• TOP >
  • 東大に入ろう >
  • 推薦生(2025-2018) >
  • 「前期課程で幅広く学び、将来は国際弁護士になって一人ひとりの平和を実現する力になりたい」―2025推薦生インタビュー 法学部

「前期課程で幅広く学び、将来は国際弁護士になって一人ひとりの平和を実現する力になりたい」―2025推薦生インタビュー 法学部

#学校推薦型選抜(推薦入試) #学校推薦型選抜(推薦入試) #学生インタビュー #学生インタビュー #推薦生 #推薦生 #法学部の人 #法学部の人

鵜川心楓さん

PROFILE

  • 氏名:  鵜川心楓さん
  • 出身校: 青森県立八戸高等学校
  • 入学:  2025年 文科一類(法学部進学予定)

――東京大学の学校推薦型選抜を志望された理由を教えてください。
小学生の頃に沖縄に住んでいたんですけど、沖縄県は、沖縄戦という激しい地上戦が行われた場所でもあるので、平和について学んだり、考えさせられたりするような機会がたくさんありました。そうした中で、平和に関する仕事に興味をもち始め、高1から平和研究に取り組み、これまでの研究や活動を通して、高2のときに、学校の先生から東大の学校推薦型選抜を勧めていただきました。そのことがきっかけとなって、東京大学について調べてみると、平和の維持に不可欠な国際法の研究が伝統的に行われていることを知ったので、そこから学校推薦型選抜を意識し始めました。

――これまで、どのような研究や活動に取り組まれていたのですか?
小中高を通して、平和に関連したボランティア活動や総合的探求の時間を利用したグループ研究、ウクライナ侵攻から考える国際法と平和をテーマにした個人での研究など、たくさんのことに取り組んできました。最初は「平和とは戦争がないこと」だと思っていましたが、研究を進めていくと、一概にそう結論付けるのは難しいのではないかと思うようになって、人権保護や安心して食べ物を食べられることなども平和と密接につながっているんだなということがわかりました。大学では、国際法である国際人権法などもしっかり学んで考えていきたいです。

――法的な視点からも、より深く平和について学ぼうと考えていらっしゃるのですね。
高3のときの研究でウクライナ侵攻について調べていると、「国際法は無力」という言葉をよく目にしたのですが、本当にそうなのかなと考えたときに、そもそも、国際法についてあまり理解していないということに気づきました。国際法は実際に起きたことへの対処だけではなくて枠組みでもあるので、平和そのものを考えるうえで、国際法への理解なしには考えられないと思っています。平和の実現に向けて段階的に追求していくためにも、変化し続けている法律の分野ってすごく興味深いので、法的な視点からもアプローチしていきたいと考えています。 

――学校推薦型選抜の準備過程で、どのようにモチベーションを保ちましたか?
学校推薦型選抜は、一般入試の筆記テストと違って点数が見えないので、自分がどれくらいできているかがわからないし、まわりがどうやって準備しているのか想像もできなくて、不安な気持ちばかりが膨らんでしまうことがありました。私は一人だと泥沼化するので、先生や友達など、どんどんまわりの人を巻き込んで、一緒に考えてもらったり、話をしたりすることでモチベーションを保っていました。

――大学ではどのようなことを学びたいですか?
まずは、法的な思考力を鍛えるためにも国際法を含む法学について、しっかり学びたいです。そのうえで、平和をテーマに考えたときに切り口はたくさんあるので、法律だけを学ぶのではなく、哲学や歴史といった分野、美術や音楽といった芸術面なども幅広く学んで、さまざまな観点や視点を増やしていきたいと考えています。東京大学では1、2年の前期課程で幅広く学べることも魅力の一つですし、推薦生だと専門分野を早期履修することもできるので、自分の興味関心に合わせて学べることがとても楽しみです。

――勉強や研究以外にやりたいことはありますか?
サークル活動は頑張りたいです!今、気になっているのは「東京大学現代国際法研究会」というサークルで、自分の興味のある分野の知識をさらに深めたいと思っています。ほかにも、趣味として美術が好きなので、「東大美術サークル」にも入りたいと考えています。学科や学年を超えたつながりを築いて、活動の幅を広げたいです。

――将来の夢や目標を聞かせてください。
今の時点では、国際弁護士をめざしています。国連なども考えたのですが、沖縄での活動を振り返ると、直接、人と関わることにこだわりをもってきたので、一人ひとりに向き合える弁護士が自分に合っているのではないかと考えています。たとえば、国際人権法の分野で、避難民の人権を保護する活動やNGOを通じて直接的に平和に関わることにも挑戦したいと思っています。

――最後に、高校生に向けてメッセージをお願いします。
高校時代にやりたいことや夢が決まっている人は本当に少ないと思うんですけど、自分のまわりをよく見てみると意外と興味があることがごろごろ転がっているはずなので、「まずは、やってみよう!」という気持ちで挑戦してみて、人ともたくさん関わってほしいです。一般受験の人も推薦をめざす人も、一人で悩まず、いろんな人と話したり、一緒に活動したりしながら勉強していくと、受験も楽しくなってくるのかなと感じました。

――メッセージありがとうございました。充実した学生生活を過ごしてくださいね!

 

取材/2025年4月
インタビュー・企画・構成/「キミの東大」編集チーム