「留学が変えた考えや価値観。将来は人との関わりを大切にできる臨床医になりたい」―2025一般生インタビュー 理科三類

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𠮷原里香さん

PROFILE

  • 氏名:  𠮷原里香さん
  • 出身校: 洗足学園高等学校(神奈川県)
  • 入学:  2025年 理科三類

――なぜ東大の理科三類を選んだのですか?

自分のやりたいことを活かせる大学に入りたいと思って、高1の冬頃から東大をめざし始めました。まだ当時は、医師になる志も強くなかったので、前期課程で2年間、幅広い分野を学び、それを活かして医学部に進学できるという環境にすごく魅力を感じました。

――大学ではどんなことを学びたいですか?

前期課程の学びを通して、医学部が学部全体の中でどんな存在か、自分が今何を学び、それはどんな役割があるのかを、客観的に捉えながら多角的な視点をもって学んでいきたいです。具体的には、「がんを治したい」という思いを強くもっているので、基礎研究から臨床応用まで多岐にわたる領域に、どうアプローチしていくのかを学びながら見つけたいと考えています。

――「がんを治したい」と強く思ったきっかけがあれば教えてください。

私の家系や同級生にもがん患者がいて、身近な恐ろしい病気だと感じていますが、以前よりも治療法によっては根治できる可能性が高くなっているので、専門的な知識を身につけて、経験を積み、一人でも多くのがん患者を救いたいと考えています。いろいろ調べてみると、がんの中でも、小児がんは大人のがんに比べて多様な治療法があることや東大病院ではそうした研究が盛んだということを知って、小児科にも関心をもつようになりました。患者やその家族に寄り添える医療を提供していけたらと思っています。

――高校時代に、取り組んだ活動があれば教えてください。

高1の8月から半年間、アメリカのサンディエゴに単独で留学しました。それまでは、将来について深く考えたことはなかったんですけど、現地の高校生が受験に捉われずに、自分の夢に向かっている姿を見て、すごく感銘を受けました。その経験から、新たな視点や考え方をもつことができて、私が一番やりたいことをするためには、東大で学ぶことが最短ルートだと考えました。

――受験勉強の乗り越え方やモチベーションを保つ方法もお聞かせください。

ひとりで勉強するときは、「これだけ勉強したから大丈夫」と満足しないで、「ここがまだ理解できていないからやっておこう」と、直前まで新しい情報を吸収して、モチベーションを保っていました。そのおかげで最後まで成績が伸び続けて、本番も最高の状態で臨めたんだと思います。

――将来はどのように考えていますか?

人との関わりを大切にできる臨床医になりたいと考えています。最新の知識や技術を習得するためにも、研究に取り組むことはあると思うんですけど、患者の命を守るために、一人ひとりと向き合ってベストを尽くし、臨床医として直接貢献できることはとても大きなやりがいを感じられるんじゃないかと思っています。

――最後に、この記事を読んでいる高校生や受験生に向けてメッセージをお願いします。

受験勉強と自分の進みたい道に乖離を感じて悩むこともあると思いますが、嫌いな科目でも楽しめる要素を見つけ前向きに取り組んでほしいです。実際に私のまわりで東大に合格した友人たちも楽しそうに勉強をしていました。どうせやるなら、楽しんだほうがきっとうまくいくと思います。

――前向きなメッセージ、ありがとうございました。

 

取材/2025年4月
インタビュー・企画・構成/「キミの東大」編集チーム