「高校までに身につけた物理と情報のスキルを活かし、大学では専門的知識を深めたい」―2024推薦生インタビュー 工学部

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PROFILE

  • 氏名:   揚妻慶斗さん
  • 出身校:  筑波大学附属駒場中・高等学校(東京都)
  • 入学:   2024年 理科一類(工学部進学予定)

――工学部を志望した理由を教えてください。
中1から情報オリンピックに参加し、高校からは物理オリンピックにも挑戦しました。その経験を通して、両方を活かせる分野がないか考えたときに世界規模で研究の開発が進んでいる量子コンピューターにも興味があったので、工学部の電子情報工学科や計数工学科で学びたいと思いました。

――どのようなきっかけで、情報や物理という分野に興味をもったのですか?
中学のときはパソコン研究部に所属していました。活動のほとんどが競技プログラミングだったんですけど、自分でも趣味として続けていく中で、どんどん夢中になっていったという感じです。情報オリンピック以外にも様々なコンテストがあって、日本で言うとAtCoderというプログラミングサイトで、オンラインコンテストに参加して実力をつけていきました。もしかしたら、6年間で1000時間くらいは時間をかけたかもしれないですね。
物理に関しては、中2の終わりくらいに「数理の翼」のセミナーで、物理チャレンジに参加している他校の先輩からお話を聞いたのがきっかけで興味をもちました。それまで物理に触れてこなかったんですけど、高1になって、自分で参考書を買って、積極的に勉強するようになりましたね。

――その関心を通して、高校時代に活動されたことはありますか?
高校で文化祭実行委員会に所属していたときは、感染症対策として、文化祭の来場者が事前にバーコード付きの入場証を発行できるウェブサイトを作り、スムーズに入場してもらうための入場証発行サイト・入場管理システムを作り上げました。その経験から、情報系の実践的なスキルが、ある程度は身についたと思っています。さらに、そのスキルを強化していくためにも、大学では専門的な知識を深めていきたいです。

――推薦入試の準備は、どのように進められましたか?
高3の9月頃、校内選考で選ばれ、そこから学校推薦型選抜の書類を提出するまでに1か月くらいあったので、とりあえず一通りまとめたら、両親や担任の先生に意見をもらって、文章を練り上げていきました。工学部は400字の志望理由と、何を勉強したいかという800字の作文がありますが、医学部のようにプレゼンのためのポスター作成などは必要なかったので、その点でも苦労したということはありませんでした。

――受験勉強が大変なときの乗り越え方や、モチベーションを保つ方法などがあれば教えてください。
高校の文化祭とかに力をつぎ込めるものがあったのは良かったです。文化祭が11月の初め頃にあるので、夏休みが終わってからの9~10月は、みんな受験勉強を休んで、毎日夜まで学校に残って文化祭の作業に専念していました。受験勉強だけに忙殺されず、高校生にしかできないことに力を注いだことは、とても大切な経験になっています。

――大学では、勉強や研究以外で挑戦してみたいことはありますか?
早速、情報系のプログラミングの研修の教材を作るアルバイトに応募しました。また、健康のためにも運動系のサークルに入ることも考えています。文化系でいうと、パズル研究会、地理部、また国際法研究会という法学系のサークルにも興味があります。

――将来、就きたい職業や夢があれば、教えてください。
現時点で選択肢は3つほどあります。まず「今の情報系のスキルを生かして、エンジニアとしてどこかで働く」、次に「エンジニアとして働くことに加えて、誰かと一緒に大学発で起業する」、そして「研究者としてアカデミアに残る」ことを考えています。もし、研究者として残るのであれば、海外に行きたいなと思っています。

―最後に、このインタビュー記事を読んでいる高校生へメッセージをお願いします。
高1のときに物理チャレンジに参加したときは、僕自身「日本代表になろう」、「海外に行こう」、「学校推薦型選抜に出願しよう」とは、全然思っていませんでした。予選を通過する自信もなければ、日本代表になるなんて全く頭になく、そもそも「予選を通ったら、次の試験の勉強をすればいい」という感じでやっていました。なので、ちょっとでも興味があるんだったら、深く考えずに1回応募しちゃうのも手だと思います。人間、これを勉強しようと思って、自分の力だけで教科書等を完遂するのは難しいと思うんです。でも、この日までに過去問を何年分解こうとか、試験日がはっきり決まっていたら、努力の目標ができて、勉強しやすいと思うので、何も考えずに、まずは一歩踏み出してみることが、すごく大事なことだと思います。

――心強いメッセージ、ありがとうございました!充実した学生生活を過ごしてください。

取材/2024年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム