「低リスクな発電の割合を高め、自然エネルギーの開発に携わりたい」―2018推薦生インタビュー 工学部

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PROFILE

  • 氏名:   土屋俊介さん
  • 出身校:  聖光学院高等学校(神奈川県)
  • 入学:   2018年 理科一類(工学部進学予定)

――少しずつ慣れてきた頃だと思うのですが、大学生活はいかがですか?
RoboTech(ロボテック)という東大のロボコンサークルに入っているんですけど、5月まではその活動で忙しかったです。

――RoboTechは忙しいと聞いたことがありますが、どのような活動をされていたんですか?
五月祭に新人同士のロボット、大会っていうほど大げさでもないんですけど、内輪の大会があって、一応ロボットを作んなきゃいけないので、それで土日が埋まるという生活をしていました。今はRoboTech以外に、料理のサークルにも入ろうと思っています。

――料理サークル?
高校の頃から作るほうに興味があって、家庭料理だけじゃなくてちょっと本格的というか、そういう団体があると知ったので、やってみようかなって思っています。今はまだ体験に行っただけなのですが、そのときはカプレーゼとチーズインハンバーグという、割と家庭的なメニューだったんですけど、これから本格化するのかなっていう感じです。

――高校時代のお話を伺いますが、地学オリンピックに出場していらっしゃるそうですね。地学は珍しいと思うのですが。
中2ぐらいから参加してますが、実際、参加している立場からすると、そんなに珍しいことをやっているという意識はないですね。

――物理でもなく、生物でもなく、地学だったのは何かきっかけがあるのでしょうか?
小さい頃、一時期、福井県に住んでいたことがあって、博物館とかに行って、化石が好きになったのが一番のきっかけかなと思います。

――高校ではどのような活動をされていたのですか?
学校に地学天文学部っていう部活がありまして、そこに所属していました。地学オリンピックも、先輩に勧められたのがきっかけで出場したのですが、地学オリンピックで扱う内容は幅広くて、いわゆる地質に当たる鉱物や化石があれば、天文と気象、海洋っていうもあって、環境問題についても扱っていて、そこで自然エネルギーを使った発電に興味をもちました。

――なぜ地学天文学部に?
本当は運動とかも比較的好きで、ランニングをしたりすることもあるんですけど、部活単位というか、規則的に週何回、一緒に運動しましょうっていうのが自分に向いていないなと思っていました。学校自体もスポーツで強豪っていうわけではないし、運動部にこだわる必要はないかなという感じで、じゃあ、何をしようかと考えたときに理科系のことは好きだったので、その方向で選びました。

――将来について、イメージしていることはありますか?
僕自身はまず何らかの自然エネルギーの開発に携わりたいと思っています。例えば、発電分野であれば、できる限り電力に占める自然エネルギーの割合を大きくしていくことを考えています。

――答えられる範囲で構わないのですが、原子力発電に対して、何らかの考えは持っていらっしゃる?
高2のときに、学校の企画で、青森の六ヶ所村っていう原子力の燃料の処分地や再利用のための施設を見学する機会があって、その施設の人から、東日本大震災の被害はかなりレアなケースで、地震そのものだけではなくいろいろな不都合が重なったからこういうことになったと説明されました。
ただ、原子力発電っていうものがウランなどの資源に頼っていて、まずそれが限られた資源だし、日本はほかの国と比べて地震が多いにもかかわらず、原発の数が世界の中でも多いという、かなりリスクを背負ってる現状がありますよね。そう考えると日本の、例えば、急な山を使った水力発電だとか、日本独自の地形や気象を生かした自然エネルギーの発展っていうのに変えていったほうが、リスクも少ないし資源も保たれるんじゃないかって、ちょっと考えています。

――最後に高校生にメッセージをお願いします。
ありきたりな表現なんですけど、高校の間にまず興味の幅を広げておくことが必要かなと思います。僕で言えば、専門とは関係ないんですけど、英語のディベートといった活動を通じて、できる限り外の方と関わる機会を設けました。それで情報を集めるというか、興味を広げていけば、関心を持てるものに出会えると思います。何か見つかれば、高校の間にちょっとフォーカスしておいて、その結果によっては推薦入試での進学を目指すのもありだと思います。
一般入試で入っても、やってみたい領域が漠然とでもあれば、1、2年の間でも専門的なことを学べる機会はあるので、そこでさらに関心をしぼっていくという感じにすればいいのかなっていう気はします。

――ありがとうございました。充実した大学生活を過ごしてください!

 

取材/2018年4月
インタビュー/東京大学高大接続研究開発センター教授・濱中淳子(当時)
構成/大島七々三、「キミの東大」企画・編集チーム