「東京大学総長賞」令和3年度 受賞者の声(課外活動・社会活動編)―東大を目指すキミへのメッセージ
学生表彰
2022.05.31
2019.09.09
東大総長賞とは?
東大総長賞は、「本学の学生として、学業、課外活動、社会活動等において特に顕著な業績を挙げ、他の学生の範となり、本学の名誉を高めた者」(個人又は団体)に対して、東大の総長が直々に表彰を行う賞です。賞の授与は平成14年から始まり、年に1回、受賞者の表彰と、受賞者による活動(研究や課外活動、社会活動など)の内容に関するプレゼンテーションが行われています。平成30年度は、12名(うち3名が共同受賞)と1団体が総長賞を受賞しました。
「キミの東大」では、平成30年度の受賞者の方々を対象にアンケートを実施し、活動/研究の内容を教えてもらうとともに、高校生の皆さんへのメッセージもいただきました!ぜひ、東京大学の学生の幅の広さと学びの深さを体感してください。
今回は、課外活動、社会活動等において表彰を受けた方々を特集します。
参考リンク
学生表彰「東京大学総長賞」の概要・歴代受賞者について
TABLE OF CONTENTS
川本亮さん・高橋宗知さん・山田陸さん アメリカミズアブを用いた食品リサイクル プロジェクト「Grubin(グラビン)」を 通じた国内外での社会貢献
近藤秀一さん 四度目の正直で箱根駅伝に出場した東大ランナー
原田一貴さん 東京大学教育学部附属中等教育学校での生物部指導員としての活躍
理論科学グループ(TSG) SECCON CTF での日本初の国際大会優勝を始めとする各種 CTF 大会での受賞
【受賞者名】
川本亮さん 教養学部2年(受賞当時。現在、医学部医学科3年生)、兵庫県出身
高橋宗知さん 教養学部2年(受賞当時。現在、医学部医学科3年生)、東京都出身
山田陸さん 工学部物理学科3年、秋田県出身
【受賞テーマ】
アメリカミズアブを用いた食品リサイクル プロジェクト「Grubin(グラビン)」を 通じた国内外での社会貢献
ハエの一種であるアメリカミズアブの幼虫を用いて生ごみを分解し、成長した幼虫は飼料に活用するという食品リサイクルプロジェクトGrubin(グラビン)を立ち上げました。カンボジアにおいては公衆衛生改善の観点から、下痢等の病気の原因となる腐敗した生ゴミの減量と有効活用に取り組みました。現在は、日本での循環型社会実現を目指し、大手企業や自治体と連携して、プロジェクトの普及活動を行なっています。その新規性と社会的に対する影響力の大きさが評価され、国内外で多数の賞を受賞しました。専門分野や大学生の枠に捉われない活動とその社会貢献は、東京大学のキャッチコピー「志ある卓越」を体現する一つの形として高く評価されています。
【受賞者名】
近藤秀一さん 工学部4年(受賞当時。現在、GMOインターネット株式会社(GMOアスリーツ所属))、静岡県出身
【受賞テーマ】
四度目の正直で箱根駅伝に出場した東大ランナー ★総長大賞★
2019年1月2日から3日に開催された第95回箱根駅伝にて、関東学生連合チームの第1区として出走し、東大生としては14年ぶりに箱根路を駆け抜けました。関東学生連合チームには過去3回選出されていたものの、昨年の第94回大会でインフルエンザによる無念の欠場を経験するなど、出走にはあと一歩届かずにいました。そのため今大会が「四度目の正直」での箱根駅伝出走となりました。
また、血中乳酸濃度を指標とした高強度トレーニングを取り入れることで効率的に競技力向上を図るなど、工学部化学生命工学科での研究活動とトレーニングを両立させる姿勢は、学生アスリートの模範として高く評価されています。
【受賞者名】
原田一貴さん 総合文化研究科 博士課程3年(受賞当時。現在、総合文化研究科 助教)、神奈川県出身
【受賞テーマ】
東京大学教育学部附属中等教育学校での 生物部指導員としての活躍
「資金や設備に頼らずに高い評価を得られる中高生の理数探究活動」を実現すべく、東京大学教育学部附属中等教育学校の生物部外部指導員を務めてきました。生徒のアイデアを、身近な機器を用いて実現できるよう助言を続け、資金や設備に頼らない探究活動を支援してきました。その結果、多くの部員が国内外の大会で多数の賞を受賞するなど、国際舞台で活躍できる人材育成に貢献しました。この功績は、中高生の理科への知的好奇心を刺激する指導模範となっています。
【受賞団体名】
理論科学グループ(TSG)
【受賞テーマ】
SECCON CTF での日本初の国際大会優勝を始めとする各種 CTF 大会での受賞
東京大学理論科学グループは、主にコンピュータや情報科学に関する自主的な研究活動を行う、50年以上の歴史をもつサークルです。平成30年度は、サイバーセキュリティの専門的能力を争う「CTF」と呼ばれる競技において、複数の大会で並外れた業績を収めました。とりわけ日本最大の大会である「SECCON CTF 2018」においては、国際部門での優勝という日本チーム初の快挙を成し遂げ、大きな注目を集めました。学生チームでありながら世界の強豪と対等以上に戦い抜いたこれらの業績は、国内外において高く評価されました。