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「社会問題にかかわる活動から深めたマイノリティへの関心。多様な子どもたちがいきいきできる社会をつくりたい」――2021推薦生インタビュー 教育学部

2021.07.14

推薦生2021

#学校推薦型選抜 #学校推薦型選抜 #推薦入試 #推薦入試 #教育学部の人 #教育学部の人

2021推薦生 伊藤さん

PROFILE

伊藤いとう 光海ひかるさん

出身地:兵庫県
高校:兵庫県立長田高等学校

――高校までに様々な活動をしてきたそうですね。どういった活動してきたのでしょうか?

私は特に外国にルーツを持つ子どもたちの教育に関心を持って活動をしてきました。これまでは、外国にルーツを持つ子どもたちの学習支援をするボランティアや子ども食堂、難民の子どもたちの引っ越し支援に参加したり、フィリピンのスタディーツアーに参加して、スラム街やストリートチルドレンの子どもたちを保護する施設、性的虐待を受けた女の子たちを保護する施設を実際に訪問したりしました。他にも、阪神淡路大震災の語り継ぎを考えるプロジェクトや西日本豪雨の復興支援ボランティアにも参加しました。様々な現状を目の当たりにし、これらの活動で出会った子どもたちとの交流がきっかけとなって、多様性を尊重する教育について深く考えるようになりました。

――活動の幅が広いですね。なぜそうした活動に関心をもったのですか?

両親が臨床心理士で、様々な困難を抱えた子どもたちがいることを肌で感じる環境にいたので、マイノリティの子どもたちへの関心は小さい頃からもっていました。

教育について強く意識し始めたのは中学生の頃でした。私が通っていた中学校では、ゴムの色は黒と茶色しかダメ、靴下をくるぶしの長さまでに折らなければいけないなど、人と同じ行動をすることが重視されました。他人との差異が尊重されない教育で、日本の教育に違和感を抱きました。私はこういう教育を変えたいと思って活動していました。

――学校推薦型選抜のことを知ったのはいつでしたか?

東京大学に行きたいとは、高校1年生の時から思っていたのですが、その気持ちを人に言ったことはありませんでした。高校には探究学習に力を入れるクラスがあり、そのクラスから東大の旧推薦入試に挑戦する人はいたのですが、私は普通科でそういう情報も回ってこなかったので、東大に行くための道筋があまりよくわかっていませんでした。でもどうしても東大に行きたいと思って調べ始めた高校2年生の終わりくらいに、学校推薦型選抜のことを知りました。

――志望理由としては、どういうことを書いたのですか?

私は外国にルーツを持つ子どもたちなどマイノリティの子どもたちが置かれている環境に関心がありました。日本の教育では、マイノリティの子どもたちや生きづらさを抱えた子どもたちが、あまりいきいきできていないのではないかと感じています。なので、すべての子どもたちが自分の個性をいかしていきいきできる社会を、教育を通してつくりたいと書きました。

また、どんな人もマイノリティ性とマジョリティ性を持っていると思います。自分の人との差異を否定することなく、互いの差異を尊重し合えるような教育に力を入れていきたいと考えています。

――提出論文の準備はいつ頃から始めましたか?

学校推薦型選抜を受けると決まったのが6月で、論文を書き始めたのもそこからでした。6月から新たにフィールドワークをし、夏休みに研究者や支援者へのインタビューをして、そこから論文を書きました。私はほんとに東大の学校推薦型選抜に賭けていたので、受験勉強期間はほとんど論文を書いていて、人とは違う受験生活を送っていました。

――論文を書いてみてどうでしたか?

楽しかったです。文献をたくさん読んで、いろんな方々に深く話を聞くことができたので、視野が広まりました。それまではフィールドで活動するだけだったのですが、活動したことを学問的な視点からさらに深められたのですごくよかったです。

――準備のプロセスで苦労したことはありましたか?

メンタル的に大変だったことは……私は、数学がとても苦手なので一般入試で東大に行くことはできないと思っていて、それなのに自分は東大に行っていいのかっていう葛藤があり、悩みました。

でも、準備をしていく中で、学力や賢さには受験勉強で測れないものがいっぱいあって、自分の中にも受験勉強では測れない多様な良さがあると気づくことができました。今の日本社会だと偏差値や学歴が重視されると思うんですけど、そういうところではない人の良さはたくさんあるのに、それらが注目されない、生かされていない社会になってしまっていると、準備している中で思いました。しかし、東大の学校推薦型選抜は多様な良さを評価してくれる入試でした。

――東大で参加したい教育プログラムはありますか?

教育学部のバリアフリー教育プログラムに参加したいと思っています。いろんな学部の生徒が参加でき、様々な観点から教育や社会のバリアについて考えられるところが自分の興味と合っていると思います。

――勉強、研究以外に挑戦したいことはありますか?

今はコロナで難しいですが、バックパッカーになって、世界を巡りたいと思っています。

日本でもディープな所に行ってみたいです。東京でもあまりテレビに出てこないような所とか。あとは大自然も好きなので、知床や奄美大島にも行ってみたいと思います。自分の知らない場所に行くことで固定観念を壊し、視野をさらに広げていきたいです。

――最後に、学校推薦型選抜に関心のある高校生へのメッセージをお願いします。

探究学習に力を入れる学校や学科でなくても、自分でフィールドを探して、いろんな人とつながって活動していけば挑戦できるので、諦めなくていいよと伝えたいです。学校、インターネット、本、人脈を使って、学校の先生、大学の先生、地域の人、親、誰でもいいので自分の研究に協力してくれる人を探してみてください。学校推薦型選抜では受験勉強では測れない能力をアピールして挑戦できます。諦めずに自分の興味に向かって邁進してほしいなと思います。

――すてきなメッセージをありがとうございました!

取材/2021年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム