基礎実験
教育プログラム/学びのシステム
2022.04.13
2021.04.02

体験活動プログラムは、今までの生活と異なる文化・価値観に触れることができる体験型教育プログラムで、東京大学の本領発揮ともいえるプログラムだ。海外、国内にわたり参加団体(学内からの公募による)をつのり、農林水産業からインターンシップ、研究室体験など、さまざまな体験活動を行うというものだ。
今までのプログラムとしては、国連での学生ボランティア、ハーバード大学医学部研究室訪問、アメリカでの農場体験、石垣島サンゴ礁調査、ザトウクジラ調査、JICA体験、JAXA見学(種子島宇宙センター)など、そうそうたるタイトルがそろっている。こうした国内外の有名企業、団体へのコネクションがあるということは、東京大学がもつ大きな強みである。
また、これらのどのプログラムも、参加する学生の専攻は問われない。ハーバード大学医学部に文学部の学生が行くことも、アメリカの農場に教育学部の学生が行くことも問題はない。もちろん、専攻の決まっていない教養学部前期課程の学生が行くこともかまわない。むしろ、特定の学部の学生のみが行くよりも歓迎されるはずだ。
私は、1年生でアメリカ、2年生でインドへ行ったが、学外の人に「学校のプログラムで海外に行く!」というと、何の専攻の研修なのかとよく聞かれた。そのたびに、普通は自分の専攻分野に関係のある研修にいくものなのだと思い、このような自由に参加できるプログラムで良かったと思っている。同じ体験をしても、それぞれの専攻ごとに着眼点は異なり、経済に着目するものもいれば、文化に興味を示すものもいる。分野にとらわれない幅広い知識、という理想のひとつの体現であると思う。
もう一つのこのプログラムの魅力は、費用だ。いくらかの活動のための補助金、交通費および宿泊費の一部をサポートする奨励金が支給される。奨励金額はプログラムごとに異なり、活動後に算出されるが、これらの活動は東京大学のOB・OGの関係機関であることが多く、宿泊場所などが無料や格安で提供されることもあり、格段に費用が抑えられる。
これらの体験が何かの糧になるのか、役に立つのかはわからない。しかし、私の中でアメリカの脱走羊を追いかけインドで涙を流してカレーを食べた体験は、日本で講義を受けている最中もどこかで息づいている。