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「顧問の先生から勧められて推薦に挑戦。鳥類と生態系や環境を保護する研究に取り組みたい」―2019推薦生インタビュー 農学部

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2019推薦生秋山さん

PROFILE

  • 氏名:   秋山礼さん
  • 出身校:  逗子開成高等学校(神奈川県)
  • 入学:   2019年 理科二類(農学部進学予定)

――東大受験を意識したのはいつ頃ですか?
高校3年の時に、物理化学部の顧問の先生から「東大に推薦入試というシステムがあるから受けてみたらどうか」と言われ、自分でも意識するようになりました。それまではまったく意識していませんでした。

――それまではどこを志望していたのでしょうか?
もともと僕の興味のある分野を学ぶことができるのは北海道大学と京都大学の2大学だけだと思っていたので、僕は北大に専念していました。なので先生から東大と言われて「えっ」という感じでした。

――物理化学部では何の研究をしていましたか?
物理化学部の中に自然研究班というのがあって、そこで主に鳥の研究をしていました。といっても自然全般に興味があって、部で恒例になっている河川の水質調査などもやっていました。

――大学では、鳥の研究をやるたいと思っているのでしょうか?
そこは悩んでいるところですが、鳥類について研究したいと思っています。

――鳥に関心をもったきっかけを教えてください。
子どもの頃のバードウォッチングです。小学4年の時にヤマガラという鳥を見つけて、それがすごく綺麗なのに驚いて、一気に興味をもちました。鳥って双眼鏡とカメラを持つと一気に身近な存在になるんです。
それに日本にいる鳥の種類は、630種類くらい。台風で飛ばされてきたりするから種類が増えるので、基本数が動物よりも圧倒的に多いんです。ちなみにほ乳類は140種類くらいで、両生類とは虫類を足しても150種類くらい。鳥は種類が多い分、細かな違いが見られます。種類の多さでいえば、昆虫は万単位と圧倒的に多く、そちらにも興味はありますが、これをやるのは一苦労だなと感じています。

――鳥の研究であれば理学部も選択肢の一つだと思いますがなぜ農学部を選んだのですか?
理学部で鳥の構造や生態について研究するのは面白いと思うんですけど、今世界中でいろいろな生き物が消えているじゃないですか。研究しても研究対象の鳥がいなくなってしまうかもしれません。
一方、農学では最近、生物多様性が人間社会にメリットをもたらすという考え方から、生態系を守っていこうということが1つの分野になっているんです。そのための技術を開発する研究も行なわれていて、僕はそちら側にいって、生物を残していくことのほうが大事かなと思い、農学にしました。

――農学部での鳥の研究は、どんなことをするのでしょうか?
たとえば、鳥に注目した環境保護の研究です。鳥って環境の指標になりやすくて。「トキと共生する農業」というのがあるように、トキという種類に注目すると、環境が守れるんです。また鳥の種類の多さによって、その環境をある程度評価できるということもあって、鳥は環境を考えるうえでのアイコンになる、ということなんです。
たとえば「里山を守ろう」じゃよくわからないので、サシバという鳥を守ろうと謳うことによって里山環境を守ることにつながるというような感じです。

――前期課程の授業はいかがですか?
農学部の授業をとりまくっています。きつい授業と楽しい授業とありますが、鳥以外にも昆虫の授業などもあって、自然全体について知ることができて面白いです。

――これから思う存分、研究に打ち込んでください。ありがとうございました。
 

取材/2019年5月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム