「第76回駒場祭」レポート2025!―2日目
駒場祭・五月祭
2025.12.22
2025.12.22


まず取材させていただいたのは、ペンシルパズル同好会の企画「パズル星」です。ペンシルパズル同好会は、紙とペンで解く論理系パズルを作ったり解いたりする同好会です。

駒場祭では、作ったパズルを冊子にして配布しており、パズルはその場で解くこともできるので、来場者の方々からヒントを求められたり、「解けて楽しかった」「毎回楽しみにしています」という言葉をいただいたりするそうです。親子で来場される方も多く、子どもでも解けるレベルのパズル冊子も用意しています。パズルの魅力についてもお伺いしました。なぞときはひらめきが大切なのに対して、パズルはひらめきだけではなく、筋道を立てて論理を積み重ねれば解けるところが魅力なのだそうです。

次に、バルーンアート同好会の展示「バルーンアートの森」をご紹介します。色とりどりのバルーンアートが展示されており、楽しそうなお子さんの姿が多く見受けられました。特に心がけたのは、作品のテーマを統一することだそうです。今回のテーマは関西、ということで、たこ焼きなど関西らしい作品が並んでいました。また、駒場祭では大人向けの企画が多い中、お子さんも楽しめる企画にすることを意識しているとのこと。そのために、風船で作られた甲冑を身に付けて記念撮影ができるスペースを設けたり、その場でバルーンアートを作って来場者さんにプレゼントしたりといった工夫がなされていました。


続いて取材に伺ったのは、工学系研究科化学システム工学専攻菊池研究室の展示「あなたの生活、環境にやさしい?」です。同研究室では環境科学に関する研究をしており、本当にプラスチックのレジ袋よりマイバッグが環境に良いのか?など、様々な問題を科学的に考えているそうです。本企画では、ポスターの展示やシミュレーションゲームの体験が行われていました。特に工夫したのは、ゲームという方法で自分の生活について考える機会を設けた点。このゲームはLCA体験ゲームといい、LCAはライフサイクルアセスメント、すなわち、物の一生を考えて評価することを意味します。
私たちは日常生活の様々な場面で二酸化炭素を生じさせていますが、LCA体験ゲームでは、昼食に食べた牛丼をおにぎりに変えたり、洗濯用洗剤の種類を変えたりすると二酸化炭素が減る、といったシミュレーションを行い、自分の生活を見直すことができます。環境科学の面白さは、答えが無いことを考えることにあるそうです。考えることへの入り口となる工夫が凝らされた企画となっていました。

最後に、2022年度入学文科一・二・三類4組有志「文ローシカのマ塗料シカ4」についてお話を伺いました。本企画ではマトリョーシカの絵付け体験が行われており、完成したものは持ち帰ることができます。また、ロシア語の表記に用いられるキリル文字でお名前を書くサービスが好評とのこと。ここでしか体験できない珍しい企画ですが、それゆえの難しさもあるそうです。例えば、どれくらいお客さんがいらっしゃるか分からないため、どれくらい椅子を用意するかなど、全体的に予測が難しかったり。しかしその一方で、体験時間の長い企画なので来場者さんとの会話が生まれるといった楽しさもあるそうです。

