「生物学オリンピックへの出場から細胞の世界へ。大学では基礎医学研究に取り組みたい」―2022推薦生インタビュー 医学部

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PROFILE

  • 氏名:   武重翔竜さん
  • 出身校:  千代田区立九段中等教育学校(東京都)
  • 入学:   2022年 理科三類(医学部進学予定)

――大学では何を学びたいと思って、学校推薦型選抜に挑戦しましたか?
大学では基礎医学研究に取り組みたいと思っています。基礎医学の中でも、特に分子細胞生物学の分野に興味をもっていて、環境が整っている東大で研究がしたいと考え、学校推薦型選抜に挑戦しました。前期課程では、医学だけでなく、いろいろ幅広く勉強し、後期に上がってから、専門性を深めていけたらと思っています。

――細胞に興味をもったきっかけはどのようなものでしたか。
中学2年の時に自然科学分野の夏合宿に参加したのですが、その合宿にはノーベル賞受賞者や医学者の先生、宇宙飛行士など、有名な方も多くいらしてお話を伺いました。それに参加したことが大きな転機になったと思っています。
その夏合宿では、科学オリンピックに出場された先輩のお話しも聞く機会があり、「こんな大会があるんだな、面白そうだな」と思ったことがきっかけで、自分でもいろいろな科学オリンピックに挑戦するようになりました。中学2年の時から地理や地学、翌年からは化学、物理、数学と広げていきました。生物学オリンピックは高校2年の時が初めてだったのですが、国際大会の代表候補に選ばれた後に『キャンベル生物学』という本をいただいて、その本を読んで、細胞の仕組みや構造に興味をもつようになりました。

――東大の学校推薦型選抜を意識し始めたのは、いつ頃からですか?
高校1年の時は、また別の合宿に参加したのですが、その時の参加者の中に、実際に東大の学校推薦型選抜を受けた先輩がいて、学校推薦型選抜での受験がとても身近なことのように感じられました。この少し前から、東大に学校推薦型選抜があることはぼんやりと知っていたのですが、自分のこととして挑戦してみたいと意識し始めたのはその時ですかね。

――学校推薦型選抜の準備は大変でしたか?
そうですね。医学科は、面接時に行うポスター発表の概略を事前に提出しなければいけないのですが、これまでの活動をA4、5枚くらいに凝縮してまとめなければならず、そのことが大変でした。ただ、高校の時にやっていた活動を見直すきっかけになったのでとても良かったと思います。どうして医学科を志望するのかということもすごく考えたので、大学での勉強のモチベーションにもつながるとてもいい機会になりました。でも、私は一般入試でも東大を志望していたので、並行しての勉強は科目数も多いので、なかなか大変でした。

――実際に大学の授業を受けてみて、いかがですか。
実際に入学して、多様な授業があることに驚きました。本当に面白そうな講義ばかりで、全部は取れないことが残念と思うくらいです。例えば、「アドバンスト理科3」という生物物理学の授業があります。生物を物理の観点から理解し、その融合によって、生命現象を明らかにしていくことにすごく興味をもっています。

――医学部では、早期履修制度の取り組みもかなり進んでいるようですね。
医学科の中で、推薦生のためのプログラムが週に1回開講されています。3つの研究室を4回ずつで、夏までに12回研究室を訪れる機会を設けて頂いています。来週から実際に研究室に行く予定になっていて楽しみです。

――サークルやアルバイトなど、勉強以外でも取り組んでみたいことはありますか。
高校の時は、自然科学のプログラムに参加し、(生物学等の)科学オリンピックへの出場などもあり、かなり忙しくて、あまり運動はできていなかったので、部活に入って運動もしたいと思っています。まだ決めきれていないのですが、これから、いろいろ見てみたいと思います。

――将来の目標はなにかありますか。
研究をやりたいですね。研究者として頑張っていきたいなと考えています。

――では、最後になにか高校生に伝えたいメッセージはありますか。
本当にいろいろなことに挑戦してほしいと思っています。私も新しいことにチャレンジする時には、とても勇気がいるのですが、それでも、何事もやってみないと分からないし、やってみると見える世界が変わると思います。その中に、東大の推薦という選択もあったらうれしいなと思います。

――素敵なメッセージをありがとうございました。

取材/2022年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム