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東大が提供する学生宿舎、住まい支援とは?―東大生の「住まい」を見てみよう!(1)

2018.11.14

住まい

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東大生の「住まい」を見てみよう!

東京の大学に通うことは地方の高校生にとって、ちょっと勇気がいることですよね。親元を離れて生活する不安もあるし、経済的にも負担がかかるので躊躇してしまう人もいることでしょう。
とりわけ女子の場合は、両親や家族の心配も大きいはず。でも安心してください!東京大学ではそんな東京近郊以外の地域に住む学生のために、経済的な負担を抑え、安心して勉強に励むことのできる住環境を用意しています。
東京大学が学生に提供している住まいに関する施設や支援制度とともに、それらを利用している学生の声をご紹介いたします!

学部の新入生用の学生宿舎

〇 三鷹国際学生宿舎(男子・女子)

まず、ご紹介したいのは東京大学が保有する2つの国際学生宿舎。その中でも学部新入生のために用意されている三鷹国際学生宿舎(通称、三鷹寮)をご案内します。

三鷹寮は緑豊かな武蔵野台地の広大な敷地に6棟、全605室を備えた大型の宿舎。洋室1部屋(約13㎡)には机と椅子、クローゼットが備え付けになっているほか、ミニキッチン(IHクッキングヒーター+流し台)、シャワー・トイレユニット、エアコンが設置されていて、1ヶ月にかかる費用はなんと9000円程度(2022.11月現在)。別途、使用量に応じた光熱水費がかかりますが、実際に住んでいる学生に聞いたところ、おおむね1万1000円前後で収まるのではないかとのこと。しかも館内には24時間警備員が常駐し、女子用の居室は専用フロアになっていて防犯カメラにオートロック付きとセキュリティ面も万全。グランドピアノなどの楽器類や多目的ホールや自習スペースのある公共棟も、居住者に開放されています。

さらに、留学生は前期課程(1~2年次)に限らず、後期課程(3~4年次)、大学院に在学する場合も申請できることもあり、入居者の国際色は豊か。数値で言えば、約3割が海外からの留学生で、外国人との交流も自然に生まれる環境になっているんです。

駒場キャンパスまではバスや電車を使って45~60分と少し遠いのですが、近くには大型スーパーやコンビニエンスストア、飲食店もあり、生活には便利。東京で一人暮らしをする最初の場所としては、安心、安全でコストパフォーマンスの高い宿舎です。


三鷹寮の敷地内の様子
参考リンク
三鷹国際学生宿舎

 

学部後期課程および大学院生用の学生宿舎

〇 豊島国際学生宿舎A棟(男子・女子)
〇 豊島国際学生宿舎B棟(男子・女子)

先に紹介した三鷹寮に住めるのは日本人学生の場合、駒場キャンパスに通う2年間のみ。そこで本郷キャンパスに移った後期課程の学部生と大学院生に用意されている宿舎施設もご案内します。まずは豊島国際学生宿舎(通称、豊島寮)。ここも国際学生宿舎の名の通り、留学生を受け入れていて、共同生活による学生間の相互交流、国際交流を推進することを目的として設けられた宿舎です。

最大の特徴は同じ敷地内にA棟とB棟とがあり、それぞれ住スタイルが異なっていることです。A棟は机、椅子、本棚、ベッド、靴箱、クローゼット、トイレ、ミニキッチン(IHクッキングヒーター+流し台)、エアコン、カーテンが備え付けられた洋室1人部屋(約12㎡)と、ミニコモンと呼ばれる共用スペース(システムキッチン、リビング、ユニットシャワーなど)との2つで構成されています。総定員は200人(そのうち女性は40人)。他の学生や留学生と交流を図りつつも、各人のプライベートな空間も重視した施設です。

これで宿舎費の月額が1万円(寄宿料4700円を含む)と別途、居室で使用した分の光熱水費のみ。しかも本郷キャンパスから自転車で25分(電車では45分)という距離を考えれば、破格の安さです。ちなみに宿舎内には大浴場や来客時の面談に使える和室も備わっています。

もう一つのB棟は、「ユニット」と呼ばれる居住空間を10人でシェアするタイプ。洋室1人部屋(約8㎡)には机、ベッド、クローゼット、エアコン、本棚はあるものの、キッチンやトイレはありません。ユニット内の共有スペース(ユニットコモン)にあるリビング、洗面所、シャワー、トイレを同じユニットのメンバーと共有する、いわゆるシェアハウス型の宿舎なのです。

フロアにも共有スペース(フロアコモン)があって、そこには、電子レンジや調理器具が揃った対面式システムキッチンや広めのリビング・ダイニングもあります。また女性フロアにはパウダールームもあるとのこと。月額は4万3300円(管理費7000円含む)と他の宿舎に比べると少し高めですが、光熱水費はその中に含まれています。本郷キャンパスからはA棟と同じく自転車で25分(電車で45分)。総定員は300人。

館内には多目的ホールや大浴場もあり、施設としては充実しています。学部生と院生そして国籍の違う留学生が共同生活をしながら、各種イベントや社会活動をともにすることで、人との深い交流が得られる施設なんです。ふつうの一人暮らしでは決して得られない体験ができることでしょう。

 
これら2つの宿舎はそれぞれ居住スタイルは違うものの、経済的な負担が少なく、かつセキュリティの面でも安心。また学部や学年、国籍を超えた交流ができるのも国際学生宿舎の魅力です。各宿舎の入居規定では、「通学に1時間半以上かかる者」となっているため、関東近県の人でも地域によっては利用できます。

また豊島寮(B棟)では、特に生活困窮度の高い人には、大学から経済支援が受けられ、家賃に相当する経費を月額1万円で利用できる措置も用意しています。その他、それぞれの宿舎には入居に規定がありますので、各公式ホームページでチェックしてみてください!
 

女子学生のための特別な支援制度も!


東京大学が用意する物件の例(イメージ) 絵/濱中 淳子

東京大学には一人暮らしをする女子学生のために、家賃支援をする制度があるのをご存じでしょうか。キャンパスに近く、セキュリティが高く、保護者が宿泊可能な民間のマンション等の住まいを東京大学が100室程度用意し(注記:現在は東京大学目白台インターナショナルビレッジの50室程度も対象)、そこに入居する女子学生に月額3万円(年間36万円)を支給するというお得な支援制度なのです。支援対象は入学後駒場キャンパスに通う教養学部前期課程に入学する女子学生(注記:加えて自宅からの通学時間が90分以上であることが条件)。支援期間は入学から最長2年間です。

東京大学が用意している物件には、入居者を学生にしぼり食事まで用意する「学生会館」から、キャンパスまで徒歩や自転車で通える「都心のマンション」まで幅広く、様々なタイプの住まいと地域が選べます。しかもすべて東京大学が提携している物件なので、不動産業者とのトラブルの心配もありません。それでいて街の不動産屋ではなかなか見つからない好物件も多い上、3万円もの支援が受けられるというのはかなり魅力的ですよね。

※ 学生宿舎の必要経費・条件については、くわしくは各ウェブサイトでご確認ください。

最終更新/2021年3月
取材・撮影・構成/大島七々三