「自分が好きなものや、できるものを見極めながら大人になっていく」―人文社会系研究科・学生インタビュー
STUDENT VOICE 2024.03.22
2023.01.26
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東大の学生は、どのような学生生活を送っているのでしょうか? STUDENT VOICEでは、東大生が東大生にインタビューをし、大学での学びだけでなく、課外活動など、多様な活動に取り組んでいる東大生の学生生活を紹介します!
氏名: 梶谷 優貴
所属: 工学部電子情報工学科
入学: 2019年度
出身校:秋田県立秋田高等学校
「心がワクワクする、自分も、まわりも楽しいほうへ!」
これが梶谷さんの大学生活の軸となっています。
彼女が中学生の時に、デジタル技術を活用したアート施設である『チームラボ』の展覧会が地元の秋田県で開催され、そこでデジタル技術を使ったエンタメに出会い、とても感動してデジタルに憧れをもったそうです。
「そして、大学1年の時にIT系企業の交流会に行き、プログラミングによるコンピュータ制御を体験しました。これをきっかけに『これからの社会を作っていく希望溢れる分野』であるITに興味をもち、工学部電子情報工学科(EEIC)を志望するようになりました。」
大学入学当初は全くのプログラミング初心者だった梶谷さんは、同期や先輩、先生のサポートのおかげでプログラミングスキルを上達させていきました。そんな梶谷さんの特に印象に残った授業は大学3年後期の学生実験。「画像認識」をテーマにプログラミングによって作品を制作し、発表をする授業でした。そこで、カメラを用いて人の指や手の形を認識させることで、ジェスチャーによって空中で操作できるキーボードを作り、学科内のコンペで見事一位になりました。この作品のアイデアは、「手が汚れる作業をしながら、キーボードが操作できたら」というまさに「あったらいいな」の着想によるものだったそうです。
「空きコマや土日など授業以外の時間を割いて、ひたむきに制作に打ち込みました。この授業を通して、自分の作品が他の人に『面白い』と思ってもらえたことで、やりがいを感じ、さらにプログラミングにのめり込みました!」
また、学業だけでなく、テニスサークルの幹部や、大学生向けのキャリア支援を行う『知るカフェ』の運営など、様々な課外活動にも精力的に取り組んでいました。梶谷さんがサークル幹部だった頃は、新型コロナウイルスの影響で食事会や合宿など例年通りの活動ができませんでした。そんな中でもメンバー間の交流を深めようと、オンライン交流会や街歩きをしながらのチーム対抗の謎解き大会など、様々な工夫をしてイベントを開催し、サークル活動を盛り上げていたそうです。そして、サークルのメンバーがイベントを楽しむ姿を見て、人を楽しませる喜びを感じたといいます。
『知るカフェ』は、大学生が主体となる事業ですが、大学1年の時に駒場に店舗がオープンしたことをきっかけにスタッフとなったそうです。「大学生が主体となって運営することで、等身大のニーズに寄り添う『知るカフェ』の取り組みに共感しました。カフェに来た大学生に対するキャリア相談などの接客業務だけでなく、集客や広報の方針を決める会議など、店舗運営業務にも積極的に参加していました。」このように早いうちから様々な企業や進路の選択肢に触れられたこと、また、運営を通したスタッフ同士の交流は大学生活の中でかけがえのないものだそうです。
梶谷さんは学部卒業後にIT系企業へ就職が決まっており、エンジニアとしての経験を積みたいと意気込んでいます。
「大学院へ進学するかどうか悩みましたが、学問として技術を究めるよりも、企業で働くことを通して、社会に役立つ技術に直結した経験を積みたいと考え、就職することに決めました。」
インタビューの中で語られた「自分が作った技術で、社会・世の中の人々を笑顔にしたい」という言葉がとても印象的でした。彼女の向上心とプログラミング技術でたくさんの笑顔が生まれていくことでしょう。
石原 由貴 さん(工学部物理工学科)
物理に魅せられた工学部女子。特技はダンスと書道、趣味は映画・アート鑑賞です。三重の片田舎から上京し、学業に励みつつ芸術三昧の日々を過ごしています。座右の銘は「人事を尽くして天命を待つ」。