総合図書館

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東京大学には、全部で30の図書館・図書室があり、それらを総称して東京大学附属図書館と呼ぶ。東京大学附属図書館全体で950万冊以上の蔵書をかかえており、日本では国立国会図書館に次いで2番目の蔵書数を誇る。

東京大学附属図書館の中で最も規模が大きく、中心的な役割を担っているのが、本郷キャンパスにどっしりと構える総合図書館である。総合図書館には120万冊以上が所蔵されている。最新の専門書から貴重書と呼ばれる古い書物まで、実に幅広いコレクションを有しており、読みたい本がない場合も、購入希望を申請することができる。

総合図書館が担う役割は、本の所蔵だけではない。たとえば、2017年に新たに完成した別館の地下1階には、「ライブラリープラザ」という、約800平方メートルの円形スペースがある。ここは、学生や研究者が互いに議論し、熱い「知」を交わすことのできる場所作りを目指して作られた。モニターやホワイトボード、移動型テーブルなどがあり、単に自習をするだけでなくグループワークをしたり小規模のイベントを開催したりと、様々な場面での活用が期待されている。

総合図書館
現在の総合図書館の前景(撮影/学生ライター・伊達摩彦)

 

総合図書館には建築物としての魅力もある。現在の総合図書館の歴史は、関東大震災までさかのぼる。1923年9月1日に起こった未曾有の大震災で、東京大学も被害を受け、現在の総合図書館の前身となる建物が全焼してしまったのだ。その翌年、ジョン・ロックフェラー・ジュニア(石油王ジョン・ロックフェラーの息子)から400万円(現在の価値に換算して約100億円)の寄付金を受け、図書館の再建工事が始まった。東京大学はロックフェラー氏への感謝のしるしに、新しい図書館の模型を彼に贈ったそうだ。今も総合図書館の3階には、その模型と同じものと、寄付をする旨が書かれたロックフェラーからの書簡が展示されている。

現在の総合図書館の本館は地上5階、地下1階の鉄骨鉄筋コンクリート造りの建物で、その正面は本棚に並ぶ本の背表紙を連想させるようなデザインとなっている。玄関を入ると、目の前には3階まで続く大階段がお待ちかね。イタリア産の大理石で作られており、よく目を凝らすとアンモナイトの化石を見つけることができる。シャンデリアが吊るされ、美しい彫刻が施された高い天井の下、赤い絨毯が敷かれた階段を上っていると、あたかも西洋のお城にある大階段の上を歩いているような気持ちになる。

一方、2017年に完成した別館には、前述の「ライブラリープラザ」の他にも最新鋭の設備が整えられた。地下2〜4階は自動書庫となっており、300万冊もの図書を収容することができる。最深部は地下46メートルもあり、ビルでおよそ12階、ウルトラマンでおよそ1体分の深さがある。本館にある検索システム(OPAC)でクリックすると、指定された本をロボットが自動書庫から運んできてくれるというのは、まさに現代の科学技術の賜物であり、なんともいえないロマンを感じる。

若者の読書離れが問題視されて久しい。それはこの東京大学においても例外ではないだろう。しかし、本を読まずに大学で勉強することなど決してできない。大学で勉学に励むために必要な、幅広い教養と深い専門性を身につけるための基盤となるのが、「本を読む」という行為なのだ。そして東京大学において、そのアカデミックな営みを根底で力強く支えているのが、長い歴史と革新性の双方を兼ね備える総合図書館なのである。

参考文献・参考リンク
東京大学附属図書館ホームページ
図書館特集2018(自動書庫などの最新の設備や、関東大震災以前の総合図書館の様子をご覧いただけます)
東京大学大学案内パンフレット2019
図書館の窓増刊New Library Project第2版 2016年3月11日発行
図書館の窓Vol.57 No.1(通号456号) 2018年3月12日発行
建築&文物マップ 東京大学総合図書館(2018.8)発行

文/学生ライター・伊達摩彦