【開催レポート!】2025年度 第1回 学校推薦型選抜オンライン説明会―現役推薦生と交流しよう!
学校推薦型選抜
2025.07.31
2024.12.27
【開催レポート!】2024年度 第2回 学校推薦型選抜オンライン説明会
東京大学高大接続研究開発センターでは、今年度も全国の中高生を対象に、オンラインでの説明会を開催。本選抜のねらいや概要を伝えると同時に、本選抜で入学した現役学生(推薦生)との交流を通じ、制度に対する理解と興味を深めることが目的です。
今年度第2回目の開催となる11月16日の説明会は、後日の映像視聴も含めると381名のエントリーがありました。当日、彼らを温かく迎え入れるのは47名の現役推薦生です。推薦生の深い探究心や、充実した学生生活が伝わる模様をダイジェストでレポートします。
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制度の全体像がつかめたところで、現役推薦生3名による話題提供に移ります。ここで進行も推薦生にバトンタッチ。日浦萌々音さん(理科二類2年、農学部進学予定)と乙川文旺さん(文科一類1年、法学部進学予定)が務めます。

まずは、小さな頃から生き物が大好きで、普遍生物学を学ぼうと東大の門を叩いた髙橋さんです。生物学に興味があって、学びに対する幅広い関心が、教養学部の統合自然科学科を選ぶ決め手となったそうです。


進路を決めるにあたり、教養学部の中でも生物学を扱う統合自然科学科と、科学哲学を扱う学際科学科の間で迷う時期もあったといいます。


東大で学び始めて気づいたのは、自身の得意と苦手がはっきりしていること。また、自ら手を伸ばすことで機会に恵まれることだといいます。早期履修制度で3、4年生や大学院生と一緒に学んだり、自身の専攻と異なる授業を受けてみたり、研究体験ゼミに参加したりなど、教養学部に身を置くことで、充実した時間を過ごされているそうです。


続いて、高校時代にインドネシアで、LGBTQ+(*)やジェンダー(*)平等を求める人々を保護する団体を立ち上げた森さんです。中学の頃にアフガニスタンの女性が、権利や言論の自由を訴えるだけでタリバン兵に発砲されている姿をニュースで見かけたことが、行動を起こすきっかけとなったそうです。
(*)LGBTQ+…恋愛や性愛に関する指向や、生まれたときの性別と性自認の関係などにおいて、少数派にあたる人たちのこと。
(*)ジェンダー…生物としての性差と基本的に区別される、社会的・文化的な性差のこと。


団体の立ち上げにあたり現地との調整を続ける中で、森さんはたくさんの気づきを得たそうです。特に強く感じたのは、その地の政治や法律が社会の礎になっている以上、現場に赴き当事者と直接対話することでしか、価値観の違いを超えられないということだったといいます。


大学生活はとても充実していて、入学前から興味のあった国際法を学ぶサークルに参加したり、体験型プログラムを使ってイギリスへ短期留学したり、学生団体の企画でカンボジアを訪れたりと、大忙しの毎日を過ごされているそうです。


最後は、親の影響で、地方の芸術祭に幼少期から足を運んでいた多賀谷さんです。次第に、アートの土台となる「まち」に興味を持つようになり、各地の特性や魅力を引き出すまちづくりには、都市工学という学問が関わっていることを知ったそうです。


まちづくりに携わるには、法学や社会学など幅広い教養が必要だと感じ、前期課程では、工学部の推薦生が利用できる早期履修制度をあえて使わなかったといいます。工学部に進んでからは、学科で学んだことを活用する観点で、さまざまなプログラムに参加しているそうです。


ほかにも、海外体験活動プログラムを利用して、まちづくり先進国のスウェーデンやイギリスを視察したり、同じ学科の仲間と青春18きっぷで移動しながら国内各地を回る自主ゼミを立ちあげたりして、座学と現地での体験を行き来しながら学びを深めているそうです。


休憩を挟んだ後は、推薦生との交流の時間です。推薦生2名と中高生数名ごとの小さなグループに分かれ、東大での生活や学び、高校での過ごし方など、意見交換しました。ここではグループ交流での対話の一部をご紹介します。
高校生A「僕は高1で、ボランティアに参加してみたいと思いつつ、一歩を踏み出せません。先輩方は同じ頃、何に力を入れていましたか?」

高校生B「先ほどの推薦生のお話にもありましたが、東大って、そんなに国際体験の機会が充実しているんですか?」

高校生C「高校の頃、予備校や塾には通っていましたか?」


本編終了後には、「情報・数学」や「法律・政治」など11のテーマに分かれ、推薦生に質問したり相談したりできる時間も設けました。交流する中で、公私にわたりアクティブに過ごす推薦生の話を聞いて、大学生活に思いを馳せたり、進路を真剣に考えて積極的に質問する同年代の姿に、刺激を受けたりする中高生も多く見られました。この機会が自分らしい進路選択のきっかけになるとうれしいです。