「第98回五月祭」レポート2025!-1日目
駒場祭・五月祭
2025.06.30
2025.06.30
初めに訪れたのは、模擬店「廃液カクテル」。ご覧ください、このメニュー!! 「ベネジクト液」「ニトロ化合物」「水酸化物」…飲めるんですか、これは?ご安心ください!これらはなんと、実際の化学物質や化学反応の色を模したカクテルなのです!アルコールを「–OH」と表記しているメニューも洒落ていますね。
「ベネジクト液」「ニトロ化合物」「ユニバーサルpH試験紙」の3つが人気メニューだそうです。さらに今年度の五月祭からは、ジンとグレナデンシロップで硝酸ストロンチウムの炎色反応を表現した赤いカクテル「炎色反応」、アニスリキュールを使った“白く濁る”カクテル「石灰水」も新たに加わり、さまざまな化学のドリンクを楽しむことができます。
提供してくださっているのは、理学系研究科化学専攻の方々。実際の実験でも使われる実験器具を用いて、白衣姿でカクテルを作ってくださいます。白衣を着た店員さんがメスシリンダーでシロップの量を測る様子は、まるで実験室がそのまま野外に飛び出してきたかのよう。私はソフトドリンクの「ベネジクト液」を注文しました。甘いブルーキュラソーシロップに、グレープフルーツの酸味とココナッツの風味が掛け合わさっていて、非常においしかったです!
次に訪れたのは、「ものラボ東大」が提供する「ものラボ東大レーザー教室」。
こちらでは、レーザーを使ってオリジナルデザインのアクリルキーホルダーを作ることができます! 自分が描いた絵がアクリル板に刻印されてキーホルダーになるなんて、夢がありますね。
ものラボは、小学生を対象に「創造的なものづくりワークショップ」を開催している団体で、ピタゴラ装置の作成などを通して、ものづくりの楽しさを伝えています。五月祭でレーザー刻印のキーホルダー企画を出展するのは今年が初めてだったそうですが、2日間で300人近くが訪れるほどの人気企画になったとのこと!特に小学生のお子さんが多く訪れるそうで、私が取材に訪れた時にも親子連れの方がいらっしゃっていました。五月祭のマスコットキャラクター「めいちゃん」のデザインが、特に人気なんですって。本当はレーザー室の見学も企画に含めたかったそうですが、安全上の理由などで断念したそうです。その代わり、実際にアクリル板を加工する様子はYouTube Liveでリアルタイムに配信されていて、作成の過程を視聴することができました。
こんなふうに工作風景を見せてもらえると、自分の絵がどんなふうにキーホルダーへと仕上がっていくのか実感できて、うれしいですね。
最後に訪れたのは『コミックアカデミー』。東大関係者のみでサークル(同人誌などを制作するグループ)が構成されている同人誌即売会です。
黒板にはサークルの配置図が貼られています。
多種多様なサークルさんが参加されていますね。実際のコミケで用いていたと思われるポスターを掲示しているサークルさんもあり、まさに「東大のコミケ」といった印象!ここで頒布されているのは、出版社やレーベルを通さずに自主制作された本(いわゆる同人誌)やCD、グッズなど。 普段は別々に活動しているサークルが一堂に会し、自作の作品を売り買いする様子からは、参加者の熱意が強く伝わってきます。
主催の方にお話を伺うことができました。ご本人の個人的なご感想としては、「同人文化は、なくて困るものでも、役に立つものでもない。しかし、『好き』という気持ちを原動力にして描いたり調べたりすること、そして、そうした『好き』が集まるサークルの場を運営するのは、とても楽しい」とのことでした。実際、私自身も「コミアカ」には毎年客として足を運んでおり、とても楽しい場だと感じています。