高校生・受験生が東大を
もっと知るためのサイト

東京大学柏キャンパスは、21世紀の新しい学問の展開を見据えてつくられ、分野を越えた研究を進める舞台になっています。ここには宇宙や物質、生命、環境など、幅広い最先端の科学に挑む研究所が集まっていて、こうした研究を力強く支えるために生まれたのが 柏図書館です。そこに収められている本は、専門性の高さが特徴で、めずらしい文献や研究の歴史を物語る資料が豊富にあり、研究者たちが日々利用して、新しい発見や発明につながるヒントを得ているのです。

「専門性が高い」と聞くと、少し近づきにくい印象を持つかもしれません。でも、柏図書館は「知をひらく」ことを大切にしていて、地域の人や未来の研究者となる高校生や受験生にも利用の扉を開いています。これは東京大学が持つ知識を社会に届けて、たくさんの人に学問の魅力やおもしろさを味わってほしいという強い思いを表しています。

柏図書館は単なる本の収蔵庫ではありません。ここでは、キャンパスに集まるさまざまな分野の研究機関で学ぶ大学院生による企画展示やポスター発表も行われています。高校生のみなさんにとっては、少し先を歩く大学院生がどんなテーマに関心をもち、どのように研究を進めているのかを肌で感じられる、貴重なチャンスです。加えて、一般の書店では目にできない自然科学系博物館の展示図録や、自動書庫に収められた博士論文を実際に手に取って読めるのも大きな魅力です。

大型自動書庫内では、学びを広げる貴重な学術資料が多数所蔵されている

館内は静かな閲覧室のほか、グループで使えるナレッジワークスタジオ、一人で集中できる閲覧個室など、快適で多様な環境が整っていて、学習スタイルに合わせて利用できます。また、ガラス張りの大きな窓から自然光が差し込む明るい空間は居心地がよく、外のデッキでは緑を感じながら読書や休憩を楽しむこともできます。勉強の合間の気分転換にもおすすめの場所です。

澄み渡る空の下、青々と広がる緑を眺めリラックスタイム

そのほかにも、柏図書館では多彩なイベントも開催されています。例えば、一階の交流サロンでは企画展が開かれ、隣接するメディアホールではコンサートなども行われます。音楽好きの私にとって、これは特に楽しみな催しです。

柏図書館のみならず、柏キャンパスではさまざまな公開講演やイベントが開かれており、研究者と直接交流できる機会があります。世界の研究の最前線をリアルタイムで体感できるのは、大学院を中心とした柏キャンパスならではの魅力といえるでしょう。

展示スペースでは研究の紹介や図書館資料の展示を行っている

東京大学柏図書館は、専門的な知に触れることはもちろん、みなさんの知的好奇心に寄り添い、成長を後押しする場所です。「大学で学ぶ」、「大学院で研究をする」とはどういうことかを実感できる貴重な機会ともなりますので、ぜひ一度足を運び、新たな発見と出会いを体験してください。そこには、未来へとつながる確かな一歩が待っています！

文／辻佑樹（学生サポーター）

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