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「伊豆大島の『本物』の火山を見て地球惑星科学を志望。地球の活動を解明し、火山災害を減らせる成果を生みたい」――2020推薦生インタビュー(7)理学部

2020.07.09

推薦生2020

#理学部の人 #理学部の人 #推薦入試 #推薦入試

2020推薦生會田さん

PROFILE

會田あいだ 幸樹こうきさん(理学部進学予定)

出身地 埼玉県
高校  武蔵高等学校

―理学部を志望したきっかけは何ですか?

高校の地学部の活動で行った伊豆大島への巡検をきっかけに、地球科学・火山学に本格的に興味を持ち、東京大学の理学部で地球惑星科学を学びたいと思うようになりました。

地学部は、岩石・鉱物・化石などに興味のある生徒が集まっている部活動でした。主に関東近郊で、鉱物・化石の採集巡検を行ったり、夏休みには少し遠くへ出かけたりして、研究を行っていました。伊豆大島巡検も地学部の2017年度夏合宿の一環で行いました。

―伊豆大島への巡検でどのようなことを経験したのか、教えてください。

この年の伊豆大島巡検では、島全体を周り側火山や地層大切断面という大きな火山噴出物堆積層露頭を観察したり、山頂のカルデラ内に入り溶岩が流れた跡や噴火口を間近でみたりする体験をしました。私はこの経験を通じて、地球の活動の大きさに圧倒され、地球って生きているのだなと深く感じ入り、その仕組みを解明してみたいと思うようになりました。私にとって、非常に印象的な出来事でした。

―巡検の後、どのように活動を発展させたのでしょうか?

伊豆大島巡検の後に、個人的に2018年夏に地質調査を行なった結果をまとめ、学会で発表しました。間伏林道という島南麓を東西に横断する林道を調査対象として、側面に露出する地層の堆積状況を記録し、柱状図(地質の断面図)を作成し対比を行いました。その結果、東西方向の連続的な層厚やスコリアという火山噴出物の一種の粒径(大きさ)の変化が、噴火時の風向や噴火口の位置を反映している可能性を見出すことができました。噴火の歴史自体は、これまでに様々な研究が行われ、明らかになっている部分も多いのですが、噴火当時の状況まではわかっていないことも多いので、今回行った研究を発展させていけば、次噴火が起こったときにどれくらいの被害が出るのか、予測するのに役立つと考えています。この研究は大学でも続け、発展させていきたいと思っています。

―東大の推薦入試にチャレンジしたきっかけを教えてください。

高校の担任の先生から声をかけてもらったのが、きっかけです。先ほど説明したように、日本地球惑星科学連合という学会でポスター発表を行ったので、その成果が推薦入試でも評価されるのではないかと背中を押していただき、挑戦してみることにしました。

―推薦入試を考え始めてから、どのように準備を進めましたか?

まず、志望理由書を書く前に、自分が中高6年間で学んできたことを整理し、現在の自分にどう生かされているのか考えました。その後で、志望理由書を地学部顧問の先生に見ていただきながら、書き上げました。

準備の中で難しかったのは、志望理由書内のアピールポイントを書くところです。自分の長所を文言にするという経験はあまりしてこなかったので、高校の先生だけでなく予備校の先生や親戚などいろんな人の私に対する評価・意見を聞いて書きました。

―前期課程ではどのようなことに取り組みたいですか?

広範な教養を身につけたいと考えています。必修もかなり多いので、こなすだけでも大変なところがありますが、自分の知見を広げられるよう頑張りたいと思います。

今学期受けている駒場の授業で、惑星地球科学1(理科)という授業では、高校時代に学んだ地学からさらに研究が進んだ今の地球科学を学ぶことができて、非常に楽しいです。私は、高校時代に固体地球科学の分野に興味を持って勉強してきた一方、気象学などの分野には疎いのですが、火山の研究を進めていくと、火山を取り囲む環境について知らないといけないことがわかりました。

推薦生が受けることのできる専門教育の早期履修では、まず、1年の後半で地球科学を概観できる講義をとって学びを深めたいと考えています。

―将来的にはどのような研究をしたいですか?

大学院やその先では、国際的な環境で地球の活動を明らかにする研究を行い、火山災害等を減らせるような成果を生んでいきたいと思っています。

―東大の授業を受けてみて、どのように感じていますか?

授業は、オンラインにもかかわらず、先生方がいろいろ工夫してくださって、学ぶことができていることに非常に感謝しています。課題が、想像より多かったので少し驚いているところもあります。

他の学生と授業内のグループワーク等の時間で交流すると、皆さん頭の回転が早くて、話していてすごく楽しいです。特に初年次ゼミナールの時間に、グループの研究方針を決めていく話し合いでは、いろいろな意見がどんどん出てきて感動しました。

―最後に、推薦入学の先輩として、高校生たちにメッセージをお願いします。

私が推薦入学できたのは、高校時代に非常にたくさんの貴重な経験をさせてもらえたからだと思います。このような経験は、広い世界に目を向けて、自分の興味がどこにあるのか常にアンテナを張り続けたから獲得できたものばかりです。高校生の皆さんには、座学だけではなく、広い視野を持って、実際に「本物」に触れる体験をしてほしいと思います。

―ありがとうございました。これからもチャレンジを続けてください。

取材/2020年5月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム