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「大学では人と人とのつながりをテーマに高齢者の健康への社会的アプローチを探究したい」―2021推薦生インタビュー 医学部

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2021推薦生 稲毛さん

PROFILE

  • 氏名:   稲毛瑛右さん
  • 出身校:  暁星高等学校(東京都)
  • 入学:   2021年 理科二類(医学部進学予定)

――学校推薦型選抜では、どのようなこと学びたいとアピールされたんですか?
大学で勉強してみたいと思っているテーマは、人と人とのつながりが高齢社会の健康にどういうふうに影響するのだろうということなので、それをお話しさせてもらいました。私は学術系のオリンピックに出たりとかそういう経験はないので、高校時代のボランティア活動であったりとか、あとは生徒会としてやった行事であったりとか、そういう活動で自分が考えたことをお話ししました。

――人と人とのつながりと高齢社会の健康というテーマには、ボランティアがきっかけで関心をもたれたんですか?
はい。東日本大震災の被災地の復興支援のボランティアを学校の取り組みとして続けているんですけれども、高校1年生の冬に、釜石市の復興住宅を訪問してお話をするという機会があって、その中で、例えば、新しいコミュニティーを作っていくときに、人と人とがどういうふうにつながっていくのかとか、高齢化が進んでいる復興住宅の中でそのつながりがどういう役割を果たしているんだろうと考えたのが、本当に最初のきっかけですね。
それと同じ頃にアメリカのボストンに海外研修に行って、公衆衛生のお話を聴く機会もあり、そこで社会的な部分から人々の健康にアプローチするという視点を初めて得て、自分もやってみたいなと思いました。

――「社会的な部分から人々の健康にアプローチする」という視点について、もう少し詳しく教えていただけますか?
臨床医療では、ミクロの視点でそれぞれの患者さんに対応していくと思うんですが、私はそこをマクロの視点でやってみたいというふうに思っています。個人的な経験になるんですが、祖母がずっと周りにいる人が少ない、人との関わりも少ない場所で一人暮らしをしていて、それを1年くらい前に変えて、人との関わりを増やしていったんです。その時に明らかに体調の面であったりとか、認知症の症状であったりとかに影響があったので、そういう、周りから健康を促していくような部分に興味があります。

――いろいろなことが同時期に起こって、自分の中でつながった感じなんですね。そこから東大の学校推薦型選抜にはどう行き着いたんですか?
医学部の健康総合科学科に行きたいと思って、普通に一般選抜で理2を受けるつもりでいたのですが、高3の9月頃に、学校推薦型選抜に出願してみようと決めました。自分はやりたいことが明確になっているし、それをきちんと大学側に直接お話しできる機会があるんだったらチャレンジしてみようというつもりで受けてみました。

――学校推薦型選抜の準備を直前から始めるのはやはり大変でしたか?
積み上げてきた準備がなかったので、とにかく2ヶ月くらいで追い込んで書類を作ったりするのは本当に大変でした。推薦を出していただくためには学校の先生方にも準備していただかなきゃいけない書類もあったので、そういうところで協力していただいたり、自分で書いたものにアドバイスをいただいたりもしました。本当に準備は大変だったのですが、自分の高校生活ってこんなにいろんなことをしていたんだとか、高校生活の総まとめができたことは大きかったように思います。

――東大ではどのようなことを学びたいですか?
推薦生の利点として、1、2年生のうちは成績を考えずに色々手を出せる部分があるので、経済とか心理とか、人の心にアプローチする、いい意味で雑学っぽい勉強もできたらいいなと思っています。3、4年生で専門に進んでからは、雑多に手を出した部分が活かせるように勉強を進めていきたいなと漠然と思っていますが、とにかく「人と人とのつながり」をずっと芯となるテーマとしてやっていきたいなと思っています。

――入学して数週間経ちますが、実際に通ってみていかがですか?
東大は出身もそれぞれバラバラで、いろんなバックグラウンドの人と会えますよね。いろんな背景があって、でもそこをお互い尊重し合いながら、ちゃんと分かり合おうっていう意識の強い人が多いなと思いました。特に私は小学校から高校まで12年間同じ学校にいたので、かなり新鮮ですね。

――最後に、高校生にメッセージをお願いします。
私はすごく大きな実績があるわけでもなく、特別な活動をして入って来たわけではないんですが、やっぱり自分が考えていること、問題意識として持っていることを表現して訴える、そういう気持ちがあれば、学校推薦型選抜にチャレンジするべきだなというふうに思っています。東京大学に入ればいろんな先生方がいて、いろんな仲間と会って、自分の成長がすごく大きいと思うので、とにかくチャレンジするという気持ちで臨んでみたらいいんじゃないかなと思います。

――これからのご活躍を期待しています!ありがとうございました。

取材/2021年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム