「新型コロナウイルス禍で増えた考える時間。不安な気持ちを切り替え、東大を目指す」―2023新入生インタビュー 文科一類

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佐竹美樹さん

PROFILE

  • 氏名:   佐竹美樹さん
  • 出身校:  頌栄女子学院高等学校(東京都)
  • 入学:   2023年 文科一類

――東大を志望されたきっかけを教えてください。

高校入学と新型コロナウイルス禍の時期が重なって、入学早々休校になってしまったことから、いろいろと考える時間が増えたんです。最初は「この状況がこのまま続いたらどうしよう」、「部活とかができないまま3年過ぎてしまうのかな」って、時間だけが無駄に過ぎていくことに不安を感じていました。けれど、そんな中で「どうせ暇なら勉強しよう!」っていう気持ちに切り替わったタイミングがあって、その時にせっかく勉強を頑張るなら一番上を目指してみても無駄にはならないだろうと思って東大を志望しました。

――東大を目指すことで何か感じたことはありますか?

私は有名進学校ではない女子校の出身で、まわりには東大を目指す人があまり多くありませんでした。レベルの高い国立大学や理系大学に浪人してまでは行きたくないという現役志向の人が結構多い中で、浪人を半ば勘定に入れている自分に自信が持てない時もありました。けれど、所謂「王道ルート」以外からでも合格してやる、という「下剋上」とも似た野望を持っていたので、大半は案外楽しく勉強していたように思えます。言ってしまえば、難敵を倒さなければ先に進めないRPGゲームのように考えていました。一方で、大学受験というクエストに失敗したら、失うのは青春時代の貴重な一年なので、その意味では、出来ることなら失敗したくないとも思っていました。あまり綺麗な動機ではありませんが、エゴというのは、むしろ強いモチベーションの材料になるので、こういう気持ちは、大きな声で言うものではないかもしれないけど、自分の中では大事にするようにしていました。

――なぜ文科一類を選んだのですか?

高校1年の頃から、検察官や裁判官といった法曹の仕事に興味があって、文科一類を目指していたんですけど、今は前期課程で幅広く学びながら、自分が本当にやりたいことが何なのかを確かめていきたいと考えています。

――高校時代に熱心に取り組んでいたことはありますか?

高校では、ESS(English Speaking Society )部という、英語でさまざまな活動をする部活に所属していて、英語ミュージカルを主にやっていました。新型コロナウイルス禍での活動は、かなり制限を受けてしまい、歌って演技してダンスもしてこそミュージカルなので、理想としている形にはなかなかならなくて、かなり時間をかけて試行錯誤を繰り返しました。英語がわからない人にも表情で劇を表現できるようにしたくて、フェイスシールドでの上演を学校側に掛け合ったり、演技中の飛沫感染を防ぐため、事前に音声を録音して劇中で流せるようにしたり、そのときの状況に合わせて工夫して活動していましたね。

――大学でやってみたい課外活動はありますか?

高校の部活動での経験から、最初はダンスサークルに入るつもりだったんですけど、今、考えているのは、ボランティア系の課外活動ですね。なんらかの事情があって塾に通えない子どもたちに学習支援をするサークルがあるみたいで、ちょっと気になっています。新型コロナウイルス禍の状況でもなんとか工夫して乗り越えてきたので、その力を活かして何か活動できたらと考えています。

――面白そうだと感じた授業はありましたか?

私は中国語のTLP(トライリンガル・プログラム)を履修しているので、毎日中国語の授業を受けているんですけど、最初の2週間はひたすら発音を学ぶといった、英語とは違うアプローチの仕方に面白さを感じています。

――最後に、高校生へのメッセージをお願いします。

何でも挑戦することが大事だと思っているので、あまり臆さず、高い目標を設定して、それに向かって頑張ってほしいなと思います。

――ありがとうございました!大学生活を楽しんでくださいね!

 

取材/2023年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム