があったら飛びつくのは、いわば染みついた性のようなもので、「何事もやってみないとわからないから、楽しそうと感じたことは全てやってみる」
そんなパワフルで興味の幅が広い彼女の根底にある意識は、意外なことに劣等感だという。
「常に自分はあらゆる人に対して一歩劣っているというような意識があって、多少苦しくても、成長できることが嬉しいから続けられる」
中学高校時代に出会った尊敬する先輩や同輩から刺激を受けて、コンプレックスや危機感から東大を目指したという。
とはいえ、部活にサークルにバイトと多忙な日々を過ごす中で、全部投げ出したくなることはないのだろうか。
「全部やめたくなったら、なぜこれを続けているのか考え直す時間をとってみたり、いろんな人に相談して、意見をもらったり、自分で意味を見出す」という。
また、複数のコミュニティに所属しているのは「学んだ視点を別の場で生かせるのが楽しいから」。人の意見に流されて特定の視点にとらわれてしまいがちだと自覚している彼女は、常に複数の視点を持って相対化することを意識しているそうだ。
実は高2の秋頃まで別の大学への進学を考えていたという西森さん。部活が一段落つき、自分で勉強の計画を立てるなど準備を本格的に始めた。すると、雲の上の存在のように思っていた東大の入試のほうが、数学の出題傾向や英語のリスニングがあることで、実は自分にあっていることがわかった。そして、東大を視野に入れ、進学を考え始めたという。また、なんとなくその土地への憧れはあっても、しっくりくる学部を見つけられなかったことも一因で、入学時に学部を決めなくてよい進学選択制度を採用している東大を志望するようになったという。
将来の展望を聞いてみた。
「大学生か20代のうちに日本一周して、50歳までに世界一周したい。大学生で1年間の留学と短期の留学をして、ボランティアもしたい。冬山にも登りたいし、休学もするつもり。そのうえで、教育の現場に関わる仕事がしたい!」という。
また、最近の目標は「未来の自分のために、今やっておくことをやり始めること」。具体的には「教育とか福祉についてもうちょっと勉強」をして「自分が残りの大学生活3年間で、何を学びたいのかはっきりさせたい」という。現在の自分について「成長することが目的になってしまっていて、未来のためにではなく、今のために今を生きている感じ」と評する彼女。自己と向き合う視線の先に、未来が見据えられている。