「第75回駒場祭」レポート2024-3日目
駒場祭・五月祭
2024.12.24
2024.06.28
第97回五月祭 1日目の様子を学生目線でレポート!
2024年5月18日(土)・19日(日)に第97回五月祭が開催されました。新型コロナウイルス禍もだいぶおさまり、従来通りの賑やかな学園祭となりました。今回は、五月祭の1日目の様子を、学生サポーターの松浦さん、初川さんお2人の目線からそれぞれお届けいたします!
今回は五月祭一日目の取材を通じて、学部2年から修士2年まで計5団体・9人の東大生に、企画の裏側や関心事についてお話を伺いました。多様な企画や団体・学生を紹介するために、①学術系展示(文系)、②サークル展示(音楽・地理)、③食飯模擬店(初修クラス・研究室)を選んでいます。受験生へのメッセージもいただいたので、気になる部分から「つまみ読み」してくだされば幸いです。
毎年模擬裁判を出展する東京大学法律相談所の交流会にお邪魔しました。裁判の争点や勉強法・学生生活について学生と自由に話ができる場で、和やかな空気の中で活発な議論が行われていました。展示(模擬裁判)に加えて交流の場が用意される所に相談所としての矜持があるように思い、一人一人に寄り添う誠実さを感じました。
「恵まれない家庭環境と犯罪」がテーマの模擬裁判『切れない鎖』の企画では、裁判官パートで判決文を起草しました。裁判の争点の一つに、被告人の「故意」の有無がありますが、加害者の苦しい心情を理解したうえで、法的・客観的な認定を下すことに葛藤もありました。(虐待の被害者が加害者となる「切れない鎖」が社会問題であるのに対して)裁判とは別の場所で、社会的な援助が必要だと考えます。
▼受験生へのメッセージ
課題克服のための勉強計画策定には、信頼できる(例えば、甘い言葉を言わない)大人たちの意見を柔軟に取り入れて、自分の中で擦り合わせるのが大切です。高校生のうちに勉強法を確立しましょう。
五月祭1日目は夏日で、冷たい飲み物を飲む来場者の姿が目立ちました。涼しい屋内でピアノの音色に癒されようと、東大ピアノの会の五月祭大演奏会にお邪魔しました。多忙な学生生活の中で練習時間を絞り出している会員だからこそ、ピアノや演奏会への思い入れは強く、「本番だから出せる」特別な音を聴いたように思いました。
▼受験生へのメッセージ
・勉強以外にも熱中できる趣味があれば、行き詰まりを解消できます。(前田さん)
・大学生になると毎日が充実して楽しいです。やりたいことをやれる日々のために頑張って!(石黒さん)
・受験期は一人でいる時間が多いけど、大学生になると色々な人と交流して自分の音楽の幅も広げられます。(江島さん)
・辛いときも、一つの目標に向けて努力することが貴重な経験になります。楽しい大学生活が待っています!(新藤さん)
大迫力の立体日本地図を見るために、東京大学地文研究会の展示にお邪魔しました。まずは教室いっぱいに広がるスケール感に、そして細部の緻密さにと、2回圧倒されてしまいました。紙の地図を貼ったスチレンボードを等高線に沿って切り抜き、重ね合わせる方法で作成されていて、作業時間の長さと集中力に感動しました。
今年は、2008年から7年かけて制作された立体日本地図の初改修や、巡検記録の書籍化等大きなイベントがありました。入学当初は人文地理に関心がありましたが、自然地理に詳しい部員との交流を経て、現在は都市工学専攻を志望しています。地理に関することなら「何でもあり」な大らかさがあり、活動の幅も広く日々とても充実しています!
▼受験生へのメッセージ
東大地理部は、全国から集まった学生の多彩な関心・知識が集まる、全国的にも大きな影響力を持つ地理サークル。地理に興味がある方は、文系理系問わず東大地理部へ!
工学部広場で一際異才を放つメニューに惹かれ、「チャート式基礎からのモクテル」を取材させていただきました。商品紹介のフォントや解説にはこだわりが詰まっているようで、味はもちろん、企画の経緯にも興味をそそられました。一番人気の「ブルーチャート」をいただきましたが、カルピスの優しく爽やかな味に王道を感じました。
参考書の色とイメージから着想を得た6種類のモクテル(ノンアルカクテル)を販売しています。企画段階では飲み物を売ることだけが先に決まっていたのですが、「参考書」のアイデアが出てからは、メニューはすぐにひらめきました。文理問わず楽しんでもらえるよう、参考書の選定や味の設定を工夫しました。
▼受験生へのメッセージ
・特に地方生の方へ伝えたい。まわりに仲間がいない分、気持ちを保つのが大変かもしれないけれど、周囲の人に助けていただくことも大切です。(村吉さん)
・自分を信じる。(星名さん)
長い行列の先を辿ると「漁師のアジフライ」の模擬店に至りました。忙しい中取材を快諾していただき、美味しさの裏側にあるこだわりの製法や、アジを含む水産資源の安定供給に向けた最新の研究について伺いました。人と自然の持続的な共生を目指して日々努力されている方々に感謝しながら、揚げたてを頬張りました。
今年初出展ながら、絶品のアジフライを提供できる自信があります。なぜなら、水産資源の管理方法に関する実証研究を共同で行っている、『アジフライの聖地』長崎県松浦市の漁業者の方々にご協力いただいているからです。
松浦魚市場に隣接する加工場で、水揚げ後すぐにこだわりの製法で作られたアジフライです。仕入れ量の調整に注意を払い、屋台での鮮度管理にもこだわりました。「獲れたて」「揚げたて」にこだわったアジフライには自信があります!私の研究では、不確実な海を相手にする難しさを実感しつつ、リサーチフィールドの広さにやり甲斐を感じています。
▼受験生へのメッセージ
高校時代には大学での専門や卒業後の進路が決まっていない人も多くいると思います。東大には進学選択制度があり、前期課程のうちに関心を広げられる場があります。自分もこのシステムのおかげで、高校の時には想像もしていなかった専門に出会い、その道に進むことができました。進路について不安になるかもしれないけれど、入学してからでも可能性は無限に広がっています!