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東大卒業生インタビュー・県庁職員 「『地元石川のために働く』という自分の『軸』。それを見つけるヒントが東大にはたくさんありました。」

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卒業生 山本美沙さん

東大卒業生インタビュー

東大生の卒業後のいろいろな進路をお伝えするインタビュー。東大卒業後に様々な場所で活躍する女性たちをご紹介します。東大での学びや経験をスタート地点として、彼女たちが歩んできた道のりとは?

PROFILE

山本 美沙さん

出身高校:金沢大学附属高等学校
出身学部:法学部(2018年卒業)
現在のお仕事:石川県庁職員。空港企画課に所属し、県内に2つある空港(小松空港、のと里山空港)のうち小松空港の担当として、利用促進のための情報発信等を行っている。

―まず、山本さんは石川県ご出身とのことですが、進学先に東大を選ばれたのはどういった経緯があったのでしょうか。

まず、大学進学後の将来像が見えていなかった私にとって、全員が教養学部で2年間総合的な学びができるという東大の進学振り分け制度(現在の進学選択制度)が、とても魅力的に映ったからです。また、知名度が高く全国から優秀な人材が集まる東京大学で大学生活を送ることで、様々な出会いやより広い視野が手に入るとの期待がありました。

―実際の進学振り分けでは、どのような決め手で法学部の第2類に進まれたのでしょうか。

前期教養学部で様々な分野の講義を受ける中で、法律関係の講義が一番興味深く感じました。また、将来は法曹や研究より、就職、中でも公務員になりたいという思いを漠然と抱いていたので、卒業生の進路として一般就職が多い、第2類を選択しました。

―卒業後のお仕事の決め手はどこにありましたか。

元々、漠然と公務員になりたいという思いはありましたが、国家公務員か地方公務員かで迷っていました。その時に、東大の体験活動プログラムである「ふるさとインターンシップ」の第1回が石川県で開催されると聞いて、参加したことが大きな転機となりました。インターンシップでは、能登の中小企業への取材体験や、石川県庁でU・Iターン就職促進に向けたグループディスカッション等を行いました。石川を拠点に全国や世界にフィールドを広げて成長し続ける企業をいくつか訪問することで、自分の知らなかった、石川の産業面での強みを知ることができました。また、東大出身の県庁職員の方とお話しする機会がたくさんあり、その中で地元をより盛り上げるために懸ける熱意や思いの強さをお伺いして感銘を受けたことが、県庁を志望する動機の核となりました。

―インターンシップや大学生活を通じて、地元に対するどのようなイメージの変化があったのでしょうか。

大学進学前は自分の地元に対して「何もない」「田舎だ」といったイメージばかりを抱いていましたが、いざ東京で一人暮らしを始めると、便利で華やかな都会の魅力に心が躍る一方で、当たり前のように食べていた美味しい寿司や刺身を日常的に食べることができなくなったり、どこに行くにもあまりの人の多さに辟易したりと、ふるさとが恋しくなる瞬間にたくさん遭遇しました。また、自分が思っていた以上に、石川の文化や食といった魅力に好意的な印象を抱いている人が多くいたことも、地元に再度目を向けるひとつのきっかけとなっていました。
周りの友人が続々大企業から内定をもらったり、国家公務員を目指したりしている中で、地方に戻ることはイレギュラーなのかなと思い悩むこともありましたが、「地元石川のために働く」という自分の生き方の軸を見つけられたことは大きかったと思います。

―東大での学びは、現在のお仕事に活きていると感じますか。

はい。今の職場では直接法律を扱うことはありませんが、ひとつの課題解決に向けて論理的に思考し、考えを整理して他人に伝えるという姿勢は日々の業務に活きていると感じています。また何より、東大で4年間続けた応援部チアリーダーズで学んだ、チームで物事に向き合う際の話の進め方や振る舞い方が、チームで行う仕事に携わる際の立ち回り方に活かされていると思います。

―最後に、高校生・受験生にメッセージをお願いします。

高校生のときは、どの大学に進むかが人生を決めるくらいの気持ちで、がむしゃらに勉学に励んでいました。いま仕事をしていて思うのは、「大学が全てではない」ということです。結局大切なのは学歴などではなくて、自分が何を目指しどのようなことをしたいかという、自分の「軸」をしっかりと持つことだと思います。ただ、その軸を見つけるにあたって必要なヒントをたくさん用意してくれているのが東京大学でした。綺麗ごとではなく、自分でも知らなかった自分自身を見つけ出す環境や仲間がそこにはいます。自分の将来像が見えていないという人こそ、ぜひ大学で幅広い知識と経験を積んでほしいと思います。

2019.5.30
構成/学生ライター・林怜実