ちょっとひといき ちょっとひととき(11)-わたしの地元、わたしの暮らし

2024.08.30

東大生コラム

テーマを絞って発信する東大生のコラム企画

第11回目のテーマは「わたしの地元、わたしの暮らし」。大学に進学して改めて気付いた地元の良さや、それまでとの生活環境の変化をどのように感じているのでしょうか。現役東大生のお話を読んで、ちょっとひといきつきませんか?

地元鎌倉

経済学部4年 mickey

私の地元は神奈川県の鎌倉で、普段は実家から約1.5時間かけて通学しています。先日、大学の友人たちと一緒に鎌倉を訪れる機会があり、私がガイド役を務めました。まず、鎌倉のシンボルである大仏を訪れ、その巨大さに友人たちは驚いていました。私自身も久しぶりに大仏を見て、その壮大さに改めて感動しました。
昼食は小町通りで取り、友人たちは鎌倉の名物しらす丼や和菓子に大満足でした。小町通りの賑やかな雰囲気やおしゃれなカフェ、土産物屋にも感心していました。
一日の終わりには由比ヶ浜の海岸で夕日を見ながら、友人たちと楽しい時間を過ごしました。海風に吹かれながら地元での生活や大学の話題で盛り上がり、笑い声が絶えませんでした。この日、友人たちと鎌倉を巡ることで地元の良さを再認識し、友人たちにもその魅力を伝えられて嬉しく思いました。鎌倉の美しい風景や歴史的な場所、地元の人々の温かさを感じ、友人たちと一緒に過ごした時間はかけがえのない思い出となりました。

友人と訪れた鎌倉

 

田舎でのスローライフ

教養学部4年 TK

私の地元は緑豊かな栃木県那須烏山市。栃木県の観光名所として知られる日光や那須とは異なり、とても長閑かでリラックスできます。なお、観光地として有名な那須塩原市よりかなり南方に位置しています。県庁所在地宇都宮からはローカル線である烏山線を利用します。1時間に1本しかないこの列車に乗ると、都会の喧騒を忘れて気持ちが安らぎます。そんな烏山線に揺られること約1時間。市内随一の観光名所「龍門の滝」が現れます。この龍門の滝は、水辺であるため夏場には周囲より涼しく過ごしやすいです。冬場には滝が凍結して非常に綺麗です。
また、夏場には、国指定の重要無形民俗文化財である「山あげ祭り」が開催され、三日にわたって開催される祭りによって普段は閑静な烏山市街地が熱気に包まれます。室町時代以来続くとされる伝統ある「歌舞伎舞踊」やお囃子などを堪能できます。
自然豊かで文化の息づく那須烏山市。地元にいた頃は東京への憧れが強かったですが、東京に出たことで地元の魅力を再発見できました。

地元の観光名所「龍門の滝」

 

故郷の発見

法学部3年 えいたろう

埼玉という地名を耳にして、脳内にくっきりとした像が結ばれる人はほとんどいないだろう。これは、埼玉出身の私にとっても同じである。地元の中学校を卒業後、都内の高校に進み、そのまま東大に進学した私にとって、埼玉はただ寝るための場所に過ぎなかった。
今年の春先、私は中学の同期に一通のメッセージを送った。昼ごはんをとりながら近況を報告しようという内容だった。あの時からあまりに時間が空いてしまったので、突然の連絡にどのような反応が返ってくるか恐れながら連絡したが、意外にも快諾してくれた。最寄り駅の改札前で待ち合わせた。
5年ぶりの再会だった。姿が見えた途端、図らずも全身に緊張が走った。だが、心はすぐにほぐれ、お互いの大学生活や懐かしくも甘酸っぱい昔話に花が咲いた。私は話しているうちに、ふと妙な安心感に満たされた。これは高校や大学の友達と話しても感じたことのない、暖かな包容だった。その時、私はようやく気づいた。私にも帰ることのできる故郷が確かに存在し、そこには代え難い一生の友人がいるということに。


かけがえのない友人と

 

地元の素晴らしさ

経済学部4年 てつ

私の地元である広島県を離れてみて、そこには多くの魅力が詰まっていることを改めて実感した。その中でも今回は、2つの大きな魅力について紹介しようと思う。1つ目は、海鮮の美味しさだ。小学生の頃は、地元で取れた牡蠣やハマチを当たり前のように食べていたため、あまりその美味しさに気付いていなかった。しかし東京にきて魚を食べ、いかに地元の魚介類が美味しいものであったのかを実感した。特に地元ではその日に取れた魚を食べるため、すごく新鮮であり、魚特有の甘みを感じることができた。そしてこれらを、広島では東京の値段の半分で食べられることに気づき、驚愕した。2つ目は、瀬戸内海の眺めの良さだ。地元に帰省し、家の窓から瀬戸内海に浮かぶ島々や穏やかな波の景色を見て、その美しさに心が奪われると共に、懐かしさを感じた。そして何より、そこに浮かぶ厳島神社を見て感慨深いものがあった。幼い頃はこのような気持ちを抱かなかったが、地元を一度離れてみて、瀬戸内海の良さに改めて気付いた。


美しい瀬戸内海

 

実家暮らしと家族

文科三類2年 はるか

わたしは実家が大学からすぐ近くなので、大学生になってからも家族と実家で暮らしています。とはいっても、ここ最近は講義やサークル、アルバイトなどで帰宅が夜遅くになったり週末に外出したりすることが多く、また母や父、高校生の妹もそれぞれ忙しくしているため、家族と一緒に過ごす日は気付かないうちにずいぶん少なくなっていました。
この夏、たまたま全員の予定があったので3年ぶりに家族旅行に行きました。家族で街を歩いたり、素敵な景色を見たり、宿のおいしいご飯を食べたり、夜にトランプをしたり、ウトウトしつつ電車に乗ったりしながら、「やっぱりわたしは家族と過ごす時間が大好きだなー!」と改めて思いました。わたしが成長するにつれて、両親や妹との関係はゆるやかに変化しているけれど、それでも一緒にいてじんわり幸せなわたしの家族はやっぱり素敵です。いまは実家暮らしとはいえ、社会人になったらひとり暮らしになってしまうので、いまのうちに家族との時間を大事にしたいと思います。またみんなで遠くに行くぞ~~!

次はどこへ行こうかな?

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