「会計と経営の視点から日本の社会課題を解決するビジネスに取り組みたい」―2022推薦生インタビュー 経済学部

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PROFILE

  • 氏名:   松永穣一さん
  • 出身校:  聖光学院高等学校(神奈川県)
  • 入学:   2022年 文科二類(経済学部進学予定)

――学校推薦型選抜に挑戦しようと思ったのはなぜですか?
東京大学の経済学部に進みたくて、一般入試で受験することを考えてずっと勉強していたんですけど、高校2年の終わりくらいに学校推薦型選抜の募集要項を読んでみたんです。そしたら、経済学部が求める学生像や条件が、これまでやってきたことや考えてきたことと重なっていると感じました。自分の経験や考えをきちんとまとめれば、無理なく取り組めそうだと思ったのと、学校推薦型選抜を受ければ、東大入試に挑戦するチャンスが2倍になるので、ぜひやってみたいと挑戦することにしました。

――経済学部を志望したきっかけを教えてください。
中学の時、身近な出来事から考えた高齢者向けITサービスのアイデアがコンテストで入賞したことがきっかけで、将来は新しいアイデアを形にできる人になりたいと思うようになりました。そして、高校で英語ディベートに打ち込んで知見を広めていくうちに、人々と経済の流れを把握するツールとして、会計を勉強したいと思うようになり、経済学部を志望しました。

――学校推薦型選抜の準備は、どのように進められたのですか?
一般入試の勉強もあったので、学校推薦型選抜の準備は、これまでやってきたことの振り返りが主でした。新たに論文を書くのではなく、東大で何を学びたいのか、それを将来にどうつなげたいのか、といったことを含めてまとめることに集中しました。学校推薦型選抜の志願書を書く過程で、こういうことを勉強したらこういう仕事につながるとか、こういう働き方をしたらこういう業界に飛び込めるんじゃないかとか、具体的なところがだんだんイメージできるようになってきて、クリアに進められるようになりました。

――学校推薦型選抜に挑戦して良かったと思うことはありますか?
高校2年から3年の初めにかけては、「日本の社会課題を解決するようなビジネスがしたい」という思いはあったんですけど、どのようなフィールドでやるのかまでは考えたことはありませんでした。そこで、学校推薦型選抜の志願書をまとめるためにも、農業に興味があったので、栃木県でデバイスやセンサーを活かした「スマート農業」をしているところに見学に行きました。実際に足を運んで情報を集めたり、話を聞いて知識を深めたり、その産業についてより具体的に考えられるようになったのは良かったなと思います。また、受験勉強中の良い気分転換にもなりました。

――大学ではどのようなことを学びたいですか?
まずは、会計や経営について深く学びたいと思っています。どんなビジネスに携わるとしても、会計と経営を勉強することは必ず役に立つと思っているので、しっかり学んでいきたいです。そこから、興味のある農業やエネルギー産業、高齢者向けサービスについても会計の力と結びつけて、もっと状況が良くなるよう取り組んでいきたいです。

――こんな社会になったらいいなと考えていることはありますか?
例えば、エネルギーや食糧の観点からすると、輸入に頼る資源や原材料が、外国の事情で高騰するとか、日本がコントロールできない要因で、我々の生活が打撃を受けないような社会になればいいなと思っています。また、高齢化問題に関しては、以前、ひとり暮らしをしている祖母が倒れたときに、「もう少し早く対応できれば」と思ったことがありました。そのときに高齢者福祉に関わる人手不足は深刻だと知り、新しいサービスが生まれることで、高齢者がより元気に安心して過ごせるようになればいいなと考えています。

――将来就きたい職業や夢はありますか?
公認会計士になりたいと思っています。公認会計士には、さまざまな働き方があるんですけど、僕は企業をコンサルティングして事業を軌道に乗せていけるようなビジネスに関わっていきたいと思っています。また、今後は少子高齢化の影響から多種多様な問題が出てくると思うのですが、成長産業にアプローチしつつ、新しい仕組みを創出しながら社会貢献したいというのが僕の夢です。

――入学して数日経ちますが、印象はいかがですか?
クラスのみんなは頭がよくて、しっかりしていて、いろいろ考えながら生きているんだなっていう印象を持ちました。地方から来た人もいて、地方から東大に来るのはなかなかハードルが高いだろうと思うのですが、それでも覚悟を決めて来ている人がたくさんいて、本当に尊敬します。

――授業以外で、大学生活でやってみたいことはありますか?
友達と大学の4年間をかけて東海道五十三次を歩こうって話をしていて、先日は、日本橋から川崎までだいたい20キロを5、6時間かけて歩きました。400年前の人も歩いた道を歩いているっていうことが、何だか感慨深いものがあります。せっかくなら仲間も増やして、東京から京都まで歩いてみたいなと思っています。

――最後に、高校生へのメッセージをお願いします。
僕は帰国生ではありませんが、高校の部活で英語ディベートをやっていて、国内や海外のたくさんの高校生とオンラインでディベートすることができました。英語が好きで始めたんですけど、人間関係の構築やチームワークの大切さも学ぶことができました。今、新型コロナウイルス禍の影響で制限される活動が多い中でも、オンラインでできることがたくさんあると思います。ぜひ、そのような機会を利用して、高校生のときから興味があるものに積極的に挑戦してほしいなって思います。そして、活動の幅を広げて、本当にやりたいことや学びたいことを見つけてほしいですね。

――オンラインで活動を広げるのも大切ですね。高校生へのメッセージ、ありがとうございました!

取材/2022年4月
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム