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「東京大学総長賞」令和2年度 受賞者の声(課外活動・社会活動編)―東大を目指すキミへのメッセージ

#課外活動 #課外活動

東大総長賞とは?

東大総長賞は、「本学の学生として、学業、課外活動、社会活動等において特に顕著な業績を挙げ、他の学生の範となり、本学の名誉を高めた者」(個人又は団体)に対して、東大の総長が直々に表彰を行う賞です。賞の授与は平成14年から始まり、年に1回、受賞者の表彰と、受賞者による活動(研究や課外活動、社会活動など)の内容に関するプレゼンテーションが行われています。令和2年度は13の学生・学生団体に対して総長賞が授与されました。
「キミの東大」では、令和2年度の受賞者の方々を対象にアンケートを実施し、活動/研究の内容を教えてもらうとともに、高校生の皆さんへのメッセージもいただきました!ぜひ、東京大学の学生の幅の広さと学びの深さを体感してください。
今回は、課外活動、社会活動等において表彰を受けた方々を特集します。

参考リンク
学生表彰「東京大学総長賞」の概要・歴代受賞者について

新型コロナウイルス感染拡大の中、保健所支援活動を展開

【受賞者名】
保健所コロナ禍対策支援有志チーム 医学系研究科公共健康医学専攻を中心とする公衆衛生系大学院生有志の皆さん

【受賞テーマ】
コロナ禍における保健所支援活動 ★総長大賞★

2020年4月、新型コロナウイルスの感染拡大により、保健所は窮地に陥っていました。保健所は、電話相談・PCR検査の手配・疫学調査等の業務を一手に担う公衆衛生活動の最前線であり、検査を受けたいのに電話がつながらない等と話題になりました。そのような状況の中、日本公衆衛生学会の呼びかけに応え、医学系研究科公共健康医学専攻を中心とする「公衆衛生系大学院生の有志チーム」が発足し、世田谷区・足立区の保健所で支援を行いました。具体的な支援は、発熱等の電話相談、陽性者や濃厚接触者の健康観察、データ入力等です。さらに、支援の活動報告を学会誌に投稿掲載し、公衆衛生に関する政策提言を専攻ホームページで発信しました。未曾有の感染症で公衆衛生の重要性についての認識が高まる中、こうした活動が、学生が普段学んでいる公衆衛生学と、その学びを生かした実践活動を融合させた例として高く評価されました。

  • 新型コロナウイルスのニュースを見て、皆さんはどのようなことを考えましたか?
    一人の力ではどうにもならないことでも、東大の恵まれた環境を生かし、人格的にも素敵な先生・学生と共に力を合わせれば、大きな力を発揮できます。我々公衆衛生系大学院生のチームは、文系理系問わず、医療者でない者も参加しました。東大は教養学部時代に様々な分野に触れて学部選択ができるため、皆さんも今まで出会ってこなかった道が拓けるかもしれません。楽しいキャンパスライフのため、ぜひ頑張ってください!

 

「バーチャル東大」を構築し、オープンキャンパスのオンライン開催に貢献

【受賞者名】
ところ壮琉たけるさん 教養学部2年(受賞当時。現在、工学部建築学科3年)、福岡県出身
中川なかがわ雅人まさとさん 工学部3年(受賞当時。現在、工学部計数工学科システム情報工学コース4年)、北海道出身
西澤にしざわ優人ゆうとさん 工学部3年(受賞当時。現在、工学部機械情報工学科4年)、東京都出身

【受賞テーマ】
コロナ禍の中での「バーチャル東大」の構築および高校生のためのオープンキャンパスでの公開 ★総長大賞★

所さん、中川さん、西澤さんは、東大VRサークルの活動を通じて習得したスキルを活用し、デジタル空間上に本郷キャンパスを部分的に再現した『バーチャル東大』を構築しました。全国の高校生にインターネットを通じたオープンキャンパス参加の機会を提供したことで大きな注目を集め、受賞決定時点での来場者数は延べ14,475人に達しました。また、『バーチャル東大』は、今後全学として活用できるオンラインプラットフォームとしても期待されています。この活動はコロナ禍で立ちどまらず、技術を活用し創造的に課題解決することを目指す本学の姿を広く社会に示し、高校生や本学学生を大いに勇気づけたものとして高く評価されました。

  • 高校生のうちには想像もつかないような出来事が、東大の学生生活ではたくさん起こります。受験勉強は大変ですが、信じて頑張ってください。心から応援しています。

参考リンク(1):オンライン開催のオープンキャンパス(2020年)における「バーチャル安田講堂」のレポート
 
参考リンク(2):本質を再現した、バーチャル空間を創造する。/中川雅人さん(東京大学大学院工学系研究科「狂ATE the FUTURE」)
 

俳壇の登竜門「角川俳句賞」を史上最年少で受賞

【受賞者名】
岩田いわたけいさん 文学部3年(受賞当時。現在文学部4年)、京都府出身

【受賞テーマ】
第66回角川俳句賞

俳句は、新しい芸術的挑戦の場としても、また批評・研究の対象としても、小説などの他文芸ジャンルに比べて光が当ることのすくない分野とされます。そのようななか岩田さんは大学入学以来、第10回石田波郷新人賞(1年次)、第6回俳人協会新鋭評論賞(2年次)など、論作ともに意欲的に新地平の開拓を志してきました。わけても今回、3年次在学時の2020年に受賞した第66回角川俳句賞(主催:角川文化振興財団)は俳壇の登竜門ともいわれ、未発表の連作に与えられるなかでの最高賞です。今回の受賞では最年少受賞記録を38年ぶりに更新し、この文芸に新風を吹き込むべく取り組んできた在学中の表現活動の集大成となり、高く評価されました。

  • 総長賞 岩田さん
    〈美しき花もその名を知らずして文にも書きがたきはいと口惜し。〉(正岡子規『墨汁一滴』)
    ひさしぶりに教室で授業があるので本郷を歩いていると、雨に打たれた銀杏の花が落ちていました。去年も本郷の学生だったはずなのにこれを見なかったのは感染症のためですが、今年これに気づいたのは私がこの花を知っているからです。銀杏が春につける花房はその若葉と同じのっぺりした鶯色で、いかにも裸子植物らしい地味な姿をしています。一見して花と見えないものを花とわかるだけで世界の輪郭がくっきりとしてくるというのは、大学のいかなる学びにも通ずることではないでしょうか。
    課外・学業の区分は便宜上のものに過ぎません。銀杏並木は時の総長・濱尾新が「桜など植えると学生が浮かれてしまう」と言ったために整備されたと聞きますが、あえてその銀杏に「浮かれてみせる」というような意趣返し、知的放蕩の気概ある方を受けいれる懐をもつのが東大という場であると私は信じています。

 

「記憶の解凍」プロジェクトで、戦前の白黒写真の「記憶の色」を蘇らせる

【受賞者名】
庭田にわた杏珠あんじゅさん 教養学部1年(受賞当時。現在、教養学部2年)、広島県出身

【受賞テーマ】
「記憶の解凍」:AIと資料・対話をもとに、戦前の白黒写真の「記憶の色」を蘇らせる活動

庭田さんは、AIと資料・対話をもとに、戦前から戦後の白黒写真をカラー化して「記憶の色」を蘇らせる「記憶の解凍」プロジェクトを高校在学中から進めてきました。本学・教育学部に推薦入学し、学業と並行して国内外での講演、広島市平和記念公園レストハウスの常設展示、ユネスコウェブサイトの論考執筆など、コロナ禍においても積極的に取り組みを続け、多数のメディアで報道されてきました。共同でプロジェクトを進める本学・情報学環の渡邉英徳教授と共著で出版した、「AIとカラー化した写真でよみがえる戦前・戦争」(光文社新書、2020年7月)は、発売後1ヶ月で6万部を達成しており、AIと人のコラボレーションによる、戦争体験者の「想い・記憶」のあたらしい継承のかたちが評価されています。


元の白黒写真。背後の建物は広島県産業奨励館(現在の原爆ドーム)、1938年撮影。提供:濵井德三

カラー化した写真(「記憶の解凍」プロジェクト 庭田杏珠)
  • 総長賞 庭田さん
    コロナ禍で先行きが見えない世の中において、「過去」と「今」の自分と向き合い、揺らぐことのない「想い」を探究し続けることが、「未来」の自分へと繋がります。
    東京大学の推薦入試では、その力がより求められていたと感じます。一人ひとりとの出会いを大切にして、高校時代にしかできないことに真摯に取り組み続けたことで、自ずと目指すべき道も見えてきました。
    東京大学では、文理を横断した幅広い分野の講義が開かれています。
    また、さまざまな研究において第一線で活躍されている先生や、世界から集まる多才な仲間と出会うことができます。そして、これまでの探究について多面的に考察し、より深めていくことができます。
    みなさんの思い描く進路が実現することをお祈りしています!

 

国際ロボットコンテスト「ABU ROBOCON FESTIVAL」で1位を獲得

【受賞者名】
東京大学工学部丁友会ていゆうかいRoboTech

【受賞テーマ】
国際ロボットコンテストで1位を獲得し、コロナ禍における学生の課外活動の可能性を提示

東京大学工学部丁友会RoboTechは、ロボコンの世界大会ABUアジア・太平洋ロボコンでの優勝を目指して活動しているサークルです。特に今年はコロナ禍の影響で一時活動が停止される、大会の開催方式がオンラインに変更になるなどの数多くの障害を乗り越え、15年ぶりに世界1位を獲得しました。工学部丁友会RoboTechのみなさんは、新入生の教育をオンラインに移行したり、独自の感染対策ガイドラインを制定したりするなど、活動が大幅に制限されてもなお学生が主体になって真摯に創意工夫を重ねることによってロボット製作に取り組みました。その結果として、世界大会で1位を獲得し、さらに有名な国際学会IEEEのウェブサイトにてロボットが紹介されるなどの成果を残しました。これによって、コロナ禍においても世界レベルのものづくり活動を行うことができることを大学の内外に広くアピールしました。

  • 総長賞 ロボテックさん
    私たちと一緒に世界レベルのロボット製作に取り組みませんか?お待ちしています!

参考リンク:ロボットが生活に融けこんだ社会にしたい。/鈴木天馬さん(東京大学大学院工学系研究科「狂ATE the FUTURE」)
 

東大女子選手として史上初となる日本陸上競技選手権大会入賞

【受賞者名】
内山うちやま咲良さくらさん 医学部5年/陸上運動部(受賞当時。現在、医学部医学科6年/陸上運動部)、埼玉県出身

【受賞テーマ】
日本陸上競技選手権女子三段跳び入賞

2020年10月1日〜3日に開催された第104回日本陸上競技選手権大会の女子三段跳において、陸上運動部の内山さんは12m54cmで6位に入賞しました。東京大学の女子選手としては史上初の日本選手権入賞です。日本選手権は陸上競技日本一を決める名実ともに日本最高峰の試合であり、厳しい標準記録が設けられています。また、テレビ放映も行われ、陸上関係者以外にも知名度の高い大会となっています。出場選手の多くは実業団選手やスポーツ推薦校の学生であり、そういった選手と肩を並べて入賞したことは、日本トップレベルの競技力があることを示しています。また、医学部医学科で勉学を続ける傍ら高いレベルで競技を行うことで、文武両道を体現しているといえます。

  • 総長賞 内山さん
    自分が大事にしたいことは、ぜひ諦めずに追求してください。その過程そのものに価値があるし、全力で頑張った経験は何らかの形で報われるはずです。納得のいく結果が出るよう、応援しています!
2021.4.15
構成/「キミの東大」企画・編集チーム

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