ちょっとひといき ちょっとひととき(11)-わたしの地元、わたしの暮らし
東大生コラム 2024.08.30
2024.03.04
テーマを絞って発信する東大生のコラム企画
第9回目のテーマは「わたしの『東京生活』を支えるもの」。東京暮らしに憧れてはいても、なかなか決心がつかない方も多いのではないでしょうか。そんな方のためにも、東大生の「東京生活」を支えているものをテーマにしたコラムをお届けします!上京の不安はこれで解決!?
東京の街って、人も多いし騒がしいし、なんだか息苦しいイメージがありますよね。私は人混みが苦手なので、嫌になってしまうときも結構あります(笑)。そんなときは自分なりに「都会のオアシス」を探して、気分転換をしています。
特におすすめのスポットが、駒場キャンパスから歩いて10分もかからない位置にある、駒場公園です。キャンパスに最も近い公園の東口から入ってすぐ左側に、旧前田家本邸和館があります。靴を脱いで中に入るとそこはもう別世界。縁側から庭園を眺めることができるのですが、それがもう素晴らしい眺めで、季節ごとにいろいろな姿を見せてくれます。雪がたくさん降った時に一度訪れたことがあるのですが、あまりの美しさに自分が東京にいることを、そしてキャンパスから10分も離れていない場所にいるという事実を、すっかり忘れてしまいました!公園の中には洋館や日本近代文学館もあり、文学館の中にあるBUNDANというブックカフェで一息つくこともできます。
みなさんも苦しいときは無理せずに、自分だけの「都会のオアシス」を探してみてください!
僕が東京で一人暮らしを始めて早3年が経ち、今でも僕の生活を支えてくれている物があります。それは母親の手作り料理です。
大学に入るまでは、料理も洗濯も自分でしたことのなかった僕に、忙しいときでもご飯だけは食べられるようにと母はよく手作りのハンバーグやきんぴらごぼう、コロッケなどを冷凍便で送ってくれます。母の手料理は、僕には到底真似できないほどおいしくて、バイトやサークル、大学のテスト勉強などで忙しくて料理をする時間も元気もないときに、いつも僕のことを救ってくれます。 「お母さんが大変だから大丈夫だよ」と言っても、いつもたくさん作って送ってくれるので、年2、3回しか実家に帰省できなくても、母の仕送りは東京でも実家の味を思い出させてくれる大切な存在です。大学生になり地元を離れた今だからこそ、手作り料理で支えてくれる母に、心からありがとうと言いたいです。
まだまだ未熟で心配をかけてばかりの僕ですが、両親の優しさに恩返しできるように日々頑張りたいと思います。
私の生活を支えるものは、夜のまったりタイムです。実験やデータ解析など研究のタスクに追われる大学院での毎日は、充実しつつも緊張感を伴います。そんな慌ただしい1日を締めくくり明日への活力を充電するために、このルーティンが不可欠です!まずは温かい飲み物と甘いお菓子で自分にご褒美を。そしてYouTubeやドラマを鑑賞したり、読書をしたり、友達や家族と電話したり。好きなように過ごしてストレス発散をします。そして寝る前には忘れずに日記を書きます。書いてアウトプットすることを通して、達成できたタスクを改めて認識し、自分を褒めることができます。うまくいかず落ち込んだ時でも「挑戦したことに価値がある」「失敗した分、成長できたから明日は頑張ろう!」と日記を通して前向きな言葉を自分に投げかけます。
生きていれば晴れの日も雨の日もありますが、自分をいたわり努力を認める時間が心の支えとなり、どんな日に対しても感謝の心を持って過ごすことができているように思います。
