推薦生×一般生 4年間の東大生活を振り返る(3)

2021.03.12

推薦入試

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推薦生と一般生が考える「推薦入試のココがいい」

推薦入試※で東大に合格した推薦生と、一般入試で合格した一般生が、それぞれの4年間の東大生活を振り返る座談会。最終回の第3回は、友人関係について推薦生と一般生が熱く議論してくれました。さらに、これまでの話を総括して、推薦入試のメリット・デメリットについて考えていきます。
受験から入学までの生活をテーマにした第1回はこちら
授業や進学選択をテーマにした第2回はこちら
※現在、東大の推薦入試は「学校推薦型選抜」という名称に変更されていますが、この座談会では、参加者の受験当時の名称を採用して「推薦入試」という表記で統一します。

PROFILE

長原颯大さん この座談会の発案者であり、司会進行役でもある。福岡県出身。2017年度推薦合格。現在工学部マテリアル工学科4年生。全国の高校生・受験生に東大の魅力を発信する様々な活動に参加している。
原文聖さん 2017年度推薦合格。現在法学部政治コース4年生。「うどん部」に所属し、コロナ禍以前は各地の名物うどんを求めて「遠征」にいそしんでいた。
荒川光さん 2017年度一般入試で文科三類に合格。現在、教育学部総合教育科学科比較教育社会学コース4年生。格闘技観戦が趣味で、ビッグマッチが多い年末はとても充実していた。

推薦生と一般生の座談会

推薦入試について話をしてくれた、長原さん(上)・原さん(左下)・荒川さん(右下)。

一番差が出る 推薦生同士の横のつながり

  • 推薦生と一般生の座談会
    長原 前回は主に公式のカリキュラムについて話してきたけど、僕は推薦生の最大のメリットの1つは、推薦生同士のインフォーマルなつながりができたことだと思う。入学式前に「推薦生のつどい」っていう学生主催のイベントを上の学年の推薦生が開いてくれて、そこで推薦生同士で仲良くなれる。
  • 推薦生と一般生の座談会
     学部の垣根を越えて推薦生同士でつながれるっていうのがいいよね。特に文系の僕にとっては、理系の推薦生と仲良くなれたのが良かった。普段の授業を理系の学生と一緒に受けることってまずないから、こういう機会がないと話せないんじゃないかな。

長原 「推薦生のつどい」は、1つ上の学年の推薦生が学生生活のアドバイスをくれたり、少人数でのフリートークの時間があったりして本当に楽しいよね。前回荒川さんも言ってたみたいに、推薦生だからと言って名札を付けて歩いてるわけじゃないから(笑)、最初の段階でお互いに「推薦生だ」って顔なじみになれる機会があって心強かった。

 長原さんと僕は「推薦生のつどい」を企画する側になったこともあるけど、それも楽しかったよね。それから、今年はコロナ禍で中止になっちゃったけど、例年は6月に全学年の推薦生で集まる会があったりとか、何かと推薦生同士で集まる機会は多い。推薦生って何かに一生懸命に取り組んでる人が多いから、会えば何かしら刺激をもらえるんだよね。

推薦生と一般生の座談会

長原さんが企画を担当した時の「推薦生のつどい」の会場。座敷でリラックスすれば打ち解けるのも早いかも(写真提供:長原颯大)

長原 ちゃんとした集まり以外でも、推薦生同士で「最近どうよ」って話すだけでも刺激になるよね。特に僕の工学部の推薦生の同期はおしゃべりな人が多いから、数人集まるだけでもお互いの研究の話ですごく盛り上がる。

  • 推薦生と一般生の座談会
    荒川 一般生にとっても、東大って友達同士でまじめな学問の話を遠慮なくできる場所だと思うけど、推薦生同士の会話はまた違った面白さがあるのかな。

 個人的には、推薦生同士だと真面目な話をすることの遠慮がさらに必要なくなるように感じる。あとは、推薦生同士での会話を通して、自分の専門外の学問の世界を知れるのもすごく楽しい。

荒川 そういうつながりの中に一般生ももっと入っていけるようになれば、お互いにとって刺激になりそうだよね。

 前回も言ったみたいに、僕らが1,2年生の時はまだ「推薦生です」って堂々と言える雰囲気じゃなかったから(笑)、推薦生と一般生っていうカテゴリーの違いを意識しながら関わるってことは難しかったよね。

