ちょっとひといき ちょっとひととき(4)ー大好きだから、キミに届けたい【趣味編】

2022.11.15

東大生コラム

テーマを絞って発信する東大生のコラム企画

第4回目のテーマは「大好きだから、キミに届けたい【趣味編】」。興味の幅を広げるきっかけになるかもしれない、秋にぴったりな今回のテーマで、東大生が夢中になっている趣味にまつわるお話をお届けいたします!ワクワク感が伝わりますように・・・。

レストランでお手軽「海外旅行」

法学部4年 3days ago

僕が最近ハマっているのは、「世界各地の本格的な料理が食べられるレストランに入って、その土地の名物を食べる」ということです。
新型コロナウイルス禍でなかなか海外旅行ができない中、『なんとかして海外気分を味わいたい!』と思ってはじめたレストラン巡りが、いつの間にか趣味になりつつあります。
海外気分を味わうためのコツは、何と言っても「下調べ」。その土地の名物は何なのか、それはどこで食べられるのか、などを事前に調べておくことで、その土地に興味をもつことができ、行く前からテンションを上げることができます。それに、事前にレストランの評判を調べておけば、自分好みの本格派料理を食べられるお店が見つかるはずです。
直近で僕が行ったのは、赤坂にあるMahlzeit(マールツァイト)というドイツ・オーストリア料理店。ドイツ文化会館という建物内にあるだけあって、本格的なドイツ料理をいただけます。本格的なお店に行くと、店員さんがその国出身の方であることも多いため、新しく学んだその土地の言葉で話しかけてみるのも楽しいです。

ドイツの巨大とんかつ、Schnitzel(シュニッツェル)

 

私の趣味

理科二類1年 ルリビタキ

私は昔から趣味や特技といえるものがなく、大学生になったら何か始めてみたいという憧れを漠然と抱いていました。そんな私が実際に始めたのは「アコースティックギター」です。きっかけは私が好きなアーティストさんが弾き語りをしていたこと。また、アコギは一人でもメロディーを奏でられるため、大学卒業後も自分の趣味にできると思いました。大学はサークルや部活などがたくさんあり、新しいことを始めるには最適な場所です。
私は現在ギターのサークルに所属していて、週1~2回の頻度で練習をしています。一人暮らしのアパートでは、音漏れが気になってなかなか練習できないのですが、サークルでは思う存分弾くことができます。ギターは想像以上に難しく、指先は豆だらけになりますが、好きな曲を演奏できたり、コードをうまく押さえてひくことができたときの喜びはとても大きいです。入学のご褒美に購入したギターを背負い、学校へ行く日は胸がわくわくします。これからさらに上達できるよう練習を続けていきたいです。


guitar

 

人生も9回裏2アウトから!

教養学部3年 かぼす

私の趣味は高校野球観戦です!春はあけぼの……ではなくセンバツ。夏は甲子園、秋は国体・秋季大会に明治神宮大会と、ほとんど一年中楽しめるのがおすすめポイントです。強豪校・公立校、前回のリベンジに燃えるチーム、世代屈指のピッチャーや強打者など、毎年魅力的な「推し」が現れるので、毎回新鮮な気持ちで応援できます。
この沼にハマったのは高校3年生の夏です。受験勉強に追われて気が焦る中で、一心不乱にプレーする選手たちに力をもらえたことを覚えています。特に、終盤に逆転勝利する試合を見ると、自分も「最後まで諦めないで頑張ろう!」という気持ちになれました。何かに打ち込んで一生懸命努力している人を見ることが好きなので、球児たちを応援することは本当に楽しいです。また、地元の高校を応援するために、日本の各地で人々が一丸となる様子を見ていると、なんだか温かい気持ちになります。 熱中症や新型コロナウイルス感染症対策など、高校野球には課題も多くあります。選手の健康を守りつつ、これからも熱いプレーでたくさんの人を笑顔にしてほしいと思います。


    左:地元高校を応援する横断幕(宮城県仙台市) 右:地元高校を応援するポスター(石川県金沢市)
 

 

パンを買う楽しみ

文科三類1年 O.A

私には趣味と言えるほどのことはないが、ちょっとした楽しみがある。そのうちの一つが、パンを買うことだ。
例えば、駒場キャンパスには渋谷駅から井の頭線で行くが、井の頭線渋谷駅に直結する渋谷マークシティの1階には、さまざまなパン屋がある。毎回決まった店に行くというわけではなく、パン屋を色々見てからその日一番食べたいパンを買う。特に、チーズが入ったパンやクリームパンをよく買う。そして、駒場キャンパスの屋外のベンチで、パンを食べるととても美味しく感じる。最近は、パン屋さんでドーナツを売っていることが多く、それも美味しくてお気に入りだ。また、本郷キャンパス周辺では「本郷ベーカリー」というお店がお気に入りだ。店に入るといい匂いがして幸せな気持ちになる。甘いパンも惣菜系のパンも種類が豊富でとても美味しい。
パンを選ぶのは楽しいし、美味しいパンを食べると嫌なことを忘れて明るい気持ちになる。これからも、東京のいろいろなパン屋に行ってみたい。


どれにしようかな

 

