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「幅広い領域に関わる研究だから教養学部を選択。高校時代から取り組んできたトイレ研究を深めたい」――2018推薦生インタビュー(4) 教養学部

2019.03.22

推薦生2018

#推薦入試 #推薦入試 #教養学部の人 #教養学部の人

PROFILE

谷口智海さん(教養学部進学予定)

出身地 鹿児島県
高校 鹿児島県立甲南高等学校

―谷口さんは、高校時代、トイレの研究をされていたそうですね。推薦入試の提出書類にもトイレ研究のことが具体的に書かれていたとうかがっています。トイレにそれほどこだわる理由っていうのは、一体どこにあるんでしょうか。

そもそも私は幼いころ、よくトイレに行く子どもだったんですが、トイレに困るという話は結構聞くように感じています。でも同時に、トイレに関してはあまり報道もされないし、注目もされないなとも感じています。

そうしたなか、高2の春、高校で取り組む研究のテーマを考えていた時、ちょうど熊本地震が発生しました。実家が鹿児島なので、距離的に近いということもあって、いろいろ調べたんですが、やはりトイレの情報が全然ないなと思いました。それでさらに調べてみたら、東日本大震災でも、阪神・淡路大震災でも同じような状況があったということを知って。もし災害が起きたときにトイレがなかったら、自分だったら嫌だなって思って調べていくうちに、はまっていったという感じです。

―それで、トイレ研究をするために教養学部を選択したと?

はい。トイレのあり方については、文化や宗教など、文系の視点から考える必要もあり、他方で微生物の働きを踏まえて考えなければならないという理系的な側面も絡んでいて。トイレっていうものを考えたときに、結局いろんなことを知ってたほうが役に立つんじゃないかと思って、教養学部にしました。

―ただ、いざやるとなると理系か文系か、どちらかに軸足を置くことになると思いますが、どうお考えなのですか。

理系ですね。今は微生物に興味があるので,理系に軸足を置きつつ、他の視点も取り入れていきたいと考えています。

―微生物とトイレってどう関連しているのか、簡単に教えてください。

災害用のトイレで、水を使わないトイレっていうのがあって、おがくずと微生物を混ぜて分解するものなんですが、それを知ったときに微生物ってもっと活用できるんじゃないかと。

―例えば水が供給されないような災害時とかに役立つようなトイレ開発ということに?

そこに興味があって。水が満足に供給されない状況というのは、例えばアフリカなどの水道をはじめとしたインフラが整備されていない地域がありますが、そういうところでも使えるかなと考えています。

―わかりました。ではトイレ研究をしようと思った谷口さんが、東大の推薦入試を考え始めたきっかけはどのようなものでしょうか。

もともとは東大に行きたいっていう思いがあって、一般入試(前期日程試験)での受験を考えてたんですが、先生から、推薦入試も考えてみたらいいのではないかという提案がありました。

―学校の先生からのお声がけがあったと。

最初は先生が教育学部を受けたらどうかと。

―教育学部に?

トイレ問題も教育が必要っていうのはあって、そういうアプローチも面白そうだなと思って、教育学部の受験を考えていた時期もあったのですが、もっと広い視野から考えたいなと思うようになりました。それで、教養学部を受けようと思いました。

―ただ、いざ大学に入ると、さまざまな研究テーマに触れる機会が出てくると思いますが、今後もトイレ研究を進めていく可能性について、どう考えてらっしゃいますか。

私もさまざまな研究に触れることで、関心が変わっていくこともあるだろうとは思ってたんですが、他の授業で何かリサーチする必要が出てきても、常にトイレに関連付けて考えている自分がいて……。

―ブレてないんですね。

高2からずっとやってきて、他の分野のことを知らないともいえますが、自分にとって「ブレない研究テーマ」に巡りあっていたということなのかなというふうに今は思っています。

―トイレ研究が天職なのかもしれませんね。ゆくゆくは東京で就職を?

今、考え中です。東京での生活を始めたばかりなので。

―研究者への道は考えてらっしゃるんですか?

企業で研究をしてみたいなと思っています。研究開発に興味があります。

―最後に、東大に入って1カ月たった今、受験を控えている高校生たちに一言、メッセージをいただけますか?

私は高校で陸上部に所属していて、勉強と部活と研究という3本を一生懸命やっていました。部活に真剣に取り組んだからこそ、他の勉強や研究も頑張れたと思っているんです。ですから入試の準備も大変だと思いますが、今やっている勉強以外のこともあきらめないで、やり切ることで目標を達成してもらいたいと思います。

―ちなみに、大学でも陸上を?

陸上競技に取り組めるのも大学までかなと思い,今は全学の陸上運動部に所属し陸上競技を続けています。

―では大学でも陸上部でのご活躍とともに、トイレ研究へのチャレンジ、期待してます。ありがとうございました。

ありがとうございました。
 

2019.3.22
インタビュー/東京大学高大接続研究開発センター教授・濱中淳子
構成/ライター・大島七々三