長原 今は雰囲気も変わってきたから、もっとお互いのいいところを活かして交流していく機会は増やしていけるかもね。

荒川 それで東大全体が活性化していくと、一般生にとってもうれしいなと思う。推薦生と一般生がお互いのいいところを認め合えるように、僕たち一般生も変わっていくべきところがあるのかもしれないな。

推薦生と一般生の座談会

推薦生同期とはいつも研究の話で盛り上がる良い関係
※コロナ禍前に撮影したものです(写真提供:長原颯大)

推薦入試はチャレンジする価値あり!

長原 今、「推薦生と一般生とのカテゴリーの差」っていう話が出たけど、荒川さんは卒業論文で推薦生にインタビュー調査をしてるんだよね。インタビューしてて「推薦生らしさ」を感じることってある?

荒川 一番感じるのは、推薦生の人って、何事にも積極的で、人と関わることが苦にならない人が多いってことかな。正直、最初は曲者が多いんじゃないかって思ってたんだけど(笑)、どの推薦生もすごく協力的にインタビューを受けてくれて、うれしい誤算でした。

長原 たしかに、積極的で人と関わるのが好きな人は推薦生に多いよね。大学内で開催されてるどんなイベントに行っても、必ず推薦生に何人かは遭遇するよ。

荒川 それから、やっぱり高校生のときの過ごし方は全然違うと思う。僕にとって受験勉強は単なる「苦労」だったけど、推薦生の人は、好きで取り組んできた課外活動での実績がそのまま東大の進学につながったりとか、前向きな「努力」をして東大に受かってるんだなって感じがする。

長原 そうだね。推薦入試って、高校生活で自分が何をしてきたのかを客観的に振り返ることができる機会でもあるんだよね。僕は受験するだけで勉強になったと思う。

2020推薦生まとめ記事2

キミの東大の「推薦生インタビュー」でも、推薦入試の貴重な経験を知ることができる

 僕も、推薦入試を受けたこと自体が良い経験だった。推薦入試を受けることのネックと言えば、一般入試と並行して準備するのが少し大変なことくらいかな。

長原 あとは、「東大の二次試験を突破した」っていう自信が一般生にはある気がする。僕はその点、最初は東大のレベルについていけるか結構不安だった。実際は大丈夫だったんだけど、同じような不安を抱えて入学する推薦生は結構多いみたい。このへん、もう少しサポートがあったらうれしかったかもしれないな。

荒川 でも、勉強にあまり自信がなくても、「これは東大じゃなきゃできない」っていうことが明確に定まっている人にはぜひ推薦入試にチャレンジしてほしい。僕は進学選択を通して徐々にやりたいことを見つけることができたタイプだから、一般入試で合格できて良かったと思う。でも、やりたいことが明確に定まっているタイプの人が推薦入試を通して見えやすくなったのは、東大というコミュニティの面白さをさらに高める要素になるんじゃないかな。

 僕はとにかく、勉強に自信があろうがなかろうが、推薦入試は学校の推薦を受けられる人なら誰でもチャレンジする価値があると思う。推薦入試それ自体も貴重な経験だし、ダメなら一般入試で再チャレンジすればいいわけだから。

長原 僕も、推薦入試には積極的にチャレンジしてほしいと思う。推薦生同士のつながりとか、早期履修制度とか、学問を修めていくうえですごくモチベーションになってるから。高校生・受験生には、「自分には無理だ」って最初からあきらめずに、ぜひ受験を検討してもらいたいな。

4年間の東大生活について率直なコメントをいただいた長原さん・原さん・荒川さん、ありがとうございました!3名が口をそろえて「挑戦の価値あり!」と勧めてくれた推薦入試(現 学校推薦型選抜)。少しでも興味をもったら、ぜひ東京大学公式Webサイトから詳細を調べてみてくださいね。
なお、本特集で掲載した内容は推薦2期生の長原さん・原さん、および、その同期の荒川さんの経験に基づくもので、一般的な見解や本制度の現状を反映、説明するものではありません。

参考リンク
東京大学公式Webサイト:学校推薦型選抜(旧推薦入試)

2021.3.12
インタビュー・構成/「キミの東大」企画・編集チーム