早起きしてでも・・・

人文社会系研究科 SN

夢中になっている趣味は海外サッカーの応援です!
私は、欧州サッカー、そのなかでもスペインのチームを応援しています。世界でも最高峰のリーグであるスペインリーグには、レアル・マドリードやバルセロナといった人気クラブがあります。私が応援するアトレティコ・マドリードというチームは、その2大クラブを追走する首都マドリードのチームです。現在では3強と呼ばれ、熾烈な優勝争いを演じることも。資金力と人気で圧倒的なライバルに対し、互角の争いを繰り広げるところが大きな魅力です。 応援する際の大きな障壁は、ヨーロッパとの時差です。時差は8時間(季節によって7時間)。スペインの夕方・夜に試合が行われるので、日本では夜中2時や4時に試合開始です。それでも、リアルタイムで応援して、手に汗握る試合を追う楽しみはやめられません! 
最近では、自分でもフットサルを始めるだけでなく、スペイン語やスペイン文化への関心も高まり、旅行にも訪れるほど。 早起きしてでも、自分の応援するチームと共に一喜一憂することは何にも変えがたい私の趣味です。

マドリードにある応援するチームのスタジアムです。旅行でツアーに参加し、撮影しました。

 

首都圏の鉄道

文科一類1年 出水 喜太

私は幼い頃からずっと鉄道が大好きです。中高時代は鉄道研究部に所属していましたし、高校時代には、東京大学駒場キャンパスの側を走る京王井の頭線のユニークさに興味を持ち、知識を蓄えていました。なので、上京前には首都圏の路線図が一通り頭に入っていたのですが、このような鉄道趣味は、大学に入ってから大いに役に立つことになります。
まず、京王井の頭線に関する知識が備わっていたことが、駒場キャンパスでの生活で助けになりました。上下線いずれも渋谷方面の車両が混雑することを把握していたので、たくさんの人が集まる講義後のホーム上でも、入学当初からうまく混雑を避けることができました。また、京王井の頭線の29編成のうちレインボーの車両は1編成のみということも知っていたので、見る度に幸せな気分になっています。そのほかにも、3度のクラス旅行では、関西出身ながらも往路・復路を含む行程案を策定し、首都圏出身の人たちにも褒めてもらえたのが嬉しかったです。そしてやはり、東京で生活するうえで首都圏の難解な鉄道網の中を苦労せずに動き回れるということがとても役に立っています。
長くなってしまいましたが、皆さんもぜひ、自分の趣味を大切にしてみてください。


クラス旅行の行き先にある片瀬江ノ島駅で撮影した小田急70000形(ロマンスカー・GSE)。
横に停車しているのは小田急3000形。

 

小さい秋みーつけた

農学生命科学研究科 S.K.

秋一番、と呼んでいる大風が吹いてから数日経って、夏が急に終わりを告げた。思いがけない長雨に、私は華奢な折り畳み傘を差して、俯き加減に小道を歩く。
コツン。
目の前に小さな物体が落ちてきた。優しいモスグリーンの殻斗を被ったスダジイの実。拾い上げて、焦げ茶色に艶々と光るドングリを取り出す。皮を剥ぎ、中から現れた白い実を齧ると、香ばしい甘さが口の中に広がった。一年ぶりの秋の味覚に頬が緩むのを自覚しながら、キャンパスに足を踏み入れる。
「銀杏くさッ」
学生たちの一団が目の前を通り過ぎた。確かに、何かが発酵しているような、強烈な匂いが漂ってくる。私はいそいそと身を屈めて、異臭を放つ銀杏をつまみ上げた。黄色い果肉に包まれたそれは、柔らかい重さを持って、ぽとり、とビニール袋の中に落ちていく。
フライパンで乾煎りして、ぱらぱらと塩を振りかけたら、指先でパチン。黄色や緑の半透明に輝く実が顔を出すはずだ。ねっとり舌に絡みつく食感を思い出して、唾が湧いてきた。
自然の贈り物を満喫しながら、私は今日もキャンパスを歩く。


無造作に散らばるマテバシイの実。
栗のような優しい甘みに思いを馳せつつ、襲い来る蚊と格闘しながら袋いっぱいに拾う瞬間が楽しい。

 

親の心子知らず

医学系研究科 H.M

楽器を奏でるのが好きだ。駒場に居た頃は音楽サークルに入って日がな一日サックスを吹いていたし、本郷に移ってからもキャンパス内の音楽練習室を借りて一人でピアノを弾いたり友人とセッションをしたりしていた。
駒場祭でライブをやった折、当時まだ元気だった父が母と一緒に観に来てくれたことがあった。「恥ずかしいから来なくていいのに」という気持ちと「来てくれて嬉しい」という気持ちとがないまぜになって、ライブ後に素っ気ない対応をしてしまったのを、今になって少し後悔している。
東大を卒業し、10年間の社会人生活を挟み、14年ぶりに東大生(院生)となった今、楽器との付き合い方も変わった。週末となると音楽教室に通う娘たちの練習や編曲を手伝う日々を過ごしている。楽器が親子間の大切なコミュニケーションツールになっているのを実感する。このまま楽器演奏が娘たちの趣味として定着してくれたら御の字である。
近い将来、娘が大学に進み学園祭でライブをやるのを、嫌がられながら観に行き、塩対応される日が来るのが楽しみでしょうがない。


我が家のコミュニケーションツールたち

1 2