「東京大学総長賞」令和4年度 受賞者の声(課外活動・社会活動編)

2023.04.17

学生表彰

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東京大学総長賞とは?

「本学の学生として、学業、課外活動、社会活動等において特に顕著な業績を挙げ、他の学生の範となり、本学の名誉を高めた者」(個人又は団体)に対して、東大の総長が直々に表彰を行う賞です。賞の授与は平成14年から始まり、年に1回、受賞者の表彰と活動(研究や課外活動、社会活動など)の内容に関するプレゼンテーションが行われています。令和4年度は10の学生・学生団体に対して総長賞が授与されました。
「キミの東大」では、受賞者の方々に活動/研究内容を教えてもらうとともに、高校生のみなさんへのメッセージもいただきました!
ぜひ、東京大学の学生の活動の幅の広さと学びの深さを体感してください。
今回は、課外活動・社会活動編をお届けいたします。

東大応援部創部75年で、史上初の女性主将として活躍

総長大賞
【受賞者名】杉田 南実さん(教養学部4年、長野県出身)
【受賞テーマ】東大応援部初の女性主将として活躍

 
東京大学運動会応援部は、2022年に創部75年を迎えました。私はこの歴史ある団体において、史上初めて女性として主将に就任しました。80人以上いる応援部員をまとめ上げ、東京大学の様々な運動部の応援をリードしました。また、新聞やテレビといったメディアに出演させていただき、現在の応援部の在り方や主将としての活動を紹介しました。更に、私は地方出身であることを活かし、故郷の市長への表敬訪問や、地方の中学校や高校で生徒に向けた講演会を開催するなど、首都圏に限らず多くの人々に東京大学を紹介する活動を行いました。これらの活動を通して東京大学に進学を希望する女子生徒や地方生徒を励まし、東京大学の多様性促進に貢献したとして評価していただきました。
 

  • 私自身、東京大学に入学したての頃は東京という都会の地に圧倒されていましたが、温かいクラスメイトや部活の仲間に恵まれ、とても充実した4年間を過ごすことができました。高校3年生だった私と同じように、地方から東京大学に進学することに不安を抱えている生徒がいるとしたら、その不安は杞憂であること、今までに想像もつかなかったような濃い経験ができることを伝え、エールを送りたいです。

ディープテックスタートアップでエネルギー問題に挑む

【受賞者名】Yanekara
松藤 圭亮(代表)/船渡 勇吾/阿部 圭佑/松田 響生/黒川 亮/長原 颯大/小山 高/長﨑 舜/西倉 寛太/本橋 悠人/桂 武蔵/河野 美紀/園田 美郷/大岸 憲人/小田川 拓利/佐藤 浩太郎/佐藤 剛/下村 光彦/中林 雄一/松原 雅/髙田 淳樹/帆足 悠太郎
【受賞テーマ】東大の起業家エコシステムが育てた、エネルギー問題に挑むディープテック・スタートアップとしての、多方面にわたる実績

 
Yanekara(ヤネカラ)は、電力需給ひっ迫という社会課題に取り組む東大発のディープテック・スタートアップです。2019年に工学部学生の自主プロジェクトとして開始しました。「アントレ道場」「本郷テックガレージ」「1st Round」といった、東大ならではの起業家育成プログラムを経て、2020年に起業し、2021年には東大のベンチャーキャピタルから出資を受けました。Yanekaraは、東大で世界に先駆けて提唱された、多数の電気自動車による電力需給バランス技術を実用化しました。Yanekaraは、日本郵便、三井不動産のような社会インフラを担う企業や、北九州市などの環境先進自治体と共同で、施設と地域の電力需給バランスを改善する実績を挙げていて、今後の社会実装が期待されています。


Yanekaraには、エネルギー問題の解決に意欲をもつ20名以上の東大生が、多様な学部から参画しています。

 

  • 私たちが挑んでいるエネルギー問題は一朝一夕には解決できないものですが、だからこそやりがいがあります。東大には豊かな起業家エコシステム(生態系)があり、在学中からディープテック・スタートアップを始めることもできます。東大に入学したら、社会の課題を見つけ、仲間を集め解決に取り組む「アントレプレナーシップ」の扉を叩いてみませんか。

第44回世界オセロ選手権(44th World Othello Championship)で見事世界チャンピオンに

【受賞者名】浦野 健人さん(情報理工学系研究科修士1年、東京都出身)
【受賞テーマ】第44回世界オセロ選手権優勝

 
私は、2022年10月にフランス・パリで開催された第44回世界オセロ選手権において、優勝しました。本選手権は1977年の第一回大会から数えて46年の歴史を持ち、第44回大会には計25か国から88人の選手が参加しました。日本は、年に3回開催される全国大会の各優勝者を日本代表として派遣しており、私は第42期オセロ名人戦で優勝し、日本代表の資格を手に入れました。世界オセロ選手権は初出場ながら、予選を13試合中12勝1分けの成績で通過し、三番勝負で行われる準決勝、決勝もそれぞれ2連勝で勝利し、優勝することができました。予選、決勝トーナメントを通じて無敗での優勝は、大会史上2人目の偉業となりました。本学のオセロサークルで腕を磨いてきたことが、世界チャンピオンという大きな結果に繋がったと感じています。


決勝戦の様子

 

  • 自分が好きなこと、楽しいと思っていることを、とことん突き詰めてみるのはどうでしょうか。突き詰めて努力すること自体が良い経験になるし、それが結果に結びついた時の喜びは格別です。みなさんの取り組みを応援しています!あと、オセロ楽しいですよ。

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構成/「キミの東大」企画・編集チーム