「わたしのヒミツの方法、ここだけで教えます!」―ちょっとひといき ちょっとひととき(14)

2025.10.01

東大生コラム

テーマを絞って発信する東大生のコラム企画

第14回目のテーマは「わたしのヒミツの方法、ここだけで教えます!」。日々生活している中で、東大生はどんなこだわりをもっているのか気になりませんか?東大生の大切にしている習慣、マイルール、ジンクスなど、ここだけで紹介いたします!

朝のルーティーン

理科二類2年 Herbst

私の1日がうまくいくかは朝にかかっています。まず、起き抜け一番にコンロでお湯を沸かし、沸くまでの間に陽の光を浴びながらストレッチをします。普段から重い荷物をよく持っているため、常に肩が凝っていることが悩みでしたが、朝のストレッチを始めてからはとても快適に過ごせているような気がします。ストレッチが終わったら、お白湯を飲みながら朝ごはんの準備をします。そして、朝ごはんの後にコーヒーを飲むまでが私の朝のルーティーンです。もちろん、毎日全部の工程を丁寧にやっているわけでは決してなく、大体お白湯は飛ばされてコーヒーになります。友達に話すとおじいちゃんみたいだと言われることもありますが、朝ひとりで人でゆっくり準備する時間は、徐々に私が羽を伸ばしていく感覚があってとても大切です。一方で、この工程が全部はまったうえに読書までできた暁には最高の1日がスタートします。
みなさんも余裕をもった朝の時間を過ごして、素敵な1日を過ごすきっかけにしてみてはいかがでしょうか。それでは、良き1日を。


宿でストレッチしながら見た富士山と朝焼け

 

水仕事はアイディア仕事

法学部3年 内畑郷海

レポート、プレゼン、ゼミ報告――大学生の学びともなれば、単に調べ物をするのみでは足りません。0から1とまではゆかずとも、1を5や10にするような、意味のある新しさが求められるのです。その核が「発想」にあることは言うを俟ちません。「発想」の下地には十分な知識が必要ですが、そこに「本質を見抜く目」なくしては画竜点睛を欠きます。ただし、創造的なことをするには、どうしても頭のエネルギーを使い込みます。ならば、「見方の転換」をする機会を日々の生活のうちに見出せないでしょうか。
そんなとき、私はひとまず「水仕事」に手を染めまず。中身はいつもの皿洗い、炊事、歯磨き、洗髪など。一つには、心身のつながりから、手を動かすリズムとともに頭は働き、新たな考え方がよく浮かんできます。また、行く水の流れは絶えずして、余計な考えや焦りを流し去ってくれるような清々しさがあります。
「発想」は研究のみならず、仕事や日常生活のあらゆる場面で役立つはずです。泉から何が出てくるか、考えつつ楽しみたいと思います。

Rhythm in motion

 

歩く

教養学部3年 K.M.

「わたしのヒミツの方法」というほど特別な習慣ではありませんが、私は普段から積極的に歩くように心がけています。授業ごとに号館が違った前期課程と違って、後期課程の授業はほとんど同じ建物で開講されます。所属する教養学部は駒場キャンパス8号館での開講が多く、学生室も同号館にあるので、ともすると1日中8号館から出ずに生活することができてしまうのです。もとから運動不足気味の私には「大ピンチ!」ということで、昼ご飯を友人と待ち合わせて屋外で食べたり、図書館や学生会館などのキャンパス内の設備を使う機会を増やしたりして、できるだけ構内を歩き回るようにしています。キャンパス外でも、1駅分早く下車して目的地まで歩いたり、外出の用事がない日の夕方に散歩したりするよう意識しています。 『孤独な散歩者の夢想』は散歩中の思念を書き留めたルソー晩年の著作ですが、歩くことは運動不足解消のみならず、思考を整理する側面もあるように感じます。受験生のみなさんも勉強に行き詰ったら一度外に出て歩いてみるとよいと思います!


歩いていると、綺麗な写真を撮れるのも副産物
こちらはキャンパス裏門で撮影した1枚

 

予定の立て方

教育学研究科 ちゃみつ

私は予定を立てるのが好きです。予定を立てることによって、気持ちが沈んだときには現状を見つめ直してポジティブになれるし、楽しいことがたくさんあるときには日々をより充実させられます。今回は、そんな私が予定を立てるときのマイルールを紹介いたします。
私が予定を立てるようになったのは小学校低学年のときでした。当時は次のようなマイルールに沿って学習計画を立てていました。
➊やることをリスト化する。
➋それぞれの分量・所要時間・〆切・優先順位を書く。
➌それを基に毎日やることを配分する。
その後、成長とともに「部活動」「バイト」など、やるべきことの性質が多様化しました。そこで、高校生になったころから、やることリストをExcelで作るようになりました。同時にマイルールに追加したのは以下のことです。
➍予定は「変わるもの」だと思っておき、予備日を設ける。
➎余裕がない時でも必ず趣味の時間を取る。
➏予定は1週間ずつ立てる。
このように予定を立てると、地に足がつく心地がします。より充実した人生を送るためにも、これからも続けていきたいです!

やることリスト

 

「暗」の生き方

人文社会系研究科 Sophie

試験が嫌いだ。点数がつくだけの試験ならまだいいし、自分の頑張りが点数という形で可視化されるのはおもしろい。問題は、合格/不合格とか、採用/不採用とか、明暗はっきり分かれた覆しようのない結果が出る試験だ。どんなに頑張って対策をしても、いやむしろ頑張って対策をすればするほどに、不安が募る。
どんな結果が出ても絶望に打ちひしがれずに済むように、私はそういう試験を終えてから結果が出るまで、明暗の「暗」のほうの生き方をひたすら思い描く。たとえば「もし入試に落ちたら」。落ちたら突如暇になった一年間を最大限に活用して、猛勉強する。アルバイトでこのくらいお金を貯める。それから受験すれば、入学後にそこまでがっつりバイトしなくても学費は払えるし、その分きっちり勉強すれば、留学しても在学期間を延ばさず卒業できるかも、などと。
すると「暗」も案外悪くない道に思えてくる。言うまでもなく「明」の結果が出れば嬉しい。ただ「もう少し頑張っていれば」の後悔ばかりはどうにもならない。まずは試験で力を尽くすのがおすすめだ。


暗闇も目が慣れれば案外明るいもの

 

話し合いの場で心がけていること

法学部3年 秋の風

私は、話し合いの場で「話す内容を思いつかなくても発言すること」を心がけています。私はアイデアを出すのに時間がかかるので、黙って考えているうちに話し合いがどんどん進んで、発言できないまま終わってしまうことが多かったのですが、ほかの方から「何かありませんか?感想でもいいので」と何度か話を振っていただいたことがきっかけとなって、建設的な意見を言えなくても会話に参加することが大切なのだと気づきました。それからは、特に言いたいことがなくてもとにかく話すようにしました。相手の発言を簡単にまとめてそれに同意したり、相手の主張に合致する自分のエピソードを話したりと、議論の進展につながらないことであっても何か言うことで、自分は話し合いに参加する意欲があるのだということを示せます。また、発言する姿勢を作っておくことで、本当にアイデアを思いついたときに口に出しやすくなります。小学校から社会人まで、話し合いの場面はたくさんあるので、話し合いが苦手な方はぜひ、小さな事であっても口に出すことをおすすめします!


言葉にすることをあきらめない!

参考リンク ほかの回の記事はこちらから

原稿作成/2025年9月
企画・構成/「キミの東大」企画編集チーム
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