「手話通訳士や義肢装具士になるために、遠回りをするなら最高の遠回りをしよう!」―2024新入生インタビュー 文科三類

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中野琴和さん

PROFILE

  • 氏名:   中野琴和さん
  • 出身校:  栄東高等学校(埼玉県)
  • 入学:   2024年 文科三類

――東京大学の文科三類を選んだきっかけを教えてください。

通っていた高校が東大をめざす方針が強かったというのもあるんですけれども、自分でもまだ大学で何をしたいのかよくわかっていなかったので、前期課程の約2年間で進学先を決められる東大の進学選択制度に大きな魅力を感じました。文科三類を選んだのは、専門的に学べる選択肢が多いと思ったからです。

――大学ではどんなことを学びたいですか?

社会福祉系に興味があって、将来は手話通訳士の資格を取りながら、義肢装具士になりたいと考えているので、大学では、高度社会工学や障がい者向けの社会デザイン、社会制度を学びたいと思っています。福祉系の仕事はとくに人とのつながりも大切だと思うので、東大では良い人脈を広げて、大学卒業後に専門学校に行って、さらに専門知識を深めたいと考えています。

――大学を卒業後に専門学校に行くことを考えていらっしゃるんですね。

大学進学については、やっぱり悩みました。受験勉強をしていても、大学の後に専門学校に行くことを考えたら、「どうせ、専門学校に行くし」みたいに考えてしまって、モチベーションが下がりそうになったこともありました。でも、「どうせ遠回りするなら、最高の遠回りをしよう」っていうふうに考えたんです。どうしても遠回りにはなってしまうので、だったら東京大学という最高の場所で、幅広い知識や高いスキルを身につけようと思って、自分に言い聞かせて乗り越えてきました。

――手話通訳士や義肢装具士になりたいと思ったきっかけはありますか?

幼少期に手話サークルに入っており、福祉系の職業に興味を持ちました。ろう者のコミュニティが閉鎖的な側面を持つことを知り、さまざまな人々のコミュニケーションの架け橋となりたいと思い、手話通訳士を目指すようになりました。また、小学校の頃に義肢装具士の方の授業を受け、義手や義足について調べるようになり、技術の発展が進む一方で健常者と同様の身体能力が実現されていないことを知り、個人個人に合ったより良い義手や義足を作りたいという思いを抱くようになりました。

――サークルやアルバイトなど、勉強以外でも取り組んでみたいことはありますか?

部活動への参加を決めています。高校時代の部活で大切な仲間ができたため、大学でも4年間を通じて関わりを持てる仲間が欲しいと考えたからです。料理すること、自分の料理を食べてもらうことが好きなので、飲食系のアルバイトもしたいと思っています。また、地元の手話講習会への参加を申し込んでおり、大学でも手話の勉強を続けていくつもりです。

――最後に、高校生にメッセージをお願いします。

私はA判定をとったことがないし、自分がやっていることが間違っているような気がすることが何度もありました。そんなときこそ、自分を信じてあげる事が大事だなって思います。そして、自分の夢や目標に向かって努力し続けることも大切です。

――応援メッセージありがとうございました!

 

取材/2024年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム