ちょっとひといき ちょっとひととき(10)-東大生のともだち

2024.06.27

東大生コラム

テーマを絞って発信する東大生のコラム企画

第10回目のテーマは「東大生のともだち」。ちょっと気になる東大生の友達事情。多様な価値観をもった人が多いと言われているけど、実際はどうなんでしょう。現役東大生のお話を読んで、ちょっとひといきつきませんか?

もっと知りたい

理科二類1年 Hirschkuh

入学して数ヶ月。東大生は本当に幅が広く、深い。なんたらオリンピック日本代表、ピアノの国際大会で金賞。目立った経歴を持つ人もたくさんいるけれど、そうではない人も大勢いる。そんな東大生の共通点は、興味のある分野について喋らせたら止まらない、ということだろう。これは、今まで過ぎてゆく時間に漫然と身を任せてきて、これといった得意分野のない私にとって衝撃的だった。例えば、普段は大人しい友人に何気なく生物の質問をしたとき、とめどなく出てくる知識に驚かされたことがある。物理選択だった私のした質問はその人にとっては初歩的すぎるものだっただろうに「もっと勉強してみたい」と思わせるような話をしてくれた。そして、あまり話したことのなかったその子のことをもっと知りたいと思った。 私には、まだそこまでの熱を持って話せることはない。この大学生活を通して、打ち込めるものを見つけて、出会った友人に「もっと知りたい」と思ってもらえるような人になりたい。

サークル活動として始めた競技かるた。大学生活で打ち込むものの一つにする。

 

偶数

文学部4年 もぬけ

私も、はや学部の4年生となった。東大生が友人をつくる機会といえば、クラス、サークル、学科などとあるが、4年生である私には、どれも過ぎたことであった。毎日同じ友人と通学し、授業を受け、遊ぶ日々。不足なことは何一つとしてなかったのだが、よもや学部4年にもなって、新たなコミュニティを得る機会があるとは、思ってもみなかった。
学生証の下一桁が偶数だったこと。それが共通点だった。 工学部棟の地下で行われた「スポーツトレーニング実習」の抽選。バレーボールサークルの友人たちは――わざわざ彼女らに合わせて卓球ではなく、苦手なバドミントンの抽選に参加したというのに――全員、奇数だった。
たったひとり、バドミントンをすることになってしまった自分だったが、そこでまさかの意気投合。シカゴ、オレンジ、シルクマジシャン。皆の魅力を書き記すには残念ながら紙幅が足りないのだが、3人もの新しい友達を得ることができた。私にとって東大は、何も特別なことはなく、ただの大学だが、ただの大学として、私は東大が大好きだ。


実習が行われる御殿下記念館の外観

 

意外なところにある素敵な出会い

文科三類2年 ずんだ

大学は高校までと違ってクラスのつながりがゆるくなるので、友だちができるかどうか不安に思っている人もいるかもしれません。でも、アンテナさえ張っていれば、ひょんなきっかけで親友に出会えることもあります!
私にとってのAさんもそのひとり。もとは高校の同期の同クラ(同じクラスに所属)だったことがきっかけで知り合ったのですが、思っていた以上に気が合い、今では毎週待ち合わせてお昼ご飯を一緒に食べたり、休日にふたりで出かけたりするほど仲良くなりました!興味関心やコミットしている活動がぜんぜん違うので、近況や考えていることを聞き合うだけで楽しくて、最近は気付けば3~4時間話し込んでしまうこともあります。もちろん、めんどうくさい授業の話や知り合いの恋愛のことなど、不真面目な話もいっぱいします(笑)。
自分とはまったく違う人と気軽に出会えるのが大学の魅力だと思います。みなさんも大学生になったら、ぜひ勇気を出していろんな人に声をかけてみましょう!思ってもみない出会いがきっとあるはずですよ。

素敵な出会い

 

出会いに支えられて

文科一類2年 りくもん

私は東大に来て、本当に多くの素敵な友人に出会いました。
その年の自分の高校からの東大合格者は私1人だったので、「高校の友人が1人もいないんだから、大学で友人を作らないと、大学生活独りぼっち確定…お先真っ暗…」という一抹の恐怖と共に上京してきましたが、クラス、サークル、授業やゼミなど様々な場面で人とのつながりを作ることができました。大学生は高校生より自由に使える時間が多くなるので、遊びに行ったり食事に行ったり、友達と楽しい時間をたくさん過ごすことができます!
私には、所属しているサークルが3つ同じで、同じ授業を何個も履修している、という会う頻度の高い友人がいます。「サークル大好き!」「興味ある授業はなんでも取ってみる!」…など、私とその友人はびっくりするくらいに思考回路が近く、いつもいろいろおしゃべりしては、共感し合って盛り上がっています(笑)。お互いに忙しく過ごしていますが、落ち着いたらまた遊びに行きたいです!多くの人が集まる大学だからこそ、皆さんも素敵な友達にきっと出会えますよ!

友人と上野のカフェにて。可愛いパンダアイスを容赦なく食べたような…(笑)

 

助け合いで繋がる

工学系研究科 トルマリン

私は弱さをさらけ出したこと、困難を共に乗り越えたこと、といった経験をきっかけに、大学の友達ができたことが多いです。
例えば、1年生の通過儀礼とも言えるALESS。科学に関する実験をし、英語でプレゼンをする授業です。英語が得意な私と科学サークルに所属するクラスメイトとで、協力してプレゼン・レポートを乗り越えたことで親しくなりました。
大学で初めて片思いをしたとき、寮の友達に勇気を出して打ち明けました。その友達と「恋の進捗」を事あるごとに共有して、一喜一憂したことは今でも鮮明に覚えています。
研究と就活の両立がうまくいかず落ち込んだとき、泣きながらサークルの先輩にLINEを送りました。親身に相談に乗ってくださった事で、今では杯を酌み交わす仲です。サークル現役のとき以上に関係が深まったように思います。
今までの私は、プライドが高く独りよがりでした。しかし、大学での経験を通して「助けを求めたって良いんだ」と思え、そこから繋がるご縁もあるのだと気づきました。「これからも良い出会いに恵まれますように…」。そう考えつつ、学生最後の1年を噛み締めながら過ごす今日この頃です。

個性的で魅力あふれる人たちとの交流の場を与えてくれた東京大学に感謝です!

 

ドライブ

経済学部4年 てつ

私が大学生活の中で印象に残っているイベントの1つに、友達と大学1年生のときに日帰りで行った、房総半島へのドライブがあります。その友達とは塾のアルバイトで出会い、シフト終わりに何度も話す中で、すごく仲良くなりました。このイベントが印象的であった理由は、人生で初めて友達と行くドライブであったからです。運転中に友達と、それぞれの高校時代のエピソードから共通の趣味である映画鑑賞まで、様々な話をしました。その中で、共通の知人が多いことを知り、びっくりする場面もありました。また、館山で立ち寄ったレストランの海鮮丼がとっても美味しく、思わず頬っぺたが落ちそうでした。そして、東京に帰る際はアクアラインを使い、海ほたるパーキングエリアによりました。そこで見た東京の夜景は、今でも忘れられません。 自分はその後、塾のアルバイトを辞めたのですが、今でもその友達とは定期的に会って一緒にご飯を食べるほど仲が良いです。みなさんもぜひ大学での出会いを楽しみにしていただければと思います!


房総半島で友達とジャンプ!

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