「身近な科学としての薬への関心。創薬研究者として新薬の開発に貢献していきたい」―2024推薦生インタビュー 薬学部

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PROFILE

  • 氏名:   大内葵衣さん
  • 出身校:  福島県立福島高等学校
  • 入学:   2024年 理科一類(薬学部進学予定)

――学校推薦型選抜で薬学部を受験したきっかけを教えてください。
私は中学生の頃から、将来的に研究をやりたいという思いがありました。高校では、科学の研究をするスーパーサイエンス部に所属していて、化学に関する研究活動を行ったりいろいろな大会に参加したりしていたんですけど、高校2年の時に先生から学校推薦型選抜の存在を教えていただいて、自分の研究に対する熱意やコンテストでの実績など、積み上げてきたものを自分の武器として使えるのが学校推薦型選抜だと知って、ぜひ挑戦したいと考えました。

――研究としては、どのような分野に関心がありますか?
もともと化学が好きだったんですけど、化学的な工程から生み出された身近にあるものとして薬があるということを知って、薬を自分で創る研究をしたいなと思うようになりました。今、一番関心が高いのは、感染症の治療をする薬や認知症などに効くような薬を創ることです。

――感染症や認知症に興味をもったきっかけをお聞かせください。
感染症に関しては、私が中学生のときに新型コロナウイルス感染症が流行していたので、薬の有効性や安全性などの確保をしながら、迅速な対応が求められるということに興味をもちました。 認知症については、私の曽祖母が認知症を患っていたときに、その介護をしている親や祖父母の姿を見て、世界でもまだ根本的な治療薬が開発されていない薬を作りたいと強く思ったのがきっかけです。

――学校推薦型選抜の準備は、いつ頃から始めましたか?
9月頃に学校推薦型選抜を受けると決めて、実績を証明する賞状や論文の整理をしたり、志望動機をまとめたりし始めました。

――準備の過程で苦労されたことはありましたか?
面接があまり得意ではなかったので、面接の練習が一番苦労しました。部活で指導していただいた化学の先生や担任の先生に時間を作っていただいて、面接の練習にお付き合いいただいたり、あとは友達とも一緒に練習したりしました。そのときに「考えに迷ったときはごまかさないで、考えているっていうところもちゃんと伝えたほうがいい」と化学の先生に言っていただいたアドバイスはとても安心できました。

――準備を通して学んだことはありましたか?
準備全体を通して、自分が何の研究をしたいのか、どうして研究したいのかを言語化するっていう作業があった点は、自分の身になったと思っていて、あらためて研究に対する思いを確認しつつ準備することができました。

――東大で受けたい授業についてはもう決めていますか?
自分の中で考えているのは、高校では物理と化学を取っていて生物を取っていなかったんですけど、化学と生物が接する分野、分子の動きや化学反応として生命の活動を見ていくのが面白そうで、有機合成に関する研究に興味があります。

――大学で、今後やってみたいことはありますか?
大学では、化学の勉強はもちろん、高校で選択しなかった生物分野の有機合成などを学んで専門性を深め、実際に市場に出ている医薬品の現状や問題点についても考えていきたいです。

――将来の夢を聞かせてください。
新しい薬が患者さんに届くまでは、おそらく長い月日がかかると思うのですが、人類の健康のために、創薬研究者として、有効な治療薬のない疾病に対する新薬の開発に貢献していきたいと思っています。

――最後に高校生、受験生に向けてメッセージをお願いします。
受験勉強は辛い時も多いと思いますが、自分が何のために勉強しているのかや目標を見失わず、ぜひ夢に向かって努力する姿勢を貫いてください!

――メッセージありがとうございました。充実した学生生活を過ごしてくださいね!

取材/2024年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム