東大生と卒業生をつなぐイベント企画に全力投球!「東大は面白いっすよ」―文科二類・学生インタビュー

2019.02.26

STUDENT VOICE

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東大の学生は、どのような学生生活を送っているのでしょうか? STUDENT VOICEでは、大学での学びだけでなく、課外活動など、様々な活動に取り組んでいる東大生の学生生活を紹介します。

PROFILE

氏名: 村松 尭
所属: 文科二類(経済学部進学予定)
入学: 2017年度
出身: 開成高等学校(東京都)

「東大に入学したら、とにかく大人とつながりながら、新しい企画を立ち上げるとか、プロジェクトを運営するとか、そういうことをやりたいと思っていました」。村松さんは、とくに「大人」という言葉を強調しながら言う。
なぜ、大人なのか?そう問いかけると、「高校時代までは、接点がある大人って、学校の先生や親ぐらいしかいないじゃないですか。大学では、大人との密な関係で何か新しいものをつくりたいな、と。それで師匠みたいな人を見つけたいなと思って」という答えが返ってきた。ちなみに、高校時代は文化祭が大好きだったそう。「文化祭+大人」というのが、村松さんの求めていたもののようだ。

村松さんは、一年の浪人期間を経て東大に進学。大学1年の4月、新しい生活に胸を弾ませてサークルオリエンテーション(サークルの新歓活動)に参加したところ、すでに2年生となった高校時代の友人たちから勧誘を受けた。「このサークル、めちゃ面白いから入りなよ」。それが、村松さんがこの2年間、全力投球することになる学生団体、東大ドリームネットとの出会いだった。ドリームネットとは、第一線で働く東大卒業生と現役東大生の出会いの場を提供する団体。東大生たちに刺激を与えたいと、東大生自らが立ち上がり、2005年に発足した。東大卒業生120人と現役学生400人が本音で対話する「交流会」。学生の問題意識に基づいて特定のテーマについて議論する小規模の「語る会」。そして、各界を代表する著名な東大卒業生による「講演会」。こうした会を、東京大学や東京大学三四郎会(東大の若手卒業生ネットワーク)と共同で企画運営している。

企画のための集まりは、基本的に週1。ただし、授業の合間に集まって相談することも多く、イベントの直前期はずっと議論しているという生活が続く。「ドリームネットの企画関連の作業と、高校時代の文化祭と、どちらが大変?」と聞いたところ、「ドリームネットの方が大変です」とのこと。文化祭は、開催は絶対。それに対して、ドリームネットの企画は、やらなくてもいいぐらいの選択肢があるなかで、一から作り出すもの。「それぐらいの自由度のなかで、どれだけ面白いことができるのかというのは、本当に難しいです」と言う。

なお、村松さん自身、ドリームネットの活動を通じて、大学で勉強することの意味がみえてきたそうだ。やりたいことをやるためには、勉強も必要だと痛感した。「最近、ミクロ経済学の勉強を始めたんですよ」。はにかみながら言った。

高校生たちへのメッセージを聞くと、「意外と何とかなるよ」というアドバイスが返ってきた。実はこのアドバイスは、ドリームネットのイベントで、とある卒業生が、学生に向けて伝えてくれたものだとか。「不安かもしれないけれど、本当に何とかなる」。
村松さん自身、東大に入学して、なにより面白い人がそろっていることに驚いたそう。「東大は面白いっすよ」。人との出会い。ドリームネットとの出会い。そして学びとの出会い。村松さんは、意外な、けれども必然とも思えるような学生生活を、いま送っている。

取材・文/東京大学高大接続研究開発センター教授・濱中 淳子
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