私が東大を志望した理由の一つとして、大好きなアニメのイベントに気軽に行けるようになりたいという想いがありました。出身が地方なのもあって、特にライブには行ってみたいとずっと思っていました。そして進学を果たし、好きなアニメのサークルに所属しました。そこで出会ったばかりの友達がライブに誘ってくれ、私は二つ返事でOKしました。実際に現地で生のライブを見ると、本当に迫力があって、気がつくと周りも気にせずノリノリでブレードを振っている自分がいました。それ以降、私はライブが大好きになり、年に5回はライブに行っています!ライブに行くことが楽しみで、日々の勉強やバイトなど、多少嫌なことがあっても頑張れています。私も一人暮らしをすることはかなり不安でしたが、大学のクラスの友人やサークルの人に支えられて、今も楽しく大学生活を送っています。不安も多いかもしれませんが、東京はそれ以上に楽しいことが待っています!ぜひ自分が東京でしたいことを想像しながら勉強に励んでいただければと思います。
私からは「東京生活において実用的なモノ」ではなく、「東京生活をさらに楽しくするもの」をご紹介します。それは『御朱印帳』です。
東京は広いようで意外と狭いので、駅と駅の間も思ったより簡単に歩けてしまいます。また、大都会ではありますが、意外にも神社やお寺が至るところにあります。私自身、御朱印帳を手にしたのは大学生になってからでしたが、休みの日やちょっとした空き時間に散歩を兼ねて神社仏閣巡りやお参りをするようになってから、QOLが上がったと実感しています!いつしかお参りのために散歩をするようになったと言っても過言ではありません。
「電車や地下鉄からは見えない東京のことをもっと知りたい!」&「一人暮らしでも健康に気をつけたい!」(ついでに「目的地までの交通費を節約したい!」)という人は、ぜひ御朱印集めも兼ねてお散歩などいかがでしょうか?もちろん、旅行が好きな人やお出かけ先でお寺や神社も回りたいという人にとっては、東京以外の場所でもオススメです!
私の東京生活を支えるものは、アコースティックギターです。東大に入学して一人暮らしを始めたときから、ずっと一緒に生活しています。
賃貸のアパートで生活しているため、大きな音で演奏することはできませんが、勉強の合間の気分転換に、軽くメロディを口ずさみながら好きな曲を弾いています。上京したてのころは慣れない一人暮らしに不安も多くありましたが、中高生のころからの相棒だったギターが生活のなかにあることで、リラックスすることができました。
ギターがあれば、いろいろな技術をマスターすることで喜びを感じたり、歌うことでストレス発散になるだけでなくギターやバンドのサークルに入ったり、ギター好きの人と話が弾んだりと、さまざまな出会いのきっかけになって、東京での生活を彩ってくれるような気がします。実際に、私はギターに詳しい友人ができて、よくバンドやギターの話で盛り上がり、東京生活を楽しんでいます。
東京での生活に不安がある人は、ギターに限らず、ほかの楽器でもいいですし、何か自分のお気に入りのアイテムを身近に置くことで安心して過ごせるかもしれません。ぜひ試してみてください!
まずもって、「東京生活」は便利である。というか、便利すぎである。
どこでもちょっと歩けば、すぐ角にはコンビニ。
いつでもちょっと待てば、すぐに来る電車。
ましてコロナを経た時代、オンラインを使いこなせば、長期間、ほぼ外へ出ずとも、生活はできてしまう。
このような時代に上京して、人一倍気を遣ってきてよかったと感じているものは、自身の「心」である。
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「東京生活」は便利である。「時間」は、突如予測のしやすいものとなる。
すると、「することの数量」や「効率」に、意識が向きやすくなる。
そして、何か「する」ことがないと、わざわざその「場所」へは行かなくなる。
その「場所」とは、主には、「学校/大学/職場」と、「自宅」。
極端な場合、その「場所」の往復しかしなくなる――
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だれか分からない。どこか分からない。どのくらいの時間かも分からない。
何か分からない。なぜか分からない。でも、なんとなーく楽しい。
はたしてこれって、「ムダ」ですか?
上京すると、ふと消えかかってしまうものたちに、「心」の意識を。