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「量子コンピューターの研究に挑み、社会や企業と関わりをもって技術向上の実現に貢献したい」―2022推薦生インタビュー 工学部

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PROFILE

  • 氏名:   宮﨑陽人さん
  • 出身校:  大阪星光学院高等学校(大阪府)
  • 入学:   2022年 理科一類(工学部進学予定)

――東大に進学したいと思ったきっかけを教えてください。
僕は、量子コンピューターに興味を持っていて、その中でも、まだ技術自体が世界で実現しきれていない光量子の分野において、研究がとても進んでいる東京大学の工学部で、ぜひ学びたいと思ったのがきっかけです。研究をするための環境が整っていることも理由のひとつですね。

――どのようなことから、量子コンピューターに興味をもたれたのですか?
中学の時に先生から物理チャレンジを紹介してもらって、その頃は実験課題に参加することがただ面白くて続けてきたんですけど、高校3年の時にやっぱり成果を残したいなと思ったんです。それで、これまで以上に力を入れて参加したことで、全国大会まで進むことができました。そこで出題された問題がすごく面白くて、それが量子力学に触れたり、物理が好きになるきっかけになったりしました。そんな中で、量子コンピューターがニュースでもよく取り上げられるようになって、「そもそも量子コンピューターってなんなんやろ」と思って調べていくうちに、さらに興味をもつようになりました。

――学校推薦型選抜に挑戦しようと思ったのはいつ頃だったのでしょうか?
学校推薦型選抜のことを知ったのは高校2年の夏で、その頃は学校推薦型選抜を受けるとは思ってもいませんでした。その後、物理チャレンジに参加したことで自信にもつながったし、学校推薦型選抜に挑戦せずに後悔するのはちょっと嫌だなと思い始めたんです。面接で何人もの東大の先生を前にして、僕が将来やりたいと思っていることを話せる機会があれば、その経験によって自分の殻をひとつ破れるかもしれないと考えて、高校3年の夏に学校推薦型選抜に応募しようと決意しました。

――自分のやりたいことを面接で伝えることに自信はありましたか?
面接の練習はたくさんしましたが、やっぱり本番が近づくにつれて、とても緊張しました。東大の学校推薦型選抜を受験する人たちは国際大会の出場経験者とか留学経験者とかばかりなのかなとかすごく気になってしまって。正直、僕なんかじゃ、無理かなと思ってしまうこともありました。

――学校推薦型選抜の準備をする中で、大変だったことや良かったことがあれば教えてください。
それまで、自分のことについてあまり書いたことがなかったので、志望理由書をまとめるのは大変でしたね。確かに量子コンピューターに興味はあったんですけど、それを具体的にどうしたいのかについては考えたことがなかったので、納得のいくまで、何回も書き直しました。学校推薦型選抜の準備をしていく中で、「僕、こんなことしたいんや」、「東大でこんなことができるんや」って気づいて、自分の希望もはっきりしてきたように思います。学校推薦型選抜に挑戦することで、自分の将来についても改めて考えることができたのはとても良かったと思います。

――前期課程で、受けたい授業や取り組みたい研究活動はありますか?
量子コンピューターについて研究したいので、そのための基礎知識をいち早く身につけたいと思っています。量子コンピューターの理解には量子力学が必要で、その量子力学の理解には線形代数が必要と聞いているので、まずは数学と物理をしっかり固めたいと思います。

――将来はどのような進路を考えているのでしょうか?
もちろん、研究に携わりたいという思いもあるんですけど、やりたいことを直接かたちにしたいと考えているので、起業やスタートアップにも憧れます。光量子はまだ発展途上だからこそ、その分野を深く研究しながら、社会や企業と関わりをもって、技術向上の実現に大きく貢献したいと思っています。

――サークル活動など、勉強や研究以外でやってみたいことはありますか?
いろいろな経験をして視野を広げることができるのが大学生だと思うので、アルバイトとサークル活動は絶対にやりたいですね。サークル活動は、中学、高校の6年間バスケットボールをやっていたので、続けたいなと考えているんですけど、起業やソフトウェア開発のサークルにも興味があります。東大生は起業家精神がある人がたくさんいるので、刺激を受けられそうだなと思っています。

――大学生活も忙しくなりそうですね。
高校生の時に、ちょっと暇ができるとゲームとかして、あまり有意義に時間を過ごせていなかったなって感じたので、自分からやりたいことは、どんどんスケジュールに入れて、大学生活では、そういうところを変えていこうかなと思っています。

――最後に、高校生・受験生へのメッセージをお願いします。
部活動に打ち込むのでもいいし、コンテストに参加するのでもいいのですが、スマホを見て一日を終えるのではなくて、「何かをやった」と思えるような日々を積み重ねてほしいです。そして、もし、本当にやりたいことや目標があるんだったら、東大の学校推薦型選抜にも興味を持ってほしいですね。僕も絶対的な実績があったわけじゃなかったので言えるのですが、すぐに諦めないで、積極的に何かにチャレンジしたり、いろいろ情報を集めたりして、学校推薦型選抜にも、ぜひ挑戦してほしいというのが僕の思いです。

――積み重ねること、挑戦することが大切なんですね。ありがとうございました!

取材/2022年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム