「『数字の活用』を軸に持ちつつ興味のある分野を幅広く学び、進路を決めていく」―2023新入生インタビュー 理科二類

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中井一心さん

PROFILE

  • 氏名:   中井一心さん
  • 出身校:  金沢大学附属高等学校(石川県)
  • 入学:   2023年 理科二類

――東大の理科二類を志望されたきっかけを教えてください。

きっかけは大きく分けて二つあって、一つは、中学校の頃から、志の高い人がまわりにたくさんいる環境で学びたいと思っていたことです。もう一つは、高校まで数学が好きで、数学科への進学を漠然と考えていたんですけど、数学を学んだ先に自分が何になるのか見えず、進路を考え直すために進学選択制度があって、前期課程で幅広く学べる東大で学びたいと思ったことがきっかけです。

――将来のことを考えて、進路について悩まれたんですね。

高校生の頃に、自分が思っている大学数学、それこそ線形と基礎解析をかじってみたんですけど、実際の大学数学と自分が思っていた高校数学の延長のような数学の間にギャップがすごくあって、これじゃないなって思っちゃったんですよね。例えば、定理が出てきて、それを証明してっていうのを繰り返していることにあまり興味が持てなくて。たぶん、このような話もいろんなことに大いに役に立っているとは思うんですけど、数学科に進むことに疑問を持ち始めました。

――大学ではどんなことを学びたいと思っていますか?

前期課程では、数学科志望でない今でもなお自分の関心の中心である「数字の活用」を軸に持ちつつ、昔から興味のあった経済学なども学び、その中で進路を決めて行きたいと考えています。でも、まだどのような分野に興味をもつのか本当に自分でもわからないところはありますね。

――勉強以外で大学に入って挑戦したいことは、何かありますか?

部活は、野球部に興味があります。入学前から東大野球部の元アナリストで現在プロ球団に勤められている方にあこがれを持っていたので、高校ではプレーヤーでしたが、大学では、種々のデータ分析を行うアナリストに興味があります。

――入学してから東大の印象はいかがですか?

巷で言われているのとは全然違うなって思いました。自分は石川県出身なので、周りには東大を卒業した人も、年齢が近くて東大に合格した人もあまりいない環境で、ネット情報を頼りにしていたんです。でも、実際に入学してみると「イカ東(いかにも東大生)」なんてほとんどいなかったですし、勉強以外の面でも多才な人が多いといったように、ほかにも意外に感じることがたくさんありました。実感としては、東大生もやっぱり普通の大学生なんだなと思いました。

――最後に、高校生に向けてメッセージをいただけますか。

東大に変な虚像を抱かないことが大事です。僕自身が地方出身だからっていうのもあるんですけど、地方ではそんなに頻繁に東大生に会うわけじゃないし、ネットやテレビでは、東大生のある一面しか見られないんですよね。その切り取られた一面も面白おかしい面ばかりが注目されるので、そういう虚像に惑わされないでほしいなって思います。もちろん難しい話だとは思いますが、ネット情報の変な切り取られ方をしている東大生だけで、「すごい」とか「変だ」とか判断せずに、もっと東大生を身近に感じてもらえるといいなと思いますね。

――ありがとうございました。東大生をもっと身近に感じてもらえるとうれしいですね!

 

取材/2023年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム