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「高校時代から深めてきた環境問題への関心。その経験と人との縁を大切に、東大でプラスチック問題をさらに究める」――2021推薦生インタビュー 農学部

2021.07.14

推薦生2021

#学校推薦型選抜 #学校推薦型選抜 #推薦入試 #推薦入試 #農学部の人 #農学部の人

2021推薦生 田中さん

PROFILE

田中たなか 暖乃はるのさん

出身地:熊本県
高校:熊本県立八代高等学校

――農学部を志望したきっかけを教えてください。

私は元々地球温暖化といった環境問題に興味があって、高校1、2年生の時に九州大学の高大連携プロジェクトに参加して、主に地球温暖化に関する研究をしていました。そして、他のメンバーとの関わりのなかでプラスチック問題のことを知りました。そのとき、地球温暖化に対する対策はいろんな方々が進んで研究され、関心が集まっている一方、意外とプラスチックって何が問題なのかは広まっていないなと思い、その研究分野に携わったほうが、より社会に貢献できると考えました。それで農学部の岩田忠久先生の生分解性プラスチックに注目して、ぜひその研究室で研究できたらなと思い、農学部を志望しました。

――高校時代に参加したそのプロジェクトについて詳しく教えてください。

九州大学未来創成科学者育成プロジェクト、通称QFC-SPというものです。私は中高一貫校出身なのですが、中学の時からお世話になっていた理科の先生が、私が環境問題に関心があることをご存知だったので、「参加してみない?」と教えてくださいました。

プロジェクトでは、二酸化炭素分離膜の研究をしていました。研究ではプラスチックとの直接の関わりはありませんでしたが、膜の材料が樹脂の一種だったり、研究室の先生が二酸化炭素分離膜だけでなく、プラスチックの研究もされていたりしていて。そういう諸々のつながりから、例えば膜の材料の一部を生分解性のバイオマスプラスチックに変えたら使用後の廃棄でより環境に負担をかけないかなといったことを考えて、プラスチックのほうに関心が移行しました。

また、日本膜学会や九州大学のアカデミックフェスティバルというイベントに参加し、自分の研究内容について発表する機会を得ることができました。あと、私たちの代は海外研修にもプロジェクトとして参加したので、現地でアメリカの高校生に対して私がどういう研究を九大でやっているのかを伝えましたが、なかなか大変な発表でした。

――東大の学校推薦型選抜を意識したのはいつごろでしたか?

三者面談で、挑戦してみないかと担任の先生からお話をいただいて、具体的に意識し始めたのは高2の夏です。でも私は受賞歴が特に何もなかったので応募資格はないだろうって思い込んでいて、その時点では何も行動は起こしていませんでした。自分にも出願資格があるとわかった高3の春から夏頃に、自分がやってきたこと、その都度何を考えて活動に参加したのかとか、自分が何を問題として考えていたのかといったことをまとめました。

きちんと志望理由書を書き始めたのは9月の後半ですが、これが一番苦労しました。事前に材料をそろえようと動いていたのは良かったのですが、文章を書くのが大変すぎて、テイク10ぐらいまでは確実にいったと思います。担任の先生や、お世話になった九州大学の先生にアドバイスをいただいて、何度も書き直しました。

面接練習は、書類審査が通ったのが分かってから2週間ほどでやりました。結構動き出したのは遅いほうなのかなと思います。

――では、東大ではどのような授業を受けてみたいですか?

もちろんプラスチックに関することについて勉強したいのもありますし、やはり環境問題と一番対立する価値観が経済絡みなので、おいおい経済の勉強もできたらなというふうに考えています。あとはプラスチックの問題になると、発展途上国と先進国で考え方や立場なども変わってしまうので、そのような国際的な勉強もしたいです。

――ちなみに、入学して数週間経ちますが、実際に通ってみていかがですか?

一部対面授業を導入していただいているおかげで、クラスメイトと楽しく交流することができています。勉強でわからないことがあったら一緒に考えてくれて、丁寧に教えてくれます。まだ入学して間もないですが、本当に良いクラスに入ることができたと思っています。また、先生方も学生の状況を考慮した対応をしてくださっています。もちろん勉強は大変ですが、自分にできることを精一杯やっていきたいです。

――学生生活を送る上で、アドバイザー教員の先生に期待することがあれば教えてください。

そもそも、アドバイザー教員の方々がついてくださるというだけでも本当に嬉しいので、自分から要求することは特別ありません。ただ、自分が興味のある分野に関するイベントの情報を見つけることがあまり得意ではないので、それに関する情報があれば紹介していただけると嬉しいなとは思います。

――授業や研究以外で、大学生活でやってみたいことはありますか?

今興味あるのが東京大学薫風流煎茶同好会。それほど格式張ったものではなく、日常に寄り添い、煎茶や玉露の淹れ方を教えてくださるサークルです。美味しいお茶を飲むことはリラックスすることにも繋がると思いますし、社会に出てからも、おいしいお茶を淹れられるというのは、目立たないけどいい特技になるかなと思っています。

――最後に、学校推薦型選抜の先輩として、高校生にメッセージをお願いします。

私自身、東京大学の学校推薦型選抜はかなりハードルを高く感じていて、応募資格はないだろうと思い込んでいました。しかし、高校生のみなさんに知ってほしいことは、目に見える成果だけが大切ではないということ。ちゃんと興味があって、問題意識を持って何か取り組んだことがあるのなら、それをきちんと伝えればいいということを伝えたいです。東大の先生方と対話ができる面接試験は本当に楽しいですよ。そして、これまで出会ってきた人をきちんと大切にしてほしいです。周りの人々が自分に与える影響は大きいうえに、何年後かはわからないけれど、必ずその方々に助けられるっていう瞬間が出てくるので、やはり人付き合いというのは大切なのかなと思います。

――もらった縁を大事にするということですね!ありがとうございました。

取材/2021